リサイクルセンターの論点

明後日(23日)から28日までの臨時議会は、「(仮称)秋水園リサイクルセンターを12億円で建設することについて市民の賛否を問う住民投票条例」について審議、採決するために開かれます。

今回の直接請求に対する私自身の考えについては6月19日の記事に書きましたが、ツイッターを通して「リサイクルセンターの論点とは?箇条書きで」と問われましたので、私なりに改めて整理してみたいと思います。

まずそもそもの論点としては、

1.施設整備の必要度・緊急度をどう見るか

2.課題解決のためにどこまで金をかけるべきか

ということだと考えています。

その上で、

3.行政は市民が判断に必要な情報を的確かつ十分に提供してきたか

4.議会は合議・議決機関としての機能を果たしてきたか

という点が問われており、「納得がいかない」「全く不十分だ」「議会には任せておけない」とする方たちが提起したのが、今回の住民投票を求める直接請求だ、と私は受け止めています。

そして、今回の条例案をめぐっては、

5.さらなる見直しは必要か 可能か

という点が争点になるだろうと思います。

次にそれぞれについて少し詳しく触れます。

まず、「1.整備の必要度・緊急度」についてです。

現在の秋水園は老朽化した開放型施設が点在しているため、騒音、悪臭、労働環境の改善が課題となっており、隣接地が200戸の住宅地になったことの影響や、柳瀬川対岸の所沢市民からは長年改善要望が出されていること、特に騒音は都条例違反状態である、ということ等を踏まえ、「一定の整備が必要」という認識は、草の根市民クラブ以外は共有して議論を進めてきました。

緊急度についてもほぼ共有してきましたが、26年度中の稼働に向けてさらなる見直し作業が可能か否かについては、議会内では二分しています。

 

次に、「2.どこまで金をかけるべきか」です。

事実経過は次の通りです。

21年3月…市は「たたき台」として100m×100m×3階建(5,000㎡)、約23億円(単位面積当たりの費用×延面積での試算)を提示

21年12月…議会は「大き過ぎる&高額過ぎる」として再考を求め、調査特別委員会を設置(~23年3月)

22年11月…市は、100m×50m×2階建(3,000㎡)、約17億円の「第2案」を提示。

23年夏以降…環境建設委員会において調査を継続、さらなる縮減を検討。

24年1月…市は「第2案」を元に初めて具体的な試算を行い、総費用を約12億円と算出。

24年3月…市は24年度当初予算案に2か年予算として計上。14対10の賛成多数で可決。

 

市は12億円は妥当とし、入札を経てさらに下がると主張していますし、住民投票を求める会の皆さんからは「財政難で福祉や教育予算も厳しいのだから、リサイクルセンターに12億円もかけるべきではない」と直接お聞きしました。

 

3と4については、「NO」とする5,775人の有権者による法定署名が集まった事実を、行政と私たち議会がどう受け止めるか、ということだと思います。

 

最後に、これらを踏まえて「5.さらなる見直しは必要か 可能か」という点が、臨時議会での最大の論点となることと思います。

簡単ですが、主要な点を私なりにまとめてみました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)