「民生児童委員」を知る、考える

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「東村山市民生委員児童委員協議会」の初めてのパネル展が、市役所いきいきプラザ1階ロビーで開かれています。

わかりやすくまとめられた展示を見ていたら、当番の委員さんが「民生児童委員をご存知ですか?」と声を掛けてくださいました。いつも通りバッヂをすることもなくラフな格好でしたので、「すみません。議員をしておりますので、おおよそのことは存じているつもりですが…いくつか伺いたいことがありまして…」とお返事。

主任児童委員を務めてらっしゃるというその女性委員さんからは、引き受けられてから20年近くが経過する中で、その守備範囲も役割もどんどん重く複雑になってきた実情をお聞きすることができました。

またもう一人の女性委員さんも、国(厚生労働大臣)からの委嘱であることの誇りや日々のやりがいを熱心にお話しくださりつつ、今でも引き受けてくれる人がどんどん減っている中、今後制度として維持できるのかどうか…と大変心配をされていました。

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私たちは「民生児童委員」とひとくくりにして呼んでしまいますが、正式には「民生委員・児童委員」。全ての民生委員が児童委員を兼務することが児童福祉法で定められています。

民生委員は、70歳以上の独居者、70歳以上だけの世帯への声掛け、安否確認、生活相談…厚労省HPに活動の具体例が掲載されていますが、無報酬(※連絡通信費として月額8,500円は支給)でできることの限度をはるかにこえているように思います。

そこに加えて、児童虐待への初期対応等を含む児童委員の役割。

 

私の親しい友人も、3年前から引き受けて日々がんばっておられますが、民生児童委員としてだけでも大変な忙しさなのに、地域の行事や会議に宛職として出席しなくてはならないことが多過ぎる状況。現役のお父さんですから、本業は大丈夫なのだろうか…といつも気になって仕方ありません。

この間、議会でも、兼任による負担を減らすよう提案したり、委員数を確保して一人あたりの負担を減らすよう求める声がしばしば上がってきましたが、なかなか改善された感じがありません。

昨日もある議員と、民生委員の負担の大きさと、民生委員頼みの危うさについてしばし意見を交わしました。

90年以上前に誕生した制度が、その基本を変えずに継続されていることに驚き、担ってくださっている方たちに感謝するとともに、実際に地域で起きている様々な問題に到底対応できない状況になっているということを、国レベル、国会議員レベルではどう理解し、改善・改革を志向しているのでしょうか。

社会状況が全く変わっている今、新たな仕組みを国に考えさせるために、地域から何ができるのか…。携わる人も、今のところ携わっていない人も、一緒になって考えるためにも、まず一人でも多くの方に実態を知っていただくことが大事であり、力を注がねばと思えます。

下記↓の掲示物は、委員さんたち自身が議論し、市報に掲載してもらおうと手づくりで取りまめたものだそうです。

実際には今年2月1日号でその一部がモノクロで掲載されたようですが、視覚に訴えるものとなっており、もっと啓発に活かされればな、と思います。

パネル展は今週金曜日(17日)まで。ぜひお立ち寄りください。

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