「教育の政治的中立性を軽視しているから反対なのではなく、中立性を守るために反対」~8陳情第2号は全会一致で不採択に

今議会に提出された8陳情第2号「公立中学校における平和教育及び校外学習の政治的中立性と安全確保を求める陳情」について、本日の本会議で議決がはかられ、賛成者ゼロで不採択となりました。

陳情項目は次の4点です。

① 公立中学校における平和教育の政治的中立性に関する基本方針を確認する
こと。
教育基本法第 14 条の趣旨に沿い、教師の指導内容、使用教材、外部講師・語り
部・市民団体等の招へい又は関与が、特定の政党・政治団体・政治運動の立場
に偏ることのないよう確認すること。また、生徒が発達段階に応じて、事実を
基に諸資料や多様な情報を活用しながら、多面的・多角的に考え、主体的かつ
公正に判断できる平和教育となるよう、教育委員会としての方針及び学校への
指導上の留意事項を改めて確認すること。

② 保護者への説明貴任と修学旅行・校外学習の安全管理を撤底すること。
修学旅行・校外学習の目的、訪問先、活動内容、移動手段、外部関係者の関与、
安全管理体制について、保護者に事前に十分説明すること。あわせて、文部科
学省通知の趣旨を踏まえ、行程及び活動内容に応じた危険性の事前把握、事業
者の安全管理体制の確認、緊急時対応及び引率体制の徹底を図ること。

③ 過去の修学旅行・平和学習等の記録を確認すること。
教育委員会又は学校に保存されている過去3年間の計画書、実施要項、実施報
告等を確認すること。そのうえで、修学旅行・校外学習及び校内の平和学習に
ついて、特定の政治的主張に沿った活動現場への訪問、関連団体等の関与など、
保護者の視点から見て、政治的中立性又は安全管理上の懸念が残る教育活動が
なかったかを確認すること。

④ ③に基づき懸念が残る事例については、必要な実態把握を行うこと。
③により、該当又はその疑いのある事例が確認された場合は、学校及び関係者
への聞き取りを行い、活動内容、生徒に対する特定の政治的活動への参加・賛
同の働きかけの有無、安全管理、保護者への説明、政治的中立性への配慮につ
いて実態を把握すること。その結果を、今後の指導及び改善に生かすこと。


これに対して、私は以下のような反対討論を行いました。

【反対討論全文】

本陳情は一見すると「中立性の確認」や「安全管理の徹底」を求める穏当な内容に見えます。しかし、実質的には「政治的中立性」を理由として教育委員会や議会が個々の教育内容を事後的に検証・評価することを求めており、その点に問題の本質があると感じます。

「安全管理には賛成」「教育の政治的中立は当然」という前提で本陳情を不採択の立場で討論をいたします。

について

教育の政治的中立性は当然尊重されるべきです。しかし、その判断は個々の教材や講師を政治的立場から評価することではなく、生徒が多面的・多角的に考え主体的に判断する教育が保障されているかによってなされるべきです。本陳情は行政による教育内容への過度な介入を招くおそれが大いにあり、賛同できません。

について

修学旅行や校外学習の安全管理の徹底、保護者への十分な説明は当然求められるものであり、事故の教訓は真摯に生かすべきです。しかし、安全管理の課題を政治的中立性の問題と結び付けて論じることは全く適切ではなく、本陳情には賛同できません。

について

教育活動の記録保存は重要ですが、過去の平和学習を「政治的中立性」の観点から改めて検証し、特定の活動や関係者を調査対象とすることは、教育現場を萎縮させるものと考えます。教育内容への政治的介入につながりかねず、賛同できません。

について

特定の政治的活動への働きかけなど事実が確認された場合は適切な対応が必要です。しかし、本陳情は具体的事実が示されないまま広範な聞き取り調査を求めています。このような調査は教育現場への過度な監視となる懸念があり、教育の自主性を損なうため反対します。

教育の政治的中立性を守ることと、政治が教育内容を中立かどうか判定することは全く別の話であり、今般の政府の判断にも大変な問題があると考えています。

憲法や教育基本法は、権力が教育を支配した戦前の反省の上に、教育への政治権力の過度な介入を抑制する考え方に立っていることは明らかです。その意味で、「政治的中立性」を守るという名目で、議会や行政が個々の教育内容や講師、訪問先を事後的に点検・評価すること自体が、憲法が保障する教育の自由と相容れないものです。

私が申し上げたいのは、教育の政治的中立性を軽視しているから反対なのではなく、中立性を守るために反対するということです。

最後に、教育の政治的中立性とは、子どもたちに特定の結論を押し付けないことであり、社会の現実から目を背けさせることではありません。多様な事実に多角的に触れ、自ら考え、判断する力を育むことこそ、公教育が担うべき役割であると考えます。

議会が、政治が守るべきは、個々の教育内容に政治的評価を加えることではなく、教育現場が憲法や関連法規の本旨を踏まえ、子どもたちの学ぶ権利と教育の自由を十分に保障できる環境を支え、時には守ることであると考えます。

以上、本陳情を不採択とする討論とします。

【速報!6月議会 全議員の賛否一覧】

6月定例議会が19時過ぎにすべての案件に結論を出して閉会となりました。

いつも通り、自分のメモと初日案件は録画を確認した上で、今議会の全議案に対する全議員の賛否一覧を作成しましたのでアップします。

間違いが無いように確認はしましたが、もしも見つかったらお断りの上で修正をします。

今議会は陳情に注目が集まりましたが…

▷高齢者の見守り事業」の実施を求める2件の陳情はいずれも賛成多数で採択

▷「公立中学校における平和教育及び校外学習の政治的中立性と安全確保を求める陳情」は賛成者ゼロで不採択

となりました。

請願や陳情は、年齢や性別や国籍に関係なく誰もができる政策提案なのです。

#東村山市議会

#佐藤まさたか

一般質問の報告③「チャレンジウィーク2024in萩山小とは何だったのか」

一般質問3つめは、令和6年10月に萩山小学校で実施された「放課後で楽しむチャレンジウィーク2024in萩山小学校」について取り上げました。

この事業は、萩山小学校等複合施設整備事業の契約相手方であった乃村工藝社が、経済産業省の「未来の教室実証事業」を活用して実施したものです。放課後の学校施設を活用し、子どもの居場所づくりや保護者ニーズの把握を目的とした調査研究事業で、市は施設の貸し出しや保護者への周知などの形で協力していました。

質疑を通じて明らかになったのは、この事業が令和6年7月に乃村工藝社から提案され、教育委員会との協議を経て実施されたことです。教育委員会は、放課後の子どもの居場所づくりに課題認識を持っていたことや、公費負担がほとんど発生しないこと、子どもたちに多様な体験機会を提供できることなどを理由に協力を決めたと説明しました。

また、実施校が萩山小学校となった理由については、複合化の検討が進められていたことに加え、土曜講座など地域との連携実績があり、参加児童数も見込めたためとの答弁がありました。

一方で私が問題提起したのは、萩山小学校等複合施設整備事業のプロポーザルに応募した乃村工藝社が、その前段階で萩山小学校を舞台に実証事業を行っていたことの意味です。もちろん違法性や不正を指摘するものではありません。しかし、民間事業者による調査研究の場として萩山小学校を選定するにあたり、市としてどのような視点で検討したのか、また事業者の狙いと教育委員会の目的は本当に一致していたのかについては、改めて検証が必要だと感じています。

教育委員会は、事業を通じて保護者ニーズを把握できたことは成果だったとしながらも、市が同様の仕組みを導入するには大きな費用や事務負担が伴うため、現時点では具体的な政策反映には至っていないと説明しました。

公共施設の複合化や公民連携が進む中で、民間事業者からの提案をどう受け止め、行政としてどう判断するのか。その意思決定の過程を丁寧に検証していくことの重要性を感じます。以下が当日の質問と答弁です。


佐藤まさたか)「チャレンジウィーク2024in萩山小とは何だったのか」ということで伺います。

萩山小学校と複合施設化契約議案の否決から2か月余りが経過をしまして、この間も取り上げられてますけど、この契約の相手方であったコンソーシアムの代表事業者、乃村工藝社が令和 6年10月に萩山小で実施した放課後で楽しむチャレンジウィーク2024in萩山小学校というのがありました。これがちょっと気になっていて、少し伺っておきたいなと思っております。

①です。本事業はいつどこで始まった話か、また実施されるまでの経過について確認をしたいと思います。

山田教育部長)「未来の教室実証実証事業」につきましては、令和 6年12月定例会生活文教委員会にて行政報告をさせていただきましたが、株式会社乃村工藝社が経済産業省の事業である令和6年度学びと社会のあり方改革推進事業「未来の教室実証事業」を活用して、放課後の学校施設を使用し、子どもの居場所づくり及び放課後等の時間における子どもの子どもや保護者のニーズ調査等を目的として実施したものでございます。以前より他自治体で学校施設の活用について取り組みを行っていた野村工芸社が協力先を探していた中で、多摩六都科学館の運営を担っていることもあり、令和 6年7月に本市へ協力に関する提案があったことが契機となったものでございます。教育委員会といたしましても、子どもの居場所という観点から、放課後における学校施設の活用について課題認識を持っておりましたことから、協議を重ねた上で9月に確認確認書を締結し、12月に事業を実施する運びとなったものでございます。

佐藤ま)②です。乃村工藝社が作成した事業提案書は文書開示で入手をしました。東村山市教育委員会としての検討経過が見えてこないので伺いたいと思います。庁内議論はどう進められたのか。特に乃村工藝社が提案書の冒頭に掲げた背景と目的ってあるんですけど、これは教育委員会としても同じ認識に立ってたんだろうかと、ここをまず伺っておきたいと思います。

山田教育部長)本取り組みへの協力にあたりましては、主に3つの観点から検討を進め、実施を決定いたしました。第1に、放課後の学校施設を活用した子どもの居場所づくりについては、教育委員会としても課題認識を持っており、本取り組みを通じて児童や保護者の具体的なニーズを把握することは、今後の施策展開において参考になる点。第2に、本市の協力内容が主に学校施設の貸し出しや保護者への周知であり、公費の負担や過度な業務負担が生じない点。第3に、実施されるプログラムが参加費無料かつ多様であり、児童にとって貴重な体験の機会になると考えられた点でございます。次に、株式会社乃村工藝社の提案書にございました背景と目的への認識についてでございますが、提案書では学校施設を地域のサードプレイスとして持続的に機能させるべきというのが趣旨として掲げられておりました。公共施設の有効活用という大枠の方向性につきましては、市といたしましても基本的に同様の認識を持っておりますが、教育委員会として特に主眼を置いているのは、あくまでも放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保でございまして、事業所が掲げる目的と完全に同一のものとは考えておりませんが、本取り組みへの協力によって得られるニーズの把握や児童への体験機会の提供という具体的なメリットが合致したことから、実施に至ったところでございます。

佐藤ま)時間ないので今日はこれ以上やりませんけど、ここについては。民間事業者というか、経済界から見たらそうだろうなっていうことはいっぱい書いてあるんだけど、果たしてこれは教育委員会としてはそうですよねって言える内容なの?って結構疑問に思って、開示された資料を見ていたものですから伺ったところです。

③です。 そういう中で、萩山小を民間事業者の調査研究なんですよ、これね。調査研究事業の対象として認めた理由を伺いたいと思います。また、15ある小学校の中でなぜ萩山だったのか伺います。

山田教育部長)株式会社乃村工藝社からの提案におきまして、実施校について特段ございませんでした。そのため教育委員会内で検討を行う中で、萩山小学校はすでに建て替え、複合化に向けて検討を始めており、より学校と地域が一体的に交流できる地域コミュニティの拠点づくりを目指していることに加え、もともと萩山小につきましては、市内でも土曜講座が多く実施しており、毎年延べ500人以上の子どもが参加しているため、事業実施の際にも参加児童が一定数見込めますことから、学校長とも協議し、実施に至ったものでございます。

佐藤ま)それ自体が何か問題だとかいう話じゃないんだけど。ないんですけど、ちょっと生成 AI にも聞いてみたんですけどね。 あなたの懸念がこの複合施設のプロポーザルに乃村が応募する前段として、この小学校の先行実証をしていたことを考えてるのは偶然だと思ってるんですか?っていうことについては、「いろいろ事実関係を積み上げると偶然とは考えづらい」という答ですね。生成 AI の話はいいんですけど。で、「萩山小が偶然選ばれた可能性は低い」という答えで、それはそうだよなと実は思っていて。やっぱり先ほどの別件での建設工業の話もそうでしたけども、民間の提案が入ってきてどう受け止めるかということはあっていいと思うんですけど、やっぱり現場でその趣旨に照らしてどうする、どう考えたかってことが大事だなと思ってるので今回聞いてるんです。

④です。事業者からの報告書が提出されていますけども、教育委員会としての総括はどう行われたのか。先ほど検討を行ったって話もあったのですが、割と事業者の書類は出てきましたけども、庁内検討の経過が公開された資料では分かりづらいというか、あんまりないんですよね。なので、どう総括を行ったのか、またその後の政策転換につなげているのか、つなげてないのかも含めて伺いたいと思います。

山田教育部長)総括でございますが、本取り組みへの協力は、放課後子ども教室、放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保の参考とするためのものであり、そのような意味では、まずは安全に事業が実施できたこと、また保護者からのニーズを確認することができたことは重要な実績であると捉えております。一方で、多くの関係者が連携して実施するため、市がこのスキームを導入するためには大きな費用と事務負担が予想され、そのハードルは非常に高いものであるということも認識したところでございます。そのため、その後の政策展開といたしましても、現時点で政策に反映できているものではなく、引き続き放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保といった課題につきましては、様々な角度から研究が必要であると捉えております。

佐藤ま)分かりました。乃村にとっては大いに実験が役に立っただろうなというふうに思っているということだけ言って、次に行きたいと思います。。

一般質問の報告②【多磨全生園将来構想の現在地とこれから】

6月2日に行った一般質問の2つ目のテーマについて、書き起こしをもとに生成AIの力を借りて整理しました。

2009年の「いのちとこころの人権の森宣言」、昨年3月に公表された「将来構想」を経過や内容を改めて確認するとともに、5月に発行されたばかりの『ハンセン病療養所のこれから~将来構想・永続化を「自分ごと」として』でも語られた「人権の森」への想いなどを問いました。


多磨全生園将来構想の現在地とこれから

① 人権の森構想の原点について

佐藤ま)

2009年に市議会で「いのちとこころの人権の森宣言」が行われたが、そこに至る経過を確認したい。

高柳経営政策部長)

2008年のハンセン病問題基本法制定を受け、市は庁内準備会を設置。2009年に起草委員会を立ち上げ、6回にわたる議論を経て宣言案を作成した。市議会で可決後、多磨全生園開所100周年にあたる2009年9月28日に「いのちとこころの人権の森宣言」を行った。

② 将来構想の重点とその後の取り組み

佐藤ま)

2025年3月に公表された「多磨全生園将来構想」の重点と議論の経過、その後の取り組みについて伺う。

高柳経営政策部長)

将来構想の最重要課題は、

  • 入所者の在園保障
  • 入所者の思いを最優先にすること

である。

その上で、

  • ハンセン病問題の歴史継承
  • 人権啓発
  • 豊かな自然環境の継承

を将来に引き継ぐ方向性を示した。

2022年から約3年間、入所者自治会・多磨全生園・東村山市・有識者による委員会と部会で議論を重ねて策定した。

策定後は市民団体や市議会への説明を行い、「あつまれ!人権の森」などのイベントを通じて普及啓発を進めている。

③ 人権の森」をどう未来へ残すか

佐藤ま

人権の森をどのように残していくのか。現時点での考え方と課題を伺う。

高柳経営政策部長)

人権の森は、多磨全生園の入所者が長年にわたり慈しみ育ててきたものであり、将来構想の核心に位置付けられている。

一方で樹木の老木化が進み、

  • 倒木
  • 枝の落下

など安全面の課題も生じている。

今後は

  • 種子の採取
  • 挿し木
  • ひこばえの活用

などにより、人権の森のDNAを次世代へ継承していくことが重要である。

④ 歴史的建造物・遺構の保存について

佐藤まさたか)

厚生労働省の歴史的建造物保存方針と、多磨全生園に関する内容を伺う。

高柳経営政策部長)

国の検討会において、多磨全生園では16施設が保存対象として選定された。

当初は一部施設が継続審議となったが、課題が解消されたことにより、2026年3月の検討会で16施設すべての保存が決定した。

今後は国が責任を持って保存・活用を進めることになる。

⑤ 市文化財指定の可能性

佐藤ま)

多磨全生園の歴史的建造物や遺構を、市の文化財として指定する考えはあるか。

桑田教育部担当部長)

文化財保護審議会では、

  • 近現代史の重要な遺産であること
  • 人権の森構想の意義

などを踏まえ、市文化財指定が望ましいとの意見が出された。

ただし全生園と入所者自治会からは慎重な検討を求める意向が示されたため、現在は国の検討状況を見守っている。

今回、国による保存方針が決定したことを踏まえ、今後改めて審議会へ情報提供を行う予定である。

⑥ 人権教育の推進について

佐藤ま)

小学校での実践に加え、市内全中学生が多磨全生園を通じて人権を学ぶ機会を持つことが重要ではないか。

山田教育部長)

中学校では、

  • 映画「あん」の視聴
  • 講演会
  • 読書活動
  • 大学生との対話
  • 美術活動

などを通じてハンセン病問題を学んでいる。

また、

  • 国立ハンセン病資料館
  • 多磨全生園

を活用した探究学習は有効な手法であると認識している。

今後も小中学校の系統性を踏まえ、人権教育の充実を図っていく。

⑦ 多磨全生園の永続化に向けた市長の考え

佐藤ま)

歴史的建造物等の市文化財指定や、療養所の永続化について市長の考えを伺う。

渡部市長)

今回、国が16施設すべてを保存対象として認めたことは極めて大きな成果である。

特に、

  • 土塁
  • ヒイラギの垣根

が、隔離政策を伝える重要な史跡として認められた意義は大きい。

今後は、

  • 県木の森
  • かつての農地
  • その他の歴史的空間

についても保存対象として位置付けられる可能性を探っていきたい。

また、将来的には入所者の生活エリア(本部エリア)をどのように継承していくかも重要な課題である。

森の継承については、

  • 種子採取
  • 挿し木
  • ひこばえ活用

を進めるとともに、

  • 子どもたちが苗木を育てる
  • 次世代が森を受け継ぐ

といった取り組みを進めることで、人権の森と多磨全生園の永続化につなげていきたい。

一般質問の報告①【夏休みにご飯が食べられない子どもをゼロに】

東村山市議会6月定例議会は、昨日で3日間23名の一般質問を終えました。

私は6月2日(火)の6人目に質問に立ち、大きく4つのテーマを取り上げました。

1つ目は「夏休みにご飯が食べられない子どもをゼロに」。

この質問は、子どもの貧困問題に取り組む民間団体の方々が国に対して行った緊急要請を受けて、こども家庭庁が5月15日に発出した通知を踏まえ、子どもの孤立防止と長期休業中のセーフティーネット強化についての速やかな対応を求めたものです。

以下、録音を起こしたものを生成AIの力を借りて読みやすく要約するとともに、最後に要点についてアップします。

「夏休みにご飯が食べられない子どもをゼロに」について

佐藤ま)こども家庭庁は、超党派の議員連盟や支援団体からの「夏休みこども緊急セーフティーネット構築プラン活用に向けた緊急要請」を受け、自治体に対して夏休み期間中の暑さ対策や食支援、見守り活動などの既存施策を有機的に活用するよう通知を発出した。この要請の概要と市の受け止めを伺う。

大西子ども家庭部長)要請は、夏休み中における子どもの熱中症や栄養不足、孤立などのリスクに対応するため、学校施設の活用、クーリングシェルターでの食事提供、こども食堂やフードバンクへの支援、見守り活動などを組み合わせたセーフティーネットの構築を求めるものである。市としても、猛暑や物価高騰を背景とした国からの事務連絡を重く受け止め、全庁的な情報共有と対応の検討を進めている。

佐藤ま)事務連絡の柱である「暑さ対策」「食支援」「アウトリーチ(見守り・訪問支援)」に照らした東村山市の現状を伺う。

大西子ども家庭部長)暑さ対策としては、市内公共施設や民間協力施設による「涼みどころ」の開設を行っている。また、児童館では昼食場所を提供している。食支援については地域団体によるこども食堂の活動があり、アウトリーチとしては東村山市内社会福祉法人連絡会による「夏休みのお昼ごはんお届け事業」などが実施されている。

佐藤ま)この夏に向けて、新たに取り組めることはないか。

大西子ども家庭部長)食事提供については、実施場所の確保や担い手、アレルギー対応など多くの課題があり、短期間での実施は容易ではない。一方で、「涼みどころ」の情報を子ども向けにもわかりやすく発信するなど、比較的速やかに対応できる取り組みについては検討を進めている。

佐藤ま)長期休業期間中の子どもの支援は、今後も継続的な課題である。今回の事務連絡を踏まえ、市は今後どのように対応していくのか。

大西子ども家庭部長)国の自治体向け説明会の内容を庁内で共有し、実施可能な事業について全庁的な調査を進めている。まずは既存事業の枠組みの中で対応を検討しつつ、関係機関との情報共有を図りながら、子どもの孤立や健康リスクを防ぐため、市として何ができるか研究を進めていく。

佐藤ま)子どもたちが安心して夏休みを過ごせるようにということで、しっかりやっていただきたい。


この質問のポイント

  • 夏休み期間中の「子どもの貧困」と「孤立」のリスクに焦点を当てた。
  • 国が各自治体に対して、暑さ対策・食支援・見守りを組み合わせた対策を求めていることを確認した。
  • 東村山市では既に「涼みどころ」「こども食堂」「お昼ごはんお届け事業」などの取り組みがあることを確認した。
  • 市は国の通知を重く受け止め、全庁的に対応を検討していることを明らかにした。
  • 私からは、子どもたちが安心して夏休みを過ごせるよう、関係団体との連携や積極的な周知も含めて取り組みを進めるよう求めた。

明日、一般質問に立ちます。お題は初の4つです(^^ゝ

明日(6月2日・火)、4日(木)、5日(金)の3日間、議長以外23名の議員が順に一般質問を行います。

私は明日の6人目なので、15時頃の休憩明けになるのではないかと思います。

★全議員の通告書は市議会HPから全て閲覧、ダウンロードいただけます★

私は通常は2つか3つのテーマを扱いますが、今回は初の4つ。それでも「電子投票」と「都営住宅における住宅政策」の2つを泣く泣く捨てて絞りました。

大きな4つ目のテーマ「自治体は何のためにあるのか」はシリーズで扱おうと考えていて、今回は私自身の問題意識を示した上で、ドアを開ける程度かもしれません。

では、以下が通告書の全文です。お時間ありましたらぜひ傍聴にorオンラインで耳だけでも聞いていただけると嬉しいです。


1.夏休みにごはんが食べられない子どもをゼロに

子どもの貧困対策については、法成立や改正のタイミングを含めて幾度も取り上げてきたが、社会をあげた取組みによって一定の改善は図られてきた。しかし依然として厳しい現実に直面している子どもたちは少なくなく、不断で機を逸することのない機動的な対応が求められていることに変わりはない。具体的な対策として5月15日にこども家庭庁より発出された「夏季休業期間中の酷暑対策及び食支援に係る各施策の活用について(依頼)」に絞って、当市の認識と対応について以下伺う。

①こども政策担当大臣宛てに4月27日に提出された「夏休みこども緊急セーフティネット構築プラン活用に向けた緊急要請」について説明願いたい。

②緊急要請と、それを受けての事務連絡の概要と当市としての受け止めを伺う。

③事務連絡の柱となっている「暑さ対策」「食支援」「アウトリーチ」に照らして、当市の現状を伺う。

④長期休み中の対策が重要であることは明らかであり、本事務連絡の内容は今後も継続されると考えられる。事務連絡に当市としてどう対応しているのか、いくのか、伺う。

2.多磨全生園「将来構想」の現在地とこれから

多磨全生園「将来構想 令和7年3月版」が公表されて1年余りが経過した。この間、所管は様々な場で本構想の周知に積極的に取り組まれており、市議会としても2月17日に研修の場を設け、共有を図らせていただいたことに感謝申し上げたい。また今般刊行された『ハンセン病療養所のこれから~将来構想・永続化を「自分ごと」として(徳田康之弁護士編)」の「はじめに」で徳田弁護士が記しておられる「ハンセン病療養所の永続化」問題への想いや、渡部市長の対談で触れられている人権の森構想の経過、到達点と課題についてのお考えに大いに共感しつつ、以下伺う。

①人権の森構想について、2009年9月議会において「いのちとこころの人権の森宣言」を行うに至るまでの経過を確認したい。

②昨年3月に公表された「将来構想」の重点と、議論の経過、その後の取組みについて伺う。

③人権の「森」をいかに残すのか。現時点での考えと課題を伺う。

④歴史的建造物や遺構をいかに残すのか。3月16日に厚労省による「歴史的建造物の保存等検討会」で示された原則、方針を伺うと共に、多磨全生園に関する内容を確認したい。

⑤市の文化財として指定することについて、文化財保護審議会で積極的な議論が交わされたと聞く。議論の経過、市教育委員会としての考えを伺う。

⑥青葉小学校や秋津小学校を中心に、学校現場でも重要な教育実践が重ねられてきているが、「人権の大切さを学ぶ場として未来永劫残るように」していくためには、当市の公立中学校に通う全ての生徒が全生園を通じて人権を学ぶ機会を得ることこそが重要と考える。長きにわたる小学校での成果を踏まえれば、実現可能性は極めて高いと考え、教育委員会の見解を求める。

⑦市長に伺う。ぜひ多磨全生園内の歴史的建造物や遺構を市の文化財に指定し、市としてもその保全に責任を持つように進めていただきたい。療養所の永続化についてもご見解を伺いたい。

3.チャレンジウィーク2024in萩山小」とは何だったのか?

萩山小学校等複合施設化契約議案の否決から2か月余りが経過したが、この契約の相手方であったコンソーシアムの代表事業者・乃村工藝社が、令和6年10月に萩山小学校で実施した「放課後で楽しむ!チャレンジウィーク2024in萩山小学校」について、以下伺う。

①本事業はいつ、どこで始まった話なのか。実施されるまでの経過を確認したい。

②乃村工藝社が作成した事業提案書は入手したが、東村山市教育委員会としての検討経過が見えないので伺う。庁内議論はどのように進められたのか。特に、乃村工藝社が提案書の冒頭に掲げた「背景と目的」は、教育委員会としても同様の認識に立っていたと理解してよいか。

③萩山小学校を民間事業者の調査研究事業の対象として認めた理由を伺う。15校の中で何故に萩山小だったのか。

④事業者からの報告書は提出されているが、教育委員会としてこの事業の総括はどのように行い、その後の政策展開に繋げているのかを含めて伺う。

4.自治体は何のためにあるのか①地方創生の光と影

地方創生10年にあたり、2024年6月に内閣府が公表した「地方創生10年の取組と今後の推進方向」は、国が失敗を率直に認めた極めて珍しい事例としても注目された。ただそこで触れられていない極めて重要な点は、地方重視のように見せながら、実態は政府による新たな国家統制、中央集権の手段としての側面が極めて強い、ということであり、この点については多くの政治学者や地方自治研究者が一貫して指摘してきた。敬愛する元福島大学教授の今井照さんも、最新の著書「自治体は何のためにあるのか」の中で鋭い指摘を重ねておられる。

当時、国は全国の自治体に創生戦略と人口ビジョンの策定を求める触れを出し、当市もこれに従って今日まで取組みを進めてきたが、中でも積極的な公民連携による新たな施策展開については、その功罪について総括を行うべきと考える。今回は現時点での認識、評価を確認したく、以下を伺う。

①東村山版PPPで増えた公共的価値について

②内製能力の維持について

③政策形成過程の可視化について

④民主的統制について