気づきの宝庫・公民館利用者懇談会の傍聴から

10時から開かれた公民館利用者懇談会を傍聴してきました。
昨年8月31日に初めて開かれた時は全体から質問を受けて職員が回答するという形でしたが、2回目の今日は、中央公民館と4つの地区館(秋津、富士見、萩山、廻田)の利用団体の方たちが、それぞれの館毎に1グループとなり、そこに職員が1名ずつ入ってのグループ討議形式で進められました。

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平成18年に全面有料化を実施した東村山市の公民館。
有料化の是非とその内容とともに、いや、それ以上に私が当時の議会で最も問題として取り上げたのは、学びの場である公民館のあり方を大きく変えようというのに、日々利用している当事者に事前に投げかけることもなく、有識者と称する者たちだけで当時の市長からの型通りの諮問への答申を出し、それを議会で短時間で決定したやり方でした。

なぜ有料化なのか、背景にある財政論や受益者負担論とはなにか、踏み切るのであればどういうやり方をすべきなのか、排除される恐れがある人への手当はどうすればよいのか…等々、公民館だからこそ利用者とともに考え、大いに議論ができるはずだと申し上げ、逃げるべきではないと当時の市長や教育長に問いました。
しかし、当時は無視されました。
それを話し合うための仕組みがない、と言われました。

その後、再三にわたって公民館が主催しての利用者懇談会の開催を求めてきました。
が、ゴミ問題と同様にモノいう市民が多い分野なので、開けば手厳しい批判に晒されることが見えていたからでしょう。教育委員会の腰はすこぶる重たいままでした。

「市民を信じて開催すべき」と言い続けてきた私に、現館長から「25年度には取り組んでみたい」と話があったのは昨年の今ごろだったでしょうか。

8月の第1歩、そして今日の2歩目。
確かに、職員の責任追及に終始するような方や、自分や自分のグループにとっての利益ばかり主張する方もいます。

でも、そんな人たちばかりではありません。
課題の本質をしっかりつかんで、解決に向けた建設的な提案をする方、私ならこれができますと申し出る方、俺の話を聴けタイプの方を柔らかく制する方…。
行政VS市民という構図ではない、ということが話し合いを通じて次第に見えてきます。

傍聴者は今回も私一人でしたが、伺って本当によかったと思っています。
学びにこそ、まちの未来を拓く力がある。
職員の皆さんには、市民を信じて投げ掛け続け、巻き込み続けてほしい。

まだまだ思うところいろいろありますが、ひとまずこのあたりでやめて、グループ毎の発表からメモしたことを記しておきます。

【中央公民館】
人事サイクルが早く関係が深まらない/施設や備品改善/利用者からの発信&PRできる場をもっとほしい/利用時間の4区分が使いづらい/前回出された意見に誠実に対応してほしい/一番利用が多い土日に館長が出勤する体制に改めるべき

【萩山公民館】
駐車場の夜間対応の改善/子ども用トイレ便座を/3区分に戻して/地区館としてのまつりをやりましょう

【秋津公民館】
照明が暗い/無料に戻して/区分を見直してほしい/利用目的の弾力化を/子どもたちのモラル向上を/2階庭園をみんなできれいにしましょう/市として使う日は早く教えて/地区館毎の懇談会開催を

【富士見公民館】
使う時間帯が違う者同士が初めて会えてよかった/空調改善を/おむつ&授乳スペースを/職員同士の事務引き継ぎをしっかり/利用団体が一目でわかるように掲示&PRを/団体が活動アピールできる掲示板を/市民講座を地区館の団体が企画&公民館が支援するやり方を/パソコンなくても予約できるように/4区分を3区分に戻して/無料にすればもっと使われる/職員名札をもっと見える位置に

【廻田公民館】
施設をきれいに&使用料下げればもっと使ってもらえる、併設されている図書館でも声がけを、文化祭を昔みたいに元気に、広報活動の充実、坂の多い地域なので公民館への足を考えてほしい

各グループのファシリテートと発表は地区館長クラスが行っておられ、中には慣れない感じの方もありましたが、総じてよかったと思います。中には発表に拍手と声援が飛んだ館もありました。場数を踏むこととスキルを学ぶことで、どんどん楽しく実のある話し合いになるはずです。

最後に萩山で歯医者さんをされている方が「いい意見たくさんあったと思います。お金がかからないことも。ぜひ吸い上げて活かしていただきたい」とおっしゃり、会場から拍手が起きました。

私としては、受益者負担論を一から考えてみようと思いました。
空間の価値とはなにか、も考えてみます。

3月16日(日)12:30~13:30には、これまで展示にしか使えなかった中央公民館1階展示室で、初めてのフルートコンサートが開かれるそうです。
出演されるサークル代表の方が「これから毎月やっていきたいので応援をお願いします!」と。

今日のような場を重ねていくことで、公民館に動きが出る、動きが見えるようになっていくことと思います。
参加された皆さま、職員の方々、おつかれさまでした。
公民館は部屋を使う人たちだけのものではないので、もっともっといろんな人たちを巻き込んで元気にしていきましょう(^_^)/

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