いじめ防止条例制定を目標に

3年前に施行した議会基本条例の第14条2で、議会による政策提案を進める機関として「政策研究会を設けることができる」と定め、昨年10月全7会派から有志の議員11名が参加して「いじめで泣く子を出さないために」をテーマに設置。
以後ほぼ毎月1回のペースで、以下のように学習会や意見交換を重ねてきました。

①10月…「いじめの構造を改めて知る・考える」 講師:石橋議員(研究会座長・元公立小学校長)
②11月…「当市のいじめ防止対策の取り組みと現状について」 講師:青木当市教育部次長
③12月…委員間で意見交換
④ 2月…「いじめ問題についての一考察」 講師:美谷島正義氏(東京女子体育大学教授)
⑤ 3月…委員間で意見交換
⑥ 4月…先進自治体に学ぶ「立川市いじめ防止条例」 立川市教育委員会へ出向く
⑦ 6月…周辺自治体でいじめ対策の附属機関の委員等を務める若手弁護士2人を招いての公開学習会
※その他自主研修…公益社団法人子どもの発達科学研究所「学校安全調査」/文科省国立教育政策研究所「いじめ問題国際シンポジウム」/磐田市教育委員会へ視察「学校安全調査の実際」等

当初は今年6月でひと区切りをつける予定でしたが、4日(火)にメンバーで集まりを持って意見交換した結果、立川市への視察や弁護士さんを招いての学習会等を通じ、「いじめ防止条例」を制定することが望ましいという合意ができましたので、来年3月まで活動の終期を延長して「(仮)東村山市いじめ防止条例」の研究・検討に入ることにしました。
公開学習会1
公開学習会2
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Fotor_149752351573339※写真は6月15(木)夜の公開学習会の様子

東村山市では、いじめ防止対策推進法の施行を受け、平成26年7月に「東村山市いじめ防止等のための基本的な方針」を策定し、各学校においてもそれぞれ「学校いじめ防止基本方針」を定めています。
26年12月議会では、「いじめ防止条例」制定に関する陳情」について、賛成少数で不採択とした経過があります。
これは、陳情審査において教育委員会が「条例制定はかえって重大事態発生時の迅速な動きを妨げかねない」という見解を示したことに対して理解を示した議員と、いじめに厳罰をもって臨むことや、子どもや保護者の責務や個々の教員に責めを負わせることを強調するような他市の条例を念頭に懸念を示した議員が合わさって多数になったことによります。
一方で、「いじめ問題への取り組みを市民に開かれた形で進めるよう求める陳情」については、条例制定に限定していない内容であったことから、全会一致で採択となりました。
※平成26年12月18日の伊藤生活文教委員長による審査報告の会議録(抄)を後掲しますので、関心のある方はご覧ください。

今回の政策研究会で学びと議論を重ねて来たことによる現段階では…
★いじめによる重大事案を起こさないこと(予防)に力点を置いた取組みが最優先。
そのためには、平素から専門家(弁護士や臨床心理士等)を入れた体制で臨むことが重要ではないか。そのためには一定の予算措置も不可欠になる。
★いじめ防止は、学校現場のみの努力で進められるものではなく、広く全市的な取組みが不可欠。
教育委員会の内部検討で策定された現在の「基本的な方針」は、策定過程への市民参加は殆ど行われておらず、策定後も市民の間で認知・共有が十分に図られているとは言い難いのではないか。幅広い市民間の議論と啓発が図れることがとても大事。

といった認識をメンバー間で共有した結果、条例化を進めることの意義はあるという意見が大勢となりました。
近日中にもう一度意見交換をして、「なぜ条例化なのか」をもう少しクリアにしようということになりました。

※平成26年12月18日 本会議会議録
伊藤真一生活文教委員長)
 26陳情第44号、「いじめ防止条例」制定に関する陳情を審査しましたので御報告いたします。
 委員からの質疑に対する答弁によって、いじめ防止条例を制定している、あるいは制定を検討中とする自治体は都内で14団体であること、また、平成25年度の当市のいじめの認知件数は、小学校で22件、中学校で67件であることがわかりました。
 また、当市教育委員会は、いじめ問題に対する基本方針を策定しましたが、あえて条例制定は行わないこととしています。その理由は、重大事件の発生などの場合、迅速性を重視する必要性が高いからということでございました。
 その理由としては、いじめ問題対策連絡協議会を立ち上げるには条例の制定が必要ですが、それには多くの専門家、外部メンバーを招集する必要があり、むしろ、教育部指導室を中心に学校生活指導連絡会を活用しながら問題解決に当たったほうが、迅速に問題の解決に当たれるという実情があり、必ずしもいじめ問題対策連絡協議会の設置を必要とは考えていないという説明がありました。
 その他、ことしの夏に発生した市内中学生による暴力事件についての質疑、答弁などが行われましたが、全てを御紹介することは困難ですので、委員会会議録を御参照くださいますようお願いいたします。
 討論では、不採択とすべしとする2人の委員が発言いたしました。
 1人の委員は、条例化はしないとする教育委員会の考え方に理解はするが、学校生活指導連絡協議会や各学校のいじめ対策委員会などが有効に働くことを期待して、不採択討論としました。
 また、もう一人の委員は、いじめ防止推進法には賛成できない。いじめの防止に厳罰化で臨む考えは、法令で上から押しつける感じがする。厳罰で臨むのではなく、子供自身が人間的に立ち直れるようにするのが教育であるとして、不採択の立場を明らかにしました。
 採決の結果、賛成少数にて、26陳情第44号は不採択とするよう決しました。
 26陳情第49号、いじめ問題への取り組みを市民に開かれた形で進めるよう求める陳情について申し上げます。
 ある委員は、いじめ対策基本方針の策定に当たり、市民に対しどのような情報提供がなされたのか、市民意見が反映されたのかと質疑いたしました。それに対し、策定段階では市民意見を聞いてはいない。しかし、さまざまな意見を聞くため、青少年問題協議会には提出をしたという答弁がありました。また、各学校にも素案を検討していただいたとのことでした。
 また、別の委員から、教育委員会の傍聴について、資料の持ち帰りができないことや人数に定員があることなど、改善を求める意見が出たことに対し、改善に取り組む必要があるかなと前向きな答弁がありました。
 2人の委員が討論に立ち、その要旨はいずれも、青少年問題協議会や青少年対策委員会など、地域の組織をまとめる行政が、市民に対してもう少し開かれた形に仕事をしていくべきだ。議事録や資料提供のあり方など、時代に合った開かれたものであるべきだというものでした。
  採決の結果、全員の賛成をもって、26陳情第49号、いじめ問題への取り組みを市民に開かれた形で進めるよう求める陳情は採択することに決しました。


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