一般質問の報告③「チャレンジウィーク2024in萩山小とは何だったのか」

一般質問3つめは、令和6年10月に萩山小学校で実施された「放課後で楽しむチャレンジウィーク2024in萩山小学校」について取り上げました。

この事業は、萩山小学校等複合施設整備事業の契約相手方であった乃村工藝社が、経済産業省の「未来の教室実証事業」を活用して実施したものです。放課後の学校施設を活用し、子どもの居場所づくりや保護者ニーズの把握を目的とした調査研究事業で、市は施設の貸し出しや保護者への周知などの形で協力していました。

質疑を通じて明らかになったのは、この事業が令和6年7月に乃村工藝社から提案され、教育委員会との協議を経て実施されたことです。教育委員会は、放課後の子どもの居場所づくりに課題認識を持っていたことや、公費負担がほとんど発生しないこと、子どもたちに多様な体験機会を提供できることなどを理由に協力を決めたと説明しました。

また、実施校が萩山小学校となった理由については、複合化の検討が進められていたことに加え、土曜講座など地域との連携実績があり、参加児童数も見込めたためとの答弁がありました。

一方で私が問題提起したのは、萩山小学校等複合施設整備事業のプロポーザルに応募した乃村工藝社が、その前段階で萩山小学校を舞台に実証事業を行っていたことの意味です。もちろん違法性や不正を指摘するものではありません。しかし、民間事業者による調査研究の場として萩山小学校を選定するにあたり、市としてどのような視点で検討したのか、また事業者の狙いと教育委員会の目的は本当に一致していたのかについては、改めて検証が必要だと感じています。

教育委員会は、事業を通じて保護者ニーズを把握できたことは成果だったとしながらも、市が同様の仕組みを導入するには大きな費用や事務負担が伴うため、現時点では具体的な政策反映には至っていないと説明しました。

公共施設の複合化や公民連携が進む中で、民間事業者からの提案をどう受け止め、行政としてどう判断するのか。その意思決定の過程を丁寧に検証していくことの重要性を感じます。以下が当日の質問と答弁です。


佐藤まさたか)「チャレンジウィーク2024in萩山小とは何だったのか」ということで伺います。

萩山小学校と複合施設化契約議案の否決から2か月余りが経過をしまして、この間も取り上げられてますけど、この契約の相手方であったコンソーシアムの代表事業者、乃村工藝社が令和 6年10月に萩山小で実施した放課後で楽しむチャレンジウィーク2024in萩山小学校というのがありました。これがちょっと気になっていて、少し伺っておきたいなと思っております。

①です。本事業はいつどこで始まった話か、また実施されるまでの経過について確認をしたいと思います。

山田教育部長)「未来の教室実証実証事業」につきましては、令和 6年12月定例会生活文教委員会にて行政報告をさせていただきましたが、株式会社乃村工藝社が経済産業省の事業である令和6年度学びと社会のあり方改革推進事業「未来の教室実証事業」を活用して、放課後の学校施設を使用し、子どもの居場所づくり及び放課後等の時間における子どもの子どもや保護者のニーズ調査等を目的として実施したものでございます。以前より他自治体で学校施設の活用について取り組みを行っていた野村工芸社が協力先を探していた中で、多摩六都科学館の運営を担っていることもあり、令和 6年7月に本市へ協力に関する提案があったことが契機となったものでございます。教育委員会といたしましても、子どもの居場所という観点から、放課後における学校施設の活用について課題認識を持っておりましたことから、協議を重ねた上で9月に確認確認書を締結し、12月に事業を実施する運びとなったものでございます。

佐藤ま)②です。乃村工藝社が作成した事業提案書は文書開示で入手をしました。東村山市教育委員会としての検討経過が見えてこないので伺いたいと思います。庁内議論はどう進められたのか。特に乃村工藝社が提案書の冒頭に掲げた背景と目的ってあるんですけど、これは教育委員会としても同じ認識に立ってたんだろうかと、ここをまず伺っておきたいと思います。

山田教育部長)本取り組みへの協力にあたりましては、主に3つの観点から検討を進め、実施を決定いたしました。第1に、放課後の学校施設を活用した子どもの居場所づくりについては、教育委員会としても課題認識を持っており、本取り組みを通じて児童や保護者の具体的なニーズを把握することは、今後の施策展開において参考になる点。第2に、本市の協力内容が主に学校施設の貸し出しや保護者への周知であり、公費の負担や過度な業務負担が生じない点。第3に、実施されるプログラムが参加費無料かつ多様であり、児童にとって貴重な体験の機会になると考えられた点でございます。次に、株式会社乃村工藝社の提案書にございました背景と目的への認識についてでございますが、提案書では学校施設を地域のサードプレイスとして持続的に機能させるべきというのが趣旨として掲げられておりました。公共施設の有効活用という大枠の方向性につきましては、市といたしましても基本的に同様の認識を持っておりますが、教育委員会として特に主眼を置いているのは、あくまでも放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保でございまして、事業所が掲げる目的と完全に同一のものとは考えておりませんが、本取り組みへの協力によって得られるニーズの把握や児童への体験機会の提供という具体的なメリットが合致したことから、実施に至ったところでございます。

佐藤ま)時間ないので今日はこれ以上やりませんけど、ここについては。民間事業者というか、経済界から見たらそうだろうなっていうことはいっぱい書いてあるんだけど、果たしてこれは教育委員会としてはそうですよねって言える内容なの?って結構疑問に思って、開示された資料を見ていたものですから伺ったところです。

③です。 そういう中で、萩山小を民間事業者の調査研究なんですよ、これね。調査研究事業の対象として認めた理由を伺いたいと思います。また、15ある小学校の中でなぜ萩山だったのか伺います。

山田教育部長)株式会社乃村工藝社からの提案におきまして、実施校について特段ございませんでした。そのため教育委員会内で検討を行う中で、萩山小学校はすでに建て替え、複合化に向けて検討を始めており、より学校と地域が一体的に交流できる地域コミュニティの拠点づくりを目指していることに加え、もともと萩山小につきましては、市内でも土曜講座が多く実施しており、毎年延べ500人以上の子どもが参加しているため、事業実施の際にも参加児童が一定数見込めますことから、学校長とも協議し、実施に至ったものでございます。

佐藤ま)それ自体が何か問題だとかいう話じゃないんだけど。ないんですけど、ちょっと生成 AI にも聞いてみたんですけどね。 あなたの懸念がこの複合施設のプロポーザルに乃村が応募する前段として、この小学校の先行実証をしていたことを考えてるのは偶然だと思ってるんですか?っていうことについては、「いろいろ事実関係を積み上げると偶然とは考えづらい」という答ですね。生成 AI の話はいいんですけど。で、「萩山小が偶然選ばれた可能性は低い」という答えで、それはそうだよなと実は思っていて。やっぱり先ほどの別件での建設工業の話もそうでしたけども、民間の提案が入ってきてどう受け止めるかということはあっていいと思うんですけど、やっぱり現場でその趣旨に照らしてどうする、どう考えたかってことが大事だなと思ってるので今回聞いてるんです。

④です。事業者からの報告書が提出されていますけども、教育委員会としての総括はどう行われたのか。先ほど検討を行ったって話もあったのですが、割と事業者の書類は出てきましたけども、庁内検討の経過が公開された資料では分かりづらいというか、あんまりないんですよね。なので、どう総括を行ったのか、またその後の政策転換につなげているのか、つなげてないのかも含めて伺いたいと思います。

山田教育部長)総括でございますが、本取り組みへの協力は、放課後子ども教室、放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保の参考とするためのものであり、そのような意味では、まずは安全に事業が実施できたこと、また保護者からのニーズを確認することができたことは重要な実績であると捉えております。一方で、多くの関係者が連携して実施するため、市がこのスキームを導入するためには大きな費用と事務負担が予想され、そのハードルは非常に高いものであるということも認識したところでございます。そのため、その後の政策展開といたしましても、現時点で政策に反映できているものではなく、引き続き放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保といった課題につきましては、様々な角度から研究が必要であると捉えております。

佐藤ま)分かりました。乃村にとっては大いに実験が役に立っただろうなというふうに思っているということだけ言って、次に行きたいと思います。。