「議長選挙立候補制」は盛り込む方向で(昨日の議会基本条例特別委より)

議会基本条例制定を進める特別委員会(石橋光明委員長)が昨日(11日)午後1時半から開かれ、各会派から上がってきた数多くの項目を基本条例に盛り込むべきかどうかについての議論を前回までに引き続いて行いました。
昨日は「議会運営について」という大きなくくりの中で「議長・副議長選挙の立候補制」「議員間の自由討議(討論の見直し)」に大半の時間を割きました。

東村山市議会では、議長・副議長選挙は何らかの波乱でもない限り2年に1度行われます。地方自治法上は4年間の任期全てを務めて構わないわけですが、通例により2年間で辞職し、つぎの2年は別の人が担ってきました。全国的にみると2年間が最も多く、1年ごとに交代という議会も依然として少なくありません。2年も1年も、基本的にはポストの分配が主な目的であり、第1党と第2党が交互に務める等の事例が目立ちます。
候補者については、学級委員のように立候補制や推薦制度があるわけではなく、多数を形成する会派あたりから事前に非公式に提案された名前をだまって書くか、自分たちはNOだと言って過半数に達しないことを承知の上で自会派の議員の名前を書くか、といったことで決まってきました。実際、昨年の東村山市議会議長選挙を振り返ると、最大会派の自民党から2期目の熊木議員の名前が改選後の臨時議会近くになって示され、副議長には公明党の島田議員をぜひ、という話が伝えられました。
私たち「変わろう!議会・東村山」では会派結成後すぐに、「立候補制による議長選挙の実施」「候補者によるマニフェスト(議長としての方針説明)」を求めましたが、その段階では正副議長が決まっていないので代表者会議自体がまだ存在せず、議論のテーブルがないことや、臨時議会までの時間が限られていること等を理由に実現には至りませんでした。しかし熊木議長候補からは、それらも含めて議会改革の一環として前向きに議論していく意向が示されましたので、私たちは投票用紙に「熊木敏己」と書きました。
共産党は会派代表である「福田かづこ」議員と書き、草の根はいつも通り「矢野穂積」議員と書いたと思われるので、熊木18票、福田4票、矢野2票、肥沼1票という結果となりました。(肥沼議員1票の理由はよくわかりまんし、ちょっと気にはなりますがテーマとは関係ないので省きます。)しかし、これらの経過を傍聴されていた方やネット配信で動画を見られた方にとっては、誰が候補者なのかも一切明らかにされないままに投票が行われ、にもかかわらず整然と票が入って議長が決まる、という摩訶不思議な光景になるわけです。

地方自治法上は、立候補をしない議員に投票をすることを禁ずるわけにはいかないようですが、やはり「誰が候補者で」「なぜ議長をめざすのか」「議長になったらどんな議会運営を行うのか」といった点について、誰からもわかる自分の言葉で述べることは、その後の議会のあり方を大きく左右すると考えられます。

昨日の委員間のやり取りで「議長としては公平公正な議事運営を行うこと以外に何を謳うことが想定されるのか?現在の議会改革論議に伴う一過性のものとなるのではないか?」「副議長選挙は議長選挙とは異なるむずかしさがあるのではないか?」といった意見も出されました。確かに議長と副議長はセットで考えた方がよさそうですし、その際の選挙のあり方には工夫も要りそうです。
しかし、仮に毎回同じような議長マニフェスト(方針)であっても、どの候補者からも同じような内容が示されることになっても、公の前で自分の言葉で述べることに伴う責任を負うことで、単に数の論理で順送りに議長になるようなことはなくなっていくのではないかと思いますし、議会が一つの機関として責任をもって仕事をすることにつながるものと思うのです。

各委員間から大きな異論は出されませんでしたので、この項目については条例に盛り込んでいくことで集約がされました。

長くなりましたので、「議員間の自由討論(討論の見直し)」については、稿を改めたいと思います。

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