「東村山駅西口公益施設の指定管理者の指定」議案について

東村山駅西口再開発ビルの2階半分と3階全部を、市が公益施設として10億円余りの税金で買い上げてから7年ほど、開設からは5年が経ちました。
前の市長のもと、財政の危機を掲げていた時代に「癒しの健康施設」は不要不急だと私は考えましたし、何よりも中途半端で採算がとれない民間再開発事業を下支えする古臭い仕組みに異を唱えました。
しかし議会で賛成多数で買い上げが決まった以上、その運営を議論するテーブルを傍聴するとともに、自分自身が使うことで、運営や施設の実態をしっかり把握してきたつもりです。
 

4日前に出席した東村山市商工会の総代会の場で、当時の市長であり元の商工会長である人物が、挨拶の中で「ここ(サンパルネ)に反対したのに、ずいぶん使っている者もいるようだ」等と発言しているのを目のあたりにしました。

何を未だに幼稚なことを言っているのだろう…。「市の財政健全化の起爆剤となる」「半径20kmから人が集まり賑わう」と市長として公言していた西口再開発事業について、その後の状況を見た時、当事者の為政者として責任の欠片も感じていないことに信じられない思いがします。
東村山市は彼の退陣後に、失われた12年間を補うために総力戦でがんばっているのです。あまりに情けなく、怒りを禁じ得ません。

 
話を元に戻します。

私はこの施設が購入され開設される前から、予算や決算審査時はもちろん、一般質問でも様々な角度から重ねて取り上げ、開設後は改善策を提起もしてきました。

最も集中的に取り上げたのは、ちょうど2年前の6月議会での一般質問「東村山駅西口サンパルネの本格見直しに着手を」。市長や部長の答弁は、指定管理者の再指定時に向けて課題については改善に向けて検討するということでした。

今議会初日の本会議(6月3日)で「西口公益施設の指定管理者の指定」を審議します。私はこれまでの経過を踏まえ、以下のように質疑通告をしました。

 

1.選定の前提から伺う。

1)昨年9月の決算特別委員会において「スポーツセンターとの一元化」や「所管の見直し」等を提起した際、「コンセプトを練り直していく必要がある」「早急に、精力的に検討を進める」等と答弁があった。その後、昨年12月の所信表明でもふれられている。本条例案提出までの間にどう具現化されたか。

2)基本方針と募集要項における前回との変更点を伺う。

3)開設前には様々なコンセプトが語られた。特に10億円余を投じて保留床を買い上げて不要不急と思われる施設をつくることへの説得材料として、「医療費の抑制効果を可能な限り数値化してお示ししたい(19年3月議会)」等とも答弁されている。その後、数値化への取り組みが行われたことはあるか。
 また基本方針中の基本的考え方(2)「健康支援」には、「市民に日常生活の延長上に有る施設として、健康増進の支援を核として、 筋力増強、生きがいづくり、生涯学習の推進、健康相談、各種情報の提供、暮らしと健康の充実、しいては医療費削減までを目論んだ生活支援施設とする」と明記している。
この点について、開設後から現在までをどう総括しているのか伺う。

4)同方針中の施設を設置する考え方(3)「北西部の活性化と賑わいを創出する」で「人々の「集い」「活力」を集積することにより、駅前商店会などとの連携を図り、駅周辺の賑わいを創出し…」としていることについては、どう総括しているのか。
また、同(4)「健康、行政情報の発信基地としての機能を充実する」内で「市民への各種情報を提供できるユビキタス環境を施設内に充実させる」とある。用語の使い方としても首を傾げるが、大事なのは実態である。現状を踏まえ説明願いたい。

5)再開発事業を市が下支えするために誰も希望しないようなスペースを買い上げたことで、開設後も苦闘が続く「産業関連コーナー」。
この場所こそ、指定管理の対象範囲に含め、民間のノウハウを自由に活かしてもらうべきなのではないのか。そうしない理由や、そうすることでのデメリットは何かあるのか伺う。

6)3階のスペースが以前よりも解放感あるものに工夫されたことは評価する。
しかしかつて指摘したように、入口右手のリラクゼーションスペースは、他では商業テナントとして出店している事業者であり、しかも前の事業者は不振から撤退している。なぜ税金で下支えしてまで設ける必要があるのか、選択的行政サービスの一つとしても率直に言って疑問である。また、その隣のマッサージチェアのスペースも、とても活用されているとは思えず、利用者数集計をしている意味も不明である。市民協働の中間支援や情報交流スペース、インキュベーション等、活用について種々の提案もあったはずである。どうなったのか。

2.選定について伺う。

1)もう1つの事業者名を明らかにしないのはなぜか。平成19年には5社が明示された経過があるので、伺う。また、事業者同士が同席しないように説明会などを進めたか。

2)現在の管理者ともう1者での争いになったが、もう1者の方が優れていた点はないのか。スポーツセンターの管理とは全く切り離した形で選定されたのか。

3)現在の管理者を再び選定したわけだが、最初の指定期間終了を目前にした今、当初掲げながら未達成に終わりそうな点や、今期中に発生した「当初想定していなかった問題・課題」はないのか。

4)開設当初に比べて人員配置にどのような差異が発生しているか。コンセプト実現のために十分な配置であると市も事業者も考えているのか。

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