決算審査を見てみよう②副市長の補足説明から

令和7年度の市の決算を審査する特別委員会は、17日(木)、18日(金)と2日間を終えました。計5日間を予定しますので、24日(木)25日(金)28日(月)と続きます。

前回も書きましたが、決算特別委員会の委員は正副議長(朝木議長と私)と議会選出の監査委員(村山議員)以外の21名なので、私は傍聴席かオンラインで審査の様子を見守るだけの日々となっています。

予算特別委員会と決算特別委員会の委員に議長と監査委員が就かないことには合理的な理由がありますが、副議長はただの慣例にすぎません。私以前の60有余年は、かつての民主党から副議長が2人誕生していますが、それ以外はすべて自民党か公明党からでしたので、同じ会派の議員たちが委員として参加しているため問題がなかったわけです。しかし、私のような1人会派が正副議長に就く可能性もゼロではない以上は、2年間にわたって予算・決算に対して質疑はおろか「討論(賛否の理由の開陳)」すら行えないことの不利益は大変大きいものがあります。そのため、次期以降の改善を図るべきと考えて、朝木議長あてに要望書を提出しました。

前置きが長くなりました。

令和7年度一般会計決算の審査にあたり、初日の冒頭で東村浩二副市長から「主要な施策の成果の概要」に沿って、歳入・歳出の主な内容について補足説明がありました。

◎歳入は756億7,742万円、前年度比5.2%増

令和7年度の一般会計歳入総額は756億7,742万円で、前年度より37億5,742万円、5.2%の増となった。中でも市税は227億9,792万円で、前年度から10億1,151万円、4.6%増加した。納税義務者数や個人所得の増、新築家屋の増などが主な要因。市税徴収率は前年度と同じ98.1%だった。

地方消費税交付金も、国内消費の堅調な推移や物価上昇などを背景に8.0%増の39億784万円となった。

一方、地方交付税は69億3,454万円で2.2%減少。市民税所得割などの増によって基準財政収入額が伸び、基準財政需要額の伸びを上回ったことによるもの。

国庫支出金は、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などにより9.6%増の162億6,971万円。都支出金も、市町村総合交付金や学校給食費負担軽減事業補助金などにより10.5%増の122億9,486万円となった。

また、諸収入は、デジタル基盤改革支援補助金や道づくり・まちづくりパートナー事業の受託事業収入などによって58.1%増の24億6,143万円となった。

◎歳出は731億9,379万円、前年度比6.5%増

歳出総額は731億9,379万円で、前年度より44億5,920万円、6.5%増加した。

最も大きい民生費は353億7,542万円で6.5%増。物価高への対応として、子育て世帯に児童1人当たり2万円を支給する「物価高対応子育て応援手当」のほか、子ども食堂等への臨時支援を行った。また、デジタル化の恩恵を高齢者にも広げるため、初めてスマートフォンを購入する高齢者への購入費補助も実施した。

総務費は122億2,503万円で10.1%増。市民1人当たり4,000円の物価高対応家計応援金のほか、闇バイトによる強盗事件の続発を受けた住宅用防犯機器等への購入補助を行った。また、戦後80年の節目として、戦争体験記の募集、東京空襲資料展、小中学生の平和学習、広島派遣などの平和啓発事業も実施した。

教育費は85億9,707万円で13.1%増となった。大きな事業の一つが学校給食費の無償化で、小学校分約3億7,530万円、中学校分約1億9,745万円。また、公共図書館、電子図書館、新たな学校図書館システムを一体的に管理する「統合図書館サービス」が令和8年2月からスタートした。

◎物価高対策から道路、環境、まちづくりまで

このほか、農業分野では肥料や原油価格などの高騰を受け、農業者の経営を下支えする支援金を支給。商工分野では、市内中小企業の生産性向上などにつながる投資への補助を行い、商工費は前年度比93.1%増となった。

環境分野では、太陽光発電や蓄電池、断熱窓改修への補助に加え、環境配慮行動に対してデジタル行政ポイントを付与する新たな取組も進めた。

道路関係では、舗装や排水設備、JR武蔵野線道路橋の耐震・修繕などを実施。東村山駅周辺では、駅開業130周年と西武新宿線下り線の高架化を記念した事業を行った。

武蔵野の面影を残す貴重な樹林地を次世代に引き継ぐため、薬師山緑地を約2億1,623万円で取得。ふるさと歴史館と八国山たいけんの里では、民間事業者提案制度で採択されたESCO事業を活用して、空調改修や照明のLED化による省エネルギー化も進めた。

◎決算の数字から何を見るのか

以上が、副市長から説明された令和7年度決算の主な内容です。

歳入756億7,742万円、歳出731億9,379万円と、いずれも前年度を上回る大きな決算となりました。

市税が10億円余り増えた一方で、国庫支出金は14億円余り、都支出金も11億円余り増えています。歳出では、物価高対策や給食費無償化など、市民生活に直接関わる事業が目立ちました。

しかし、決算審査で大切なのは「何にいくら使ったか」を確認するだけではありません。なぜ歳入・歳出がこれだけ増えたのか。その財源はどこから来たのか。そして、市が自由に使える財源や今後の財政運営はどうなっているのか。

副市長の補足説明で示された全体像を踏まえ、総括質疑では、こうした点についてさらに議論が掘り下げられました。③に続きます。