議会として地域へ出向く~議会報告会を継続しているワケ

ご報告とご参加への御礼が遅くなりました。一昨日(8月8日・土)午前中、秋水園ふれあいセンター(秋津町4丁目)と栄町ふれあいセンター(栄町2丁目)へ東村山市議会24名で二手に分かれて出向き、議会報告会を開催いたしました。

朝から猛烈な暑さであったにもかかわらず、それぞれ25人、16人の方が足を運んでくださいました。いつも申し上げていることですが、ご参加くださる方があって初めて成り立つ場であり、ご多用の中お越しくださった皆様に深く感謝申し上げます。

東村山市議会では、2014年(平成26年)4月施行の議会基本条例の第5条で「議会報告会」の開催を定め、同時に市議会の広報広聴機能について「東村山市議会の議会報告会等に関する実施要綱(全13条)」を作成して施行しました。そこには、当時の議員たちで次のように明記しました。

第1条 (目的) …この要綱は、東村山市議会基本条例(平成25年東村山市条例第28号)第5条の規定に基づき、議会としての説明責任を果たすとともに、市民意見の把握に関し、必要な事項を定めることを目的とする。

第2条(議会報告会)… 議会報告会は、議会として議会での審議結果等を市民に対して報告するとともに、市政全般にわたる市民の意見を把握するために実施するものをいう。

第3条(意見交換会) …意見交換会は、議会が必要に応じて、具体的課題について市民から意見を聴取するものをいう。

第4条(運営)…議会報告会及び意見交換会は、東村山市議会広報広聴委員会(以下「委員会」という。)が運営にあたる。

第5条(開催回数)…議会報告会及び意見交換会は、原則として年4回、定例会が終了するごとに開催する。

全国から議会改革に関する視察をたくさんお受けした時期があり、その時に「自分たちの議会も当初は頻繁に行っていたが、今では年に一度だけになってしまった。東村山市議会はどうして3か月ごとに続けることができているのか?」というご質問を受けることが多くありました。4年ごとの選挙で議員が一定数入れ替わり、始めた頃の目的や熱意の伝承が難しい、というのが、市役所と異なる議会の特徴であり、弱みでもあります。なので、「何事も合意を得たらルール化することが大事で、報告会も実施要綱を作成して明記したことが大きいと思います」とお答えしてきました。


2020年に新型コロナに見舞われる少し前までは、参加していただきやすい条件を考えて、お勤め帰りの方が寄りやすいと思われる金曜日の夜に駅近の施設で、広い駐車場があって遠方からも来やすい大きめの会場で土曜日の昼間に、という風に1回につき2日連続で開催をしていました。

コロナの影響で2020年5月だけは休みましたが、8月には議員手持ちの機材を寄せ集めてyoutubeによる録画配信として再開し、4期続けて実施。しかしやはり双方向でないと面白くない、ということでZoomを活用することにしてオンラインで継続。

コロナが収束した後は、オンラインだから参加できたという方たちの声がアンケートにあったことから、会場参加とオンライン参加を同時に行ういわゆるハイブリッド形式とし、今に至ります。

今回までの12年半を振り返ってざっとカウントしてみたところ…

◎3か月ごとに47期開催(4年ごとの選挙直後の3期とコロナ直後の1期だけ開催せず)

 うち1期につき1会場が13期/1期につき2会場が25期/Youtubeのみ4回/Zoomのみ5回

◎開催総回数…72回

◎参加者総数…1,801人(会場とオンラインの合計/youtube視聴数は含まない)

という実績であることがわかります。

参加できなかった方にもわかっていただきたいという考えから、毎回、開催後は内容とアンケート結果をまとめて市議会HPにアップしており、動画でも確認ができます。


「参加者が同じ人たちばかりにならないか?」という点もよく尋ねられますが、もちろん毎回のように来てくださる方もいらっしゃる一方で、必ず初めての方がいらっしゃいます。今回も、普段の大きい会場ではなく、地域性の強い小さめの施設に出向いたことで、「近くで開いてくれたので来てみました」という方が幾人もおられ、大変嬉しく思いました。

また、「参加者が減ってきたので回数を減らした」という議会もあることも承知しています。この点については、もちろん毎回大勢がご参加くださるに越したことはありませんが、議会はエンタメではないので、いつもワクワクする、なんてことは難しいものだと思っています。でも、3か月ごとに必ず開いていれば、市民の意見を二分するような大きな問題が起きた時には、宣伝などしなくともきっと多くの方が詰めかけてくださることになる、と思うのです。

議会内には開催の負担が大きいので回数を減らしたらどうかという意見もずっとありますが、私は申し上げたような理由で縮小はすべきではないと考えていますので、これからも「市民の皆さんの近くにあって、誰からもよく見えて、市民が遠慮なくモノが言える議会」であり続けるための努力を重ねたいと考えています。


次回は11月13日(金)19時から市民センターでの開催を今のところ予定しています。9月議会の中心議題である「令和7年度決算審査」の報告や、恐らく3月議会で否決となった「萩山小学校等複合化の契約議案」の再提案など、大きな議論になるであろう案件が入ってくると思われます。ぜひ9月議会の傍聴にいらしていただきたいですし、報告会へのご参加もお待ちしています(^^)/

念願の中学校全員給食スタートを前に

2学期からスタートする東村山市の中学校全員給食を支える「ひがっしーキッチン」の内覧に伺いました。

ハーベストネクスト株式会社が自社ビルとして建設したこの調理施設は、HACCP(ハサップ・危害要因分析重要管理点)に基づく衛生管理が徹底され、食材や人の動線が交差しない動線、最新鋭の什器が整備されていました。

バーべストのご担当の案内で2チームに分かれて施設見学をさせていただきましたが、市教委のご担当とも話して何より良かったな~と思ったのは、東村山市の学校給食に長く携わってきた同社と、東村山市教育委員会の給食担当が安全で安心の給食提供のためにイチからともに造り上げた…いわばオーダーメイドのような施設だということ。

そのため、痒い所に手が届くというか、細かい配慮が各所に施されており、また地産地消の拡大を図るための工夫も見て取ることができ、20年間という異例の長期契約である理由も実感として理解することができました。

東村山市の中学校給食は、2001年に前市長の前時代的な考えから「弁当併用外注方式」という中途半端な形でスタートしました。私はその2年後に議員となって事情を知り、驚きましたし、その理由にのけぞりそうになりました。

以後、家庭の事情に左右されるようなやり方は一刻も早く改めて、全員給食にするように幾度か問題提起もしてきましたが、行政というのはなかなか変わらないという典型例のような対応が続いた時期が長くありました。

今回、ようやく多くの願いが届いて実現する全員給食です。

ぜひ子どもたちの声もしっかり聴きながら、充実を図っていってもらえたらと願うばかりです。

第65回 社会教育研究全国集会に参加して(前編)

社会教育は民主主義の土台であることを、あらためて考えた二日間

8月2日・3日、小平市の白梅学園大学で開催された第65回社会教育研究全国集会に参加しました。

参加のきっかけの一つは、萩山小学校建て替えに伴って萩山公民館のあり方が大きな論点となっていることです。しかしそれ以上に大きな理由は、私にとって社会教育は、63年間の人生の原点とも言えるものだからです。

1969年、日野市の多摩平団地に育って日野第五小学校の1年生となった私は、たまたま近くに前年開館した日野社会教育センターの体操教室に通い始めました。以来、子ども会活動や夏のキャンプや冬のスキー、中学生・高校生の自治活動等に参加を続け、学生スタッフを経て大学卒業後は職員として1999年夏まで社会教育の実践に携わりました。

最後はあまりよい形で離れたわけではないので複雑な思いを抱えた時期も長くありましたが、振り返れば、その時代に培った経験や価値観、人との出会いは、2003年から市議会議員として23年間活動してきた現在の私の土台となっているのだと感じています。住民自治、市民参加、対話、学び合いといった、私が大切にしている考え方は、まさに社会教育の実践の中で育まれたものであり、それがNPO法人多摩住民自治研究所の一員として現在も活動していることも含め、今に繋がっているのだと最近とみに感じるようになりました。

今回の全国集会は、その原点とも言える社会教育の世界に改めて身を置く機会であるとともに、当時お世話になった長澤成次さん(現・千葉大学名誉教授)や菊池一春さん(元・北海道訓子府町長)をはじめ、これまで大きな影響を受けてきた方々と再会し、お話を伺うことのできる貴重な機会でもありました。多くの示唆を得られる2日間であり、久しぶりに参加して本当に良かったと思っています。

「考える力を手放さない」という基調提案

基調提案で多摩研理事長でもある荒井文昭さん(都立大学名誉教授)が一貫して訴えたのは、「社会教育は生涯学習サービスではなく、憲法が保障する『学習する権利』を実現する営みである」ということでした。

社会教育の目的は、知識や技能を身に付けることだけではありません。一人ひとりが考える力を育み、対話を重ね、主権者として社会に関わっていく力を支えることにあります。だからこそ、公民館や図書館、博物館などの教育機関は、単なる公共施設ではなく、民主主義を支える基盤として位置付けられるべきだという提起でした。

特に印象に残ったのは、「考える力を手放さない」という言葉です。

公共施設の統廃合や専門職員の減少によって、地域で学び、語り合う場が失われつつあること。自治体職場でも多忙化や非正規化が進み、現場の声が政策に届きにくくなっていること。そして、「何を言っても社会は変わらない」という無力感が社会全体に広がっていること。これらは単なる行政運営の問題ではなく、民主主義そのものに関わる問題であるという指摘は、大変重いものでした。

「自治体改革と社会教育」が問いかけたもの

初日午後の課題別学習会は、第1「自治体改革と社会教育」に参加しました。

まず姉崎洋一さん(北海道大学名誉教授)から、「社会教育を揺るがす制度改革の今日とその力学」と題して「自治体改革は何を変えようとしているのか」というお話がありました。

姉崎さんは、現在進められている自治体改革を、単なる行政改革ではなく、社会そのものの構造変化の中で捉える必要性を指摘しました。人口減少やデジタル化、気候変動、軍事研究の拡大など、世界規模で社会が大きく変わる中、日本でも地方自治制度や教育制度の見直しが進められています。その一方で、市民が主体的に考え、地域を支える力が弱まり、「受け身の住民」が前提とされる政策が増えていることに強い危機感が示されました。

続いて上田幸夫さん(日本体育大学名誉教授)から「東京・三多摩の社会教育の蓄積と今日」と題して、1974年にまとめられた「三多摩テーゼ」の歴史と意義が語られました。

そこでは、公民館は単なる施設ではなく、

  • 学習の自由を保障すること
  • 専門職員が配置されること
  • 運営審議会による市民参加
  • 無料で利用できること

などを柱とする民主的な学習機関として位置付けられていました。現在、公民館再編が全国で進む中だからこそ、この理念を改めて見直す必要があるという提起でした。

3人目は、「夢のある図書館を創るきよせの会共同代表」の室澤準也さんから「清瀬市・地域図書館廃止計画に声を上げ、新市政を生み出した市民の運動」と題して報告がありました。

図書館廃止問題は、子どもたちの学びの場、高齢者の日常、地域コミュニティなど、市民生活そのものに大きな影響を与え、市民は約8,000筆の署名を集めて住民投票を求める運動を展開しました。住民投票条例は否決されたものの、市民運動は市長選挙へとつながり、新しい市政を誕生させる原動力となりました。「図書館を守る運動」が、市民自治そのものを問い直す運動へ発展したことは大変示唆的でした。

また同じく共同代表の関根美保子さんからの住民投票運動の報告は、今からちょうど20年前の2006年夏に私自身も携わった「東村山駅西口再開発」住民投票の経験を思い出させてくれ、胸を熱くしながら聴き入りました。

姉崎さん、上田さん、室澤さん、関根さんのお話は、「地域の公共性を守ることの重要性と、それを支える住民自治の可能性」を私たちはどう守り、発展させるのか、という問いに満ちていました。

1974年にまとめられた「三多摩テーゼ」は、公民館を単なる貸館施設ではなく、市民の学習権を保障する民主的な学習機関として位置付けています。専門職員の配置、住民参加を担保する運営審議会、無料原則など、その理念は現在の公民館を考える上でも色あせていないと感じます。

図書館や公民館は単なる行政サービスではなく、市民自治を支える公共空間であることを改めて考えさせられる時間でした。

東村山市への示唆

今回の学びを通して、ふと頭に浮かんだことがあります。

それは、私自身も重視してきた「市民参加・市民参画」と、「住民(市民)自治」との関係…というか、問題です。

市民参加・参画は、今や自治体の政策推進において当たり前のものとなり、東村山市の渡部市政19年間の市政運営においても、各種計画策定や、駅前整備や学校再編、公園整備などでワークショップやパブリックコメントなどが重ねられてインフラのようになったことは大いに前向きに受け止めてきました。それは今も変わっていません。

一方で、どこかモヤモヤしたものを感じるのは、その多くが個別事業ごとに実施され、その運営がコンサルタント会社頼みと思われることが少なくないことです。

自治体運営の「ため」に行われる市民参加・参画ももちろん必須であり重要ですが、市民一人からでも始まる住民自治の営みを保障するのもまた、自治体の大切な役割ではないか、と思うのです。

考察は「後編」の報告とともに行おうと思いますが、本当に大切なのは、「市民が自ら学び、考え、対話し、地域の課題解決に自ら行動する」ということではないのか?それはどうしたら可能となるのか?と2日間考えながら、様々なお話を伺いました。

(後編では、二日目の分科会や参加者との対話を通して考えたことをまとめたいと思います。)

「この時期、何しているんですか?」

再び熊本を襲った地震から4日目。現時点で36人と伝えられるお亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、けがをされた方や、ご自宅が住めなくなって避難を続けざるを得ない方、終わりの見えない猛暑の中で様々な支援や作業に当たり続けている方々に衷心よりお見舞い申し上げます。

人生において一度だって遭いたくない大災害にわずか10年で二度も見舞われた方たちのご心痛は計り知れません。10年前の震災直前と直後に2度訪ねた熊本の街を思い、一日も早く復旧が進み、住民の方々が日常を取り戻せるよう心よりお祈り申し上げます。

さて、暑い暑いと言っているうちに早いもので8月を迎えました。

東村山市議会は6月定例議会が6月25日に閉会し、次は9月定例議会です。今年は8月31日(月)~10月6日(火)を今のところ予定していますが、その間は議員たちは何をしているの?と尋ねられました。

まったくもって人それぞれなので他の方のことはわからないのですが、私のこの1か月余りを備忘録も兼ねて並べてみようと思います。

大きく 1)市議会の公務やそれに準じる活動 2)議員個人としての活動 3)個人的な活動 に分けてみました。

1)市議会の公務やそれに準じる活動

①広報広聴委員会の委員として、

・市議会だより8月15日号発行に必要な会議への参加と作業(6月26日、7月10日、22日)

・8月8日(土)10時から開催する「議会報告会」へ向けた準備(企画書の取りまとめや進捗管理/2会場の割り振りやPR活動の手配/リハーサル…7月30日/駅頭PR…7月31日/ご苦労さん会の手配/開催記録の取りまとめ等)

②市議会厚生委員会の所管調査活動の一環として先進自治地視察…7月14日:重層的支援体制整備事業(静岡県富士市)/7月15日:若者の多様な参画推進(菊川市・牧之原市)

③姉妹都市・柏崎市議会との合同研修会の準備と運営(7月5日・6日)

④パワーハラスメント被害を出さないために、根絶に向けた政策研究会(7月21日)

⑤人権に関する政策研究会(7月9日…打合せ/31日…人権擁護委員との意見交換)

⑥東京たま広域資源循環組合の監査委員として定期監査(6月29日)

2.議員個人としての活動

①議会閉会中に開かれることの多い市の各種付属機関(審議会や各種会議)を傍聴して行政の動きを掴んでおく(みんまち条例見守り検証会議、環境審議会、子ども・子育て会議等)

②佐藤まさたか「市政ほっと対話」の開催(7月19日・20日・8月29日)

③継続している市民相談、新たな相談への対応、当事者の方のサポート(随時)

④各種研修会や勉強会への参加…6月29日、7月11日、12日、16日、31日、8月1日、2日、5日、13日、20日、21日、22日、25日、30日

3)個人的な活動

①副理事長を務めているNPO法人多摩住民自治研究所の「議員の学校」企画担当として、チーム会議の設定、今後の内容の検討、講師候補との交渉、事務局との調整等

②ローカル・マニフェスト推進連盟の運営委員の一員として、全国地方議会サミット(7月13日・14日)の運営補助、マニフェスト大賞の準備

③いつもの地域での活動(廻田上自治会で管理する旧前川緑道の剪定・除草…7月4日・12日/北川水辺倶楽部の北川清掃…7月11日)

カレンダーにしてみると…

つながりに心より感謝の2日間~柏崎市議会との合同研修会

姉妹都市·柏崎市議会の皆様が8年ぶりにお越しくださり、2日間の合同研修交流会を開催しました。

昨日は議会改革の現状を互いの議運委員長に報告してもらった後、6つのテーマ別分科会へ。従来より小人数のグループにしたので濃厚な議論ができました。

夜は掬水亭で交流会。拙い司会を務めさせてもらいましたが、政党·会派や期数などに関係なく話に花が咲きまくり、繋がりを十分深めることができたように思います。

そして本日は多磨全生園の国立資料館や納骨堂、いのちとこころの人権の森宣言碑等を共に見学し、お昼にバスをお見送り。

今頃は無事に到着されていると思います。

私自身は2003年の初当選後の7月に初めてこの相互交流事業でお邪魔して以降、多くの柏崎市議会の方と知り合い、特に議会改革については交流とは別に教えを請いに訪ねたり、情報交換も度々させていただいてきました。今回も顔なじみの方々と再会を喜び合い、今日は固く握手をして再会を約束しました。繋がりに心より感謝です。

学び合いと信頼関係のありがたさを改めて深く感じる機会となりました。

柏崎市議会の皆様、ハンセン病資料館の皆様、企画政策課の皆様、準備万端整えてくださった両議会事務局の皆様、大変ありがとうございました。

#柏崎市議会

#東村山市議会

自治体は何のためにあるのか①地方創生の光と影

6月議会の一般質問では4つのテーマを取り上げたのですが、最後のテーマ「自治体は何のためにあるのか」のまとめをアップするのを忘れていました。今後、少しシリーズ化して考えていきたいと思っているテーマで、初回は「地方創生の光と影」としました。

2024年6月、内閣府は「地方創生10年の取組と今後の推進方向」を公表しました。地方創生は、人口減少への対応や地域活性化を掲げ、全国の自治体に創生戦略や人口ビジョンの策定を求めてきたもので、東村山市も例外ではありません。

しかし、この10年を振り返ると、地方を重視するように見えながら、実際には国が示すメニューに自治体が追随し、計画づくりに追われてきた面も否定できません。地方創生が、新たな中央集権や国家統制の手段になっていなかったか。この点は、多くの地方自治研究者が指摘してきたところです。

元福島大学教授の今井照さんも、近著『自治体は何のためにあるのか』の中で、自治体の本来の役割について鋭く問い直しています。今井先生は、私が議員2年目だった2004年に東村山市議会の議員研修で講師を務められた方でもあり、私にとって地方自治を体系的に学ぶきっかけを与えてくださった存在です。

今回の質問では、東村山市が進めてきた公民連携について、現時点での評価と課題を確認しました。

市は、公民連携によって生み出される公共的価値について、単なる経費削減や効率化にとどまらず、市民生活の質の向上、安全安心の確保、地域のつながりの維持、公共サービスの持続可能性を高めることにあると答えました。児童クラブの延長保育、市民講座やイベント、高齢者の見守り、ネーミングライツなどを例に挙げ、一定の公共的価値の向上につながってきたとの認識が示されました。

一方で、市は「公民連携は行政責任を民間に委ねるものではない」「効率性や経済性のみを優先するものでもない」とも答弁しました。

私が懸念しているのは、公民連携が進むほど、事業の規模が大きくなり、契約期間が長期化し、内容が複雑化することで、議会や市民から見えにくくなることです。たとえば包括施設管理のような事業は、効率化の効果が期待される一方で、どの事業者がどのような関係で関わっているのか、行政がどこまで主体的に判断しているのかが見えづらくなる危険があります。

次に、内製能力について確認しました。国が次々と計画策定を求め、自治体がコンサルタントに依存して対応してきた結果、自治体職員自身が課題を把握し、政策を立案し、説明する力が弱まっていないか、という問題です。

これに対し市は、政策判断の主体はあくまでも市であり、民間事業者に地域課題の設定や政策判断を委ねるものではないと答えました。市が自ら市民ニーズを把握し、政策目的を設定し、庁内調整や住民との対話を行い、実施後の効果を検証して改善につなげる力が不可欠だ、という答弁でした。

これはとても大事な点であり、ぜひすべての職員の皆さんが常に胸に置いてほしいと思っています。

さらに、政策形成過程の可視化についても尋ねました。市は、事業結果だけでなく、どのような課題認識に基づき、どのような選択肢を検討し、なぜその手法を選択したのかを、市民に分かりやすく説明することが重要だと答えました。民間事業者のノウハウや競争上の地位に配慮しつつも、可能な限り市の判断を明らかにしていくとのことでした。

最後に、民主的統制について確認しました。公民連携であっても、政策判断の主体と最終的な説明責任は市にあります。そして、その妥当性をチェックする役割を持つのが議会です。議会による審議、市民への情報公開、利用者の声の反映、事業評価と見直しが機能して初めて、公民連携は公共性を保つことができます。

今井照さんは、「自治体のミッションは、今日と同じように明日も暮らし続けることを市民に保証することだ」と述べています。私も、本当にそこに尽きると思っています。

新しいことに挑戦することは大切です。財源確保や効率化も避けて通れません。しかし、政策の起点は、国のメニューでも、民間事業者の提案でもなく、市民の暮らしと声であるべきだと考えています。

「自治体は何のためにあるのか」

この問いを置き去りにしたまま、効率化や公民連携だけが進んでしまえば、自治体は誰のためのものなのかが見えなくなります。議会もまた、市民の多様な声を代弁し、最終的な決定に責任を持つ機関として、その役割を果たさなければなりません。

今回は、その入口として「地方創生の光と影」を取り上げました。9月議会では、この続きとして、さらに具体的な論点を掘り下げていきたいと考えています。

「教育の政治的中立性を軽視しているから反対なのではなく、中立性を守るために反対」~8陳情第2号は全会一致で不採択に

今議会に提出された8陳情第2号「公立中学校における平和教育及び校外学習の政治的中立性と安全確保を求める陳情」について、本日の本会議で議決がはかられ、賛成者ゼロで不採択となりました。

陳情項目は次の4点です。

① 公立中学校における平和教育の政治的中立性に関する基本方針を確認する
こと。
教育基本法第 14 条の趣旨に沿い、教師の指導内容、使用教材、外部講師・語り
部・市民団体等の招へい又は関与が、特定の政党・政治団体・政治運動の立場
に偏ることのないよう確認すること。また、生徒が発達段階に応じて、事実を
基に諸資料や多様な情報を活用しながら、多面的・多角的に考え、主体的かつ
公正に判断できる平和教育となるよう、教育委員会としての方針及び学校への
指導上の留意事項を改めて確認すること。

② 保護者への説明貴任と修学旅行・校外学習の安全管理を撤底すること。
修学旅行・校外学習の目的、訪問先、活動内容、移動手段、外部関係者の関与、
安全管理体制について、保護者に事前に十分説明すること。あわせて、文部科
学省通知の趣旨を踏まえ、行程及び活動内容に応じた危険性の事前把握、事業
者の安全管理体制の確認、緊急時対応及び引率体制の徹底を図ること。

③ 過去の修学旅行・平和学習等の記録を確認すること。
教育委員会又は学校に保存されている過去3年間の計画書、実施要項、実施報
告等を確認すること。そのうえで、修学旅行・校外学習及び校内の平和学習に
ついて、特定の政治的主張に沿った活動現場への訪問、関連団体等の関与など、
保護者の視点から見て、政治的中立性又は安全管理上の懸念が残る教育活動が
なかったかを確認すること。

④ ③に基づき懸念が残る事例については、必要な実態把握を行うこと。
③により、該当又はその疑いのある事例が確認された場合は、学校及び関係者
への聞き取りを行い、活動内容、生徒に対する特定の政治的活動への参加・賛
同の働きかけの有無、安全管理、保護者への説明、政治的中立性への配慮につ
いて実態を把握すること。その結果を、今後の指導及び改善に生かすこと。


これに対して、私は以下のような反対討論を行いました。

【反対討論全文】

本陳情は一見すると「中立性の確認」や「安全管理の徹底」を求める穏当な内容に見えます。しかし、実質的には「政治的中立性」を理由として教育委員会や議会が個々の教育内容を事後的に検証・評価することを求めており、その点に問題の本質があると感じます。

「安全管理には賛成」「教育の政治的中立は当然」という前提で本陳情を不採択の立場で討論をいたします。

について

教育の政治的中立性は当然尊重されるべきです。しかし、その判断は個々の教材や講師を政治的立場から評価することではなく、生徒が多面的・多角的に考え主体的に判断する教育が保障されているかによってなされるべきです。本陳情は行政による教育内容への過度な介入を招くおそれが大いにあり、賛同できません。

について

修学旅行や校外学習の安全管理の徹底、保護者への十分な説明は当然求められるものであり、事故の教訓は真摯に生かすべきです。しかし、安全管理の課題を政治的中立性の問題と結び付けて論じることは全く適切ではなく、本陳情には賛同できません。

について

教育活動の記録保存は重要ですが、過去の平和学習を「政治的中立性」の観点から改めて検証し、特定の活動や関係者を調査対象とすることは、教育現場を萎縮させるものと考えます。教育内容への政治的介入につながりかねず、賛同できません。

について

特定の政治的活動への働きかけなど事実が確認された場合は適切な対応が必要です。しかし、本陳情は具体的事実が示されないまま広範な聞き取り調査を求めています。このような調査は教育現場への過度な監視となる懸念があり、教育の自主性を損なうため反対します。

教育の政治的中立性を守ることと、政治が教育内容を中立かどうか判定することは全く別の話であり、今般の政府の判断にも大変な問題があると考えています。

憲法や教育基本法は、権力が教育を支配した戦前の反省の上に、教育への政治権力の過度な介入を抑制する考え方に立っていることは明らかです。その意味で、「政治的中立性」を守るという名目で、議会や行政が個々の教育内容や講師、訪問先を事後的に点検・評価すること自体が、憲法が保障する教育の自由と相容れないものです。

私が申し上げたいのは、教育の政治的中立性を軽視しているから反対なのではなく、中立性を守るために反対するということです。

最後に、教育の政治的中立性とは、子どもたちに特定の結論を押し付けないことであり、社会の現実から目を背けさせることではありません。多様な事実に多角的に触れ、自ら考え、判断する力を育むことこそ、公教育が担うべき役割であると考えます。

議会が、政治が守るべきは、個々の教育内容に政治的評価を加えることではなく、教育現場が憲法や関連法規の本旨を踏まえ、子どもたちの学ぶ権利と教育の自由を十分に保障できる環境を支え、時には守ることであると考えます。

以上、本陳情を不採択とする討論とします。

【速報!6月議会 全議員の賛否一覧】

6月定例議会が19時過ぎにすべての案件に結論を出して閉会となりました。

いつも通り、自分のメモと初日案件は録画を確認した上で、今議会の全議案に対する全議員の賛否一覧を作成しましたのでアップします。

間違いが無いように確認はしましたが、もしも見つかったらお断りの上で修正をします。

今議会は陳情に注目が集まりましたが…

▷高齢者の見守り事業」の実施を求める2件の陳情はいずれも賛成多数で採択

▷「公立中学校における平和教育及び校外学習の政治的中立性と安全確保を求める陳情」は賛成者ゼロで不採択

となりました。

請願や陳情は、年齢や性別や国籍に関係なく誰もができる政策提案なのです。

#東村山市議会

#佐藤まさたか

一般質問の報告③「チャレンジウィーク2024in萩山小とは何だったのか」

一般質問3つめは、令和6年10月に萩山小学校で実施された「放課後で楽しむチャレンジウィーク2024in萩山小学校」について取り上げました。

この事業は、萩山小学校等複合施設整備事業の契約相手方であった乃村工藝社が、経済産業省の「未来の教室実証事業」を活用して実施したものです。放課後の学校施設を活用し、子どもの居場所づくりや保護者ニーズの把握を目的とした調査研究事業で、市は施設の貸し出しや保護者への周知などの形で協力していました。

質疑を通じて明らかになったのは、この事業が令和6年7月に乃村工藝社から提案され、教育委員会との協議を経て実施されたことです。教育委員会は、放課後の子どもの居場所づくりに課題認識を持っていたことや、公費負担がほとんど発生しないこと、子どもたちに多様な体験機会を提供できることなどを理由に協力を決めたと説明しました。

また、実施校が萩山小学校となった理由については、複合化の検討が進められていたことに加え、土曜講座など地域との連携実績があり、参加児童数も見込めたためとの答弁がありました。

一方で私が問題提起したのは、萩山小学校等複合施設整備事業のプロポーザルに応募した乃村工藝社が、その前段階で萩山小学校を舞台に実証事業を行っていたことの意味です。もちろん違法性や不正を指摘するものではありません。しかし、民間事業者による調査研究の場として萩山小学校を選定するにあたり、市としてどのような視点で検討したのか、また事業者の狙いと教育委員会の目的は本当に一致していたのかについては、改めて検証が必要だと感じています。

教育委員会は、事業を通じて保護者ニーズを把握できたことは成果だったとしながらも、市が同様の仕組みを導入するには大きな費用や事務負担が伴うため、現時点では具体的な政策反映には至っていないと説明しました。

公共施設の複合化や公民連携が進む中で、民間事業者からの提案をどう受け止め、行政としてどう判断するのか。その意思決定の過程を丁寧に検証していくことの重要性を感じます。以下が当日の質問と答弁です。


佐藤まさたか)「チャレンジウィーク2024in萩山小とは何だったのか」ということで伺います。

萩山小学校と複合施設化契約議案の否決から2か月余りが経過をしまして、この間も取り上げられてますけど、この契約の相手方であったコンソーシアムの代表事業者、乃村工藝社が令和 6年10月に萩山小で実施した放課後で楽しむチャレンジウィーク2024in萩山小学校というのがありました。これがちょっと気になっていて、少し伺っておきたいなと思っております。

①です。本事業はいつどこで始まった話か、また実施されるまでの経過について確認をしたいと思います。

山田教育部長)「未来の教室実証実証事業」につきましては、令和 6年12月定例会生活文教委員会にて行政報告をさせていただきましたが、株式会社乃村工藝社が経済産業省の事業である令和6年度学びと社会のあり方改革推進事業「未来の教室実証事業」を活用して、放課後の学校施設を使用し、子どもの居場所づくり及び放課後等の時間における子どもの子どもや保護者のニーズ調査等を目的として実施したものでございます。以前より他自治体で学校施設の活用について取り組みを行っていた野村工芸社が協力先を探していた中で、多摩六都科学館の運営を担っていることもあり、令和 6年7月に本市へ協力に関する提案があったことが契機となったものでございます。教育委員会といたしましても、子どもの居場所という観点から、放課後における学校施設の活用について課題認識を持っておりましたことから、協議を重ねた上で9月に確認確認書を締結し、12月に事業を実施する運びとなったものでございます。

佐藤ま)②です。乃村工藝社が作成した事業提案書は文書開示で入手をしました。東村山市教育委員会としての検討経過が見えてこないので伺いたいと思います。庁内議論はどう進められたのか。特に乃村工藝社が提案書の冒頭に掲げた背景と目的ってあるんですけど、これは教育委員会としても同じ認識に立ってたんだろうかと、ここをまず伺っておきたいと思います。

山田教育部長)本取り組みへの協力にあたりましては、主に3つの観点から検討を進め、実施を決定いたしました。第1に、放課後の学校施設を活用した子どもの居場所づくりについては、教育委員会としても課題認識を持っており、本取り組みを通じて児童や保護者の具体的なニーズを把握することは、今後の施策展開において参考になる点。第2に、本市の協力内容が主に学校施設の貸し出しや保護者への周知であり、公費の負担や過度な業務負担が生じない点。第3に、実施されるプログラムが参加費無料かつ多様であり、児童にとって貴重な体験の機会になると考えられた点でございます。次に、株式会社乃村工藝社の提案書にございました背景と目的への認識についてでございますが、提案書では学校施設を地域のサードプレイスとして持続的に機能させるべきというのが趣旨として掲げられておりました。公共施設の有効活用という大枠の方向性につきましては、市といたしましても基本的に同様の認識を持っておりますが、教育委員会として特に主眼を置いているのは、あくまでも放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保でございまして、事業所が掲げる目的と完全に同一のものとは考えておりませんが、本取り組みへの協力によって得られるニーズの把握や児童への体験機会の提供という具体的なメリットが合致したことから、実施に至ったところでございます。

佐藤ま)時間ないので今日はこれ以上やりませんけど、ここについては。民間事業者というか、経済界から見たらそうだろうなっていうことはいっぱい書いてあるんだけど、果たしてこれは教育委員会としてはそうですよねって言える内容なの?って結構疑問に思って、開示された資料を見ていたものですから伺ったところです。

③です。 そういう中で、萩山小を民間事業者の調査研究なんですよ、これね。調査研究事業の対象として認めた理由を伺いたいと思います。また、15ある小学校の中でなぜ萩山だったのか伺います。

山田教育部長)株式会社乃村工藝社からの提案におきまして、実施校について特段ございませんでした。そのため教育委員会内で検討を行う中で、萩山小学校はすでに建て替え、複合化に向けて検討を始めており、より学校と地域が一体的に交流できる地域コミュニティの拠点づくりを目指していることに加え、もともと萩山小につきましては、市内でも土曜講座が多く実施しており、毎年延べ500人以上の子どもが参加しているため、事業実施の際にも参加児童が一定数見込めますことから、学校長とも協議し、実施に至ったものでございます。

佐藤ま)それ自体が何か問題だとかいう話じゃないんだけど。ないんですけど、ちょっと生成 AI にも聞いてみたんですけどね。 あなたの懸念がこの複合施設のプロポーザルに乃村が応募する前段として、この小学校の先行実証をしていたことを考えてるのは偶然だと思ってるんですか?っていうことについては、「いろいろ事実関係を積み上げると偶然とは考えづらい」という答ですね。生成 AI の話はいいんですけど。で、「萩山小が偶然選ばれた可能性は低い」という答えで、それはそうだよなと実は思っていて。やっぱり先ほどの別件での建設工業の話もそうでしたけども、民間の提案が入ってきてどう受け止めるかということはあっていいと思うんですけど、やっぱり現場でその趣旨に照らしてどうする、どう考えたかってことが大事だなと思ってるので今回聞いてるんです。

④です。事業者からの報告書が提出されていますけども、教育委員会としての総括はどう行われたのか。先ほど検討を行ったって話もあったのですが、割と事業者の書類は出てきましたけども、庁内検討の経過が公開された資料では分かりづらいというか、あんまりないんですよね。なので、どう総括を行ったのか、またその後の政策転換につなげているのか、つなげてないのかも含めて伺いたいと思います。

山田教育部長)総括でございますが、本取り組みへの協力は、放課後子ども教室、放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保の参考とするためのものであり、そのような意味では、まずは安全に事業が実施できたこと、また保護者からのニーズを確認することができたことは重要な実績であると捉えております。一方で、多くの関係者が連携して実施するため、市がこのスキームを導入するためには大きな費用と事務負担が予想され、そのハードルは非常に高いものであるということも認識したところでございます。そのため、その後の政策展開といたしましても、現時点で政策に反映できているものではなく、引き続き放課後の子どもの居場所、機能の充実や児童の安全な居場所の確保といった課題につきましては、様々な角度から研究が必要であると捉えております。

佐藤ま)分かりました。乃村にとっては大いに実験が役に立っただろうなというふうに思っているということだけ言って、次に行きたいと思います。。

一般質問の報告②【多磨全生園将来構想の現在地とこれから】

6月2日に行った一般質問の2つ目のテーマについて、書き起こしをもとに生成AIの力を借りて整理しました。

2009年の「いのちとこころの人権の森宣言」、昨年3月に公表された「将来構想」を経過や内容を改めて確認するとともに、5月に発行されたばかりの『ハンセン病療養所のこれから~将来構想・永続化を「自分ごと」として』でも語られた「人権の森」への想いなどを問いました。


多磨全生園将来構想の現在地とこれから

① 人権の森構想の原点について

佐藤ま)

2009年に市議会で「いのちとこころの人権の森宣言」が行われたが、そこに至る経過を確認したい。

高柳経営政策部長)

2008年のハンセン病問題基本法制定を受け、市は庁内準備会を設置。2009年に起草委員会を立ち上げ、6回にわたる議論を経て宣言案を作成した。市議会で可決後、多磨全生園開所100周年にあたる2009年9月28日に「いのちとこころの人権の森宣言」を行った。

② 将来構想の重点とその後の取り組み

佐藤ま)

2025年3月に公表された「多磨全生園将来構想」の重点と議論の経過、その後の取り組みについて伺う。

高柳経営政策部長)

将来構想の最重要課題は、

  • 入所者の在園保障
  • 入所者の思いを最優先にすること

である。

その上で、

  • ハンセン病問題の歴史継承
  • 人権啓発
  • 豊かな自然環境の継承

を将来に引き継ぐ方向性を示した。

2022年から約3年間、入所者自治会・多磨全生園・東村山市・有識者による委員会と部会で議論を重ねて策定した。

策定後は市民団体や市議会への説明を行い、「あつまれ!人権の森」などのイベントを通じて普及啓発を進めている。

③ 人権の森」をどう未来へ残すか

佐藤ま

人権の森をどのように残していくのか。現時点での考え方と課題を伺う。

高柳経営政策部長)

人権の森は、多磨全生園の入所者が長年にわたり慈しみ育ててきたものであり、将来構想の核心に位置付けられている。

一方で樹木の老木化が進み、

  • 倒木
  • 枝の落下

など安全面の課題も生じている。

今後は

  • 種子の採取
  • 挿し木
  • ひこばえの活用

などにより、人権の森のDNAを次世代へ継承していくことが重要である。

④ 歴史的建造物・遺構の保存について

佐藤まさたか)

厚生労働省の歴史的建造物保存方針と、多磨全生園に関する内容を伺う。

高柳経営政策部長)

国の検討会において、多磨全生園では16施設が保存対象として選定された。

当初は一部施設が継続審議となったが、課題が解消されたことにより、2026年3月の検討会で16施設すべての保存が決定した。

今後は国が責任を持って保存・活用を進めることになる。

⑤ 市文化財指定の可能性

佐藤ま)

多磨全生園の歴史的建造物や遺構を、市の文化財として指定する考えはあるか。

桑田教育部担当部長)

文化財保護審議会では、

  • 近現代史の重要な遺産であること
  • 人権の森構想の意義

などを踏まえ、市文化財指定が望ましいとの意見が出された。

ただし全生園と入所者自治会からは慎重な検討を求める意向が示されたため、現在は国の検討状況を見守っている。

今回、国による保存方針が決定したことを踏まえ、今後改めて審議会へ情報提供を行う予定である。

⑥ 人権教育の推進について

佐藤ま)

小学校での実践に加え、市内全中学生が多磨全生園を通じて人権を学ぶ機会を持つことが重要ではないか。

山田教育部長)

中学校では、

  • 映画「あん」の視聴
  • 講演会
  • 読書活動
  • 大学生との対話
  • 美術活動

などを通じてハンセン病問題を学んでいる。

また、

  • 国立ハンセン病資料館
  • 多磨全生園

を活用した探究学習は有効な手法であると認識している。

今後も小中学校の系統性を踏まえ、人権教育の充実を図っていく。

⑦ 多磨全生園の永続化に向けた市長の考え

佐藤ま)

歴史的建造物等の市文化財指定や、療養所の永続化について市長の考えを伺う。

渡部市長)

今回、国が16施設すべてを保存対象として認めたことは極めて大きな成果である。

特に、

  • 土塁
  • ヒイラギの垣根

が、隔離政策を伝える重要な史跡として認められた意義は大きい。

今後は、

  • 県木の森
  • かつての農地
  • その他の歴史的空間

についても保存対象として位置付けられる可能性を探っていきたい。

また、将来的には入所者の生活エリア(本部エリア)をどのように継承していくかも重要な課題である。

森の継承については、

  • 種子採取
  • 挿し木
  • ひこばえ活用

を進めるとともに、

  • 子どもたちが苗木を育てる
  • 次世代が森を受け継ぐ

といった取り組みを進めることで、人権の森と多磨全生園の永続化につなげていきたい。

一般質問の報告①【夏休みにご飯が食べられない子どもをゼロに】

東村山市議会6月定例議会は、昨日で3日間23名の一般質問を終えました。

私は6月2日(火)の6人目に質問に立ち、大きく4つのテーマを取り上げました。

1つ目は「夏休みにご飯が食べられない子どもをゼロに」。

この質問は、子どもの貧困問題に取り組む民間団体の方々が国に対して行った緊急要請を受けて、こども家庭庁が5月15日に発出した通知を踏まえ、子どもの孤立防止と長期休業中のセーフティーネット強化についての速やかな対応を求めたものです。

以下、録音を起こしたものを生成AIの力を借りて読みやすく要約するとともに、最後に要点についてアップします。

「夏休みにご飯が食べられない子どもをゼロに」について

佐藤ま)こども家庭庁は、超党派の議員連盟や支援団体からの「夏休みこども緊急セーフティーネット構築プラン活用に向けた緊急要請」を受け、自治体に対して夏休み期間中の暑さ対策や食支援、見守り活動などの既存施策を有機的に活用するよう通知を発出した。この要請の概要と市の受け止めを伺う。

大西子ども家庭部長)要請は、夏休み中における子どもの熱中症や栄養不足、孤立などのリスクに対応するため、学校施設の活用、クーリングシェルターでの食事提供、こども食堂やフードバンクへの支援、見守り活動などを組み合わせたセーフティーネットの構築を求めるものである。市としても、猛暑や物価高騰を背景とした国からの事務連絡を重く受け止め、全庁的な情報共有と対応の検討を進めている。

佐藤ま)事務連絡の柱である「暑さ対策」「食支援」「アウトリーチ(見守り・訪問支援)」に照らした東村山市の現状を伺う。

大西子ども家庭部長)暑さ対策としては、市内公共施設や民間協力施設による「涼みどころ」の開設を行っている。また、児童館では昼食場所を提供している。食支援については地域団体によるこども食堂の活動があり、アウトリーチとしては東村山市内社会福祉法人連絡会による「夏休みのお昼ごはんお届け事業」などが実施されている。

佐藤ま)この夏に向けて、新たに取り組めることはないか。

大西子ども家庭部長)食事提供については、実施場所の確保や担い手、アレルギー対応など多くの課題があり、短期間での実施は容易ではない。一方で、「涼みどころ」の情報を子ども向けにもわかりやすく発信するなど、比較的速やかに対応できる取り組みについては検討を進めている。

佐藤ま)長期休業期間中の子どもの支援は、今後も継続的な課題である。今回の事務連絡を踏まえ、市は今後どのように対応していくのか。

大西子ども家庭部長)国の自治体向け説明会の内容を庁内で共有し、実施可能な事業について全庁的な調査を進めている。まずは既存事業の枠組みの中で対応を検討しつつ、関係機関との情報共有を図りながら、子どもの孤立や健康リスクを防ぐため、市として何ができるか研究を進めていく。

佐藤ま)子どもたちが安心して夏休みを過ごせるようにということで、しっかりやっていただきたい。


この質問のポイント

  • 夏休み期間中の「子どもの貧困」と「孤立」のリスクに焦点を当てた。
  • 国が各自治体に対して、暑さ対策・食支援・見守りを組み合わせた対策を求めていることを確認した。
  • 東村山市では既に「涼みどころ」「こども食堂」「お昼ごはんお届け事業」などの取り組みがあることを確認した。
  • 市は国の通知を重く受け止め、全庁的に対応を検討していることを明らかにした。
  • 私からは、子どもたちが安心して夏休みを過ごせるよう、関係団体との連携や積極的な周知も含めて取り組みを進めるよう求めた。

明日、一般質問に立ちます。お題は初の4つです(^^ゝ

明日(6月2日・火)、4日(木)、5日(金)の3日間、議長以外23名の議員が順に一般質問を行います。

私は明日の6人目なので、15時頃の休憩明けになるのではないかと思います。

★全議員の通告書は市議会HPから全て閲覧、ダウンロードいただけます★

私は通常は2つか3つのテーマを扱いますが、今回は初の4つ。それでも「電子投票」と「都営住宅における住宅政策」の2つを泣く泣く捨てて絞りました。

大きな4つ目のテーマ「自治体は何のためにあるのか」はシリーズで扱おうと考えていて、今回は私自身の問題意識を示した上で、ドアを開ける程度かもしれません。

では、以下が通告書の全文です。お時間ありましたらぜひ傍聴にorオンラインで耳だけでも聞いていただけると嬉しいです。


1.夏休みにごはんが食べられない子どもをゼロに

子どもの貧困対策については、法成立や改正のタイミングを含めて幾度も取り上げてきたが、社会をあげた取組みによって一定の改善は図られてきた。しかし依然として厳しい現実に直面している子どもたちは少なくなく、不断で機を逸することのない機動的な対応が求められていることに変わりはない。具体的な対策として5月15日にこども家庭庁より発出された「夏季休業期間中の酷暑対策及び食支援に係る各施策の活用について(依頼)」に絞って、当市の認識と対応について以下伺う。

①こども政策担当大臣宛てに4月27日に提出された「夏休みこども緊急セーフティネット構築プラン活用に向けた緊急要請」について説明願いたい。

②緊急要請と、それを受けての事務連絡の概要と当市としての受け止めを伺う。

③事務連絡の柱となっている「暑さ対策」「食支援」「アウトリーチ」に照らして、当市の現状を伺う。

④長期休み中の対策が重要であることは明らかであり、本事務連絡の内容は今後も継続されると考えられる。事務連絡に当市としてどう対応しているのか、いくのか、伺う。

2.多磨全生園「将来構想」の現在地とこれから

多磨全生園「将来構想 令和7年3月版」が公表されて1年余りが経過した。この間、所管は様々な場で本構想の周知に積極的に取り組まれており、市議会としても2月17日に研修の場を設け、共有を図らせていただいたことに感謝申し上げたい。また今般刊行された『ハンセン病療養所のこれから~将来構想・永続化を「自分ごと」として(徳田康之弁護士編)」の「はじめに」で徳田弁護士が記しておられる「ハンセン病療養所の永続化」問題への想いや、渡部市長の対談で触れられている人権の森構想の経過、到達点と課題についてのお考えに大いに共感しつつ、以下伺う。

①人権の森構想について、2009年9月議会において「いのちとこころの人権の森宣言」を行うに至るまでの経過を確認したい。

②昨年3月に公表された「将来構想」の重点と、議論の経過、その後の取組みについて伺う。

③人権の「森」をいかに残すのか。現時点での考えと課題を伺う。

④歴史的建造物や遺構をいかに残すのか。3月16日に厚労省による「歴史的建造物の保存等検討会」で示された原則、方針を伺うと共に、多磨全生園に関する内容を確認したい。

⑤市の文化財として指定することについて、文化財保護審議会で積極的な議論が交わされたと聞く。議論の経過、市教育委員会としての考えを伺う。

⑥青葉小学校や秋津小学校を中心に、学校現場でも重要な教育実践が重ねられてきているが、「人権の大切さを学ぶ場として未来永劫残るように」していくためには、当市の公立中学校に通う全ての生徒が全生園を通じて人権を学ぶ機会を得ることこそが重要と考える。長きにわたる小学校での成果を踏まえれば、実現可能性は極めて高いと考え、教育委員会の見解を求める。

⑦市長に伺う。ぜひ多磨全生園内の歴史的建造物や遺構を市の文化財に指定し、市としてもその保全に責任を持つように進めていただきたい。療養所の永続化についてもご見解を伺いたい。

3.チャレンジウィーク2024in萩山小」とは何だったのか?

萩山小学校等複合施設化契約議案の否決から2か月余りが経過したが、この契約の相手方であったコンソーシアムの代表事業者・乃村工藝社が、令和6年10月に萩山小学校で実施した「放課後で楽しむ!チャレンジウィーク2024in萩山小学校」について、以下伺う。

①本事業はいつ、どこで始まった話なのか。実施されるまでの経過を確認したい。

②乃村工藝社が作成した事業提案書は入手したが、東村山市教育委員会としての検討経過が見えないので伺う。庁内議論はどのように進められたのか。特に、乃村工藝社が提案書の冒頭に掲げた「背景と目的」は、教育委員会としても同様の認識に立っていたと理解してよいか。

③萩山小学校を民間事業者の調査研究事業の対象として認めた理由を伺う。15校の中で何故に萩山小だったのか。

④事業者からの報告書は提出されているが、教育委員会としてこの事業の総括はどのように行い、その後の政策展開に繋げているのかを含めて伺う。

4.自治体は何のためにあるのか①地方創生の光と影

地方創生10年にあたり、2024年6月に内閣府が公表した「地方創生10年の取組と今後の推進方向」は、国が失敗を率直に認めた極めて珍しい事例としても注目された。ただそこで触れられていない極めて重要な点は、地方重視のように見せながら、実態は政府による新たな国家統制、中央集権の手段としての側面が極めて強い、ということであり、この点については多くの政治学者や地方自治研究者が一貫して指摘してきた。敬愛する元福島大学教授の今井照さんも、最新の著書「自治体は何のためにあるのか」の中で鋭い指摘を重ねておられる。

当時、国は全国の自治体に創生戦略と人口ビジョンの策定を求める触れを出し、当市もこれに従って今日まで取組みを進めてきたが、中でも積極的な公民連携による新たな施策展開については、その功罪について総括を行うべきと考える。今回は現時点での認識、評価を確認したく、以下を伺う。

①東村山版PPPで増えた公共的価値について

②内製能力の維持について

③政策形成過程の可視化について

④民主的統制について

6月議会初日の報告

東村山市議会は5月28日(木)に6月定例市議会の初日を迎えました。

今議会の会期は6月25日(木)までの29日間。スケジュールはコチラです。

今議会に市長から提出された議案は23件、報告2件で、このうち初日即決扱いとした議案と専決処分報告については、以下の議決結果となりました。

これに先立って、市長による所信表明が行われました。全文が既に市HPに掲載されていますが、それを生成AIで要約したものを以下アップします。私が特に気になったのは、萩山小学校整備事業の現状と方向性、物価対策、ハラスメント対策が進んだこと、今秋の産業まつりの会場が市役所周辺に戻るかもしれないこと、可燃ごみの柳泉園組合への合流が着実に進められていること、子どもの意見表明事業が具体化しそうなこと、9月からの中学校全員給食が順調に進んでいること…あたりでしょうか。では少し長くなりますが、市長所信表明の要約です。


○萩山小学校等複合施設整備事業
萩山小学校等複合施設整備事業については、3月定例会に提出された設計・施工・維持管理一括契約議案が否決されたことを、市として重く受け止めています。さらに、仮契約の相手方コンソーシアム構成事業者をめぐる問題も生じたことから、市民や議会の十分な理解と納得を得られる事業体制の再構築が必要との認識が示されました。一方で、方向性が定まらない状況が長引けば、児童や保護者、地域住民の不安に加え、物価高騰による事業費増加も懸念されます。こうしたことから市は、公民館運営への不安に応えるため、萩山公民館については社会教育法上の「公民館」としての位置づけをしっかり維持しながら、これまでの機能を継承しつつ、より柔軟な活用が可能な「新たな公民館」として再整理する方針を示しました。行政主導による管理運営体制の構築や専門人材の活用も含め、丁寧な議論と市民への十分な説明を重ねたうえで、9月定例会での再提案を目指すとしています。

○東村山市物価高対応家計応援金
国の重点支援地方交付金を活用し実施した家計応援金は、対象世帯の約96%にあたる7万4千世帯余へ支給されました。アンケートでは多くが食料品や光熱費に活用されたことが確認され、物価高騰による家計負担軽減に一定の効果を上げたことが示されました。今後も迅速な給付体制の整備を進めます。

○市内中小事業者への緊急支援
中東情勢の影響による石油製品不足や資材価格高騰への対応として、市内事業者向けに新たな緊急融資制度を創設します。上限1千万円の融資に対し信用保証料の全額補助と利子の一部補助を実施し、資金繰りを支えることで、市内事業者の事業継続を後押しします。

○保育所等物価高騰補助金
原油価格や物価高騰が続くなか、市内保育所等が教育・保育の質を低下させることなく安定的なサービス提供を継続できるよう、補助期間を延長します。東京都支援の動向を見据えつつ、市独自財源も活用しながら、子育て世帯を支える基盤を守ります。

○高齢者・障害者施設への物資提供
石油製品不足による衛生資材供給への懸念を受け、市内48施設にビニール手袋、防護服、マスクなどを配布しました。高齢者や障害者など、支援を必要とする方々が安心して施設を利用できるよう、施設運営の安定化と感染症対策を支援する緊急対応です。

○アインPay還元キャンペーン
物価高騰対策としてデジタル地域通貨アインPayによる年間5回の還元キャンペーンを実施します。第1弾は10%還元で上限1万円とし、生活者支援と地域経済活性化を両立。加盟店拡大や利便性向上を通じ、地域内経済循環のさらなる促進を目指します。

○指定収集袋の安定供給
原材料価格高騰の影響を受けるなかでも、指定収集袋の安定供給確保に向け事業者との協議を進めています。十分な在庫を確保しており、市民負担増となる手数料改定は現時点で予定していません。生活に直結する行政サービスの継続を最優先に対応します。

○令和8年度財政運営
令和8年度一般会計予算は、市税収入の増加やこれまでの投資成果を踏まえつつも、物価高騰や社会保障関係経費の増加など厳しい財政環境の中で、市政初となる700億円を超える規模となりました。基金や市債を効果的に活用しながら、都市基盤整備、子育て支援、産業振興など必要な投資を着実に進め、第5次総合計画後期基本計画の初年度として、持続可能で戦略的な財政運営を進めます。

○定期人事異動
4月1日付で208人規模の人事異動を実施し、新たに27人の新規採用を行いました。企業立地推進担当や広報広聴担当の専門人材を配置するなど、行政課題の高度化・多様化に対応できる組織体制を整備。市民への情報発信力強化や政策実現力向上を図るとともに、柔軟で機動的な行政運営を推進します。

○職員のハラスメント苦情処理対応
これまで内部で行っていたハラスメント相談・調査体制に加え、外部弁護士による調査対応を導入します。理事者や管理職が関わる案件など、内部だけでは公平性確保が難しいケースにも中立的に対応できる体制を整え、迅速かつ公正な処理を実現します。安心して働ける職場環境づくりを一層進めます。

○市民産業まつり開催
第65回市民産業まつりは11月開催を予定しており、会場や運営方法について検討を進めています。昨年度の開催実績や課題を踏まえ、安全性や近隣への影響に配慮しながら、農業・商工業・文化団体が連携した東村山らしいにぎわいの創出を目指します。地域経済活性化と市民交流促進の場として充実を図ります。

○東京都市町村総合スポーツ大会
東村山市が約30年ぶりに幹事市となり、多摩地域30市町村が参加する大会を開催します。卓球、水泳、弓道など複数競技を主管し、円滑な大会運営を通じてスポーツ振興と自治体間交流を促進します。市民にとっても地域スポーツへの関心を高め、東村山の魅力発信につながる機会となります。

○市内防犯対策
防災・防犯課の体制を見直し、防犯係を独立させるとともに警察OBを配置し、専門性の高い防犯体制を構築しました。久米川駅周辺対策を継続しながら、防犯機器購入補助も引き続き実施します。地域や警察との連携を強化し、市民の体感治安向上と安全・安心な暮らしの実現を目指します。

○東村山市消防団の諸行事
北多摩地区消防大会や東京都消防操法大会への参加を通じ、消防団員の技術向上と士気高揚を図ります。当市開催となる大会では、多くの市民に消防団活動への理解を深めてもらう機会とし、防災意識の向上にもつなげます。地域防災を支える消防団への支援を継続していきます。

○柳泉園組合加入に向けた進捗
ごみ処理の広域化に向け、燃やせるごみの搬入実証実験を実施し、処理体制や費用負担などの課題整理を進めています。関係自治体との協議を重ねながら、将来にわたって安定的かつ効率的なごみ処理体制の構築を目指し、着実に加入準備を進めます。

○新型インフルエンザ等対策行動計画
コロナ禍の経験を踏まえ、感染症危機への備えとして行動計画を改定しました。国や東京都の新たな方針を反映し、迅速な情報共有や的確な対応ができる体制を整備します。未知の感染症発生時にも、市民の命と暮らしを守り、影響を最小限に抑える危機管理機能を強化します。

○保育所待機児童の状況
4月時点の待機児童は2人と、過去最少となりました。新規認可保育所の開設や受け皿拡充策の成果が表れており、着実に改善が進んでいます。今後も保育需要の動向を見極めながら、待機児童ゼロの実現に向け、保育環境整備を継続して進めます。

○児童クラブ待機児童の状況
待機児童は150人と前年より減少しました。タイムシェア型児童クラブの導入やランドセル来館事業の拡充が一定の成果を上げています。引き続き利用状況を丁寧に分析しながら、必要な施設整備や柔軟な受け入れ体制の確保を進め、子育て世帯の負担軽減を図ります。

○子ども・若者の意見表明推進
年齢に応じた体験型ワークショップを通じて、子どもや若者が自ら考え、意見を伝え、地域づくりに参加する経験を積む機会を創出します。意見表明を通じて主体性や社会参画意識を育み、将来の地域社会を担う人材育成につなげる取り組みです。

○中心核の整備
東村山駅、久米川駅、秋津・新秋津駅周辺で、それぞれ再整備計画や将来ビジョンづくりを進めます。市民意見を丁寧に取り入れながら、交通利便性向上とにぎわい創出を両立した魅力ある都市空間形成を目指し、東村山の中心核機能強化を図ります。

○中央公民館ホール改修
中央公民館ホールの音響設備・客席照明設備を更新する改修工事を実施します。一時的な利用休止を伴いますが、市民がより快適に文化活動や催しを楽しめる環境を整えます。今後も地域文化活動の拠点として機能向上を図っていきます。

○学校給食施策の進捗
小学校での親子方式給食は順調にスタートし、高い評価を得ています。また、中学校全員給食の2学期開始に向け、「ひがっしーキッチン」の整備やアレルギー対応を含む運用準備を進めています。安心・安全でおいしい給食を安定提供できる体制整備を着実に進めます。

生成AIを活用して「生成AI活用議会研究会」を記録してみた

今夜は、Maniken /早稲田大学デモクラシー創造研究所による「生成AI活用議会研究会『生成AI時代の地方議会を考える連続フォーラム』(第1回:5月29日)」にオンラインで参加。冒頭に北川正恭先生による特別講義があり、その後、21時まで議会改革最前線の実践や問題提起が続き、私自身と東村山市議会の現状を照らしながら学ぶ機会となりました。

以下は、今日の内容をZoomのメモ機能で記録した上で要約したものです。人名や固有名詞等ごく一部の修正を施しましたが、2時間分の文字起こしから要約した結果はほぼ正確であり、その作成に要した時間は2分程度でした。

『AIは「効率化」ではなく、「議員に求められる能力」そのものを変え始めている』と林紀行日大教授がおっしゃっていた通り、この要約を単なる作業効率の向上に終わらせず、これを踏まえて何をどう考え、私自身はどうするのか?今日も宿題をもらいました。

では以下、nottaにおる今日の要約です。


早稲田大学デモクラシー創造研究所が主催する生成AI活用議会研究会の第1回フォーラムが開催され、全国の地方議員や議会関係者が参加。生成AIが地方議会の役割と構造を根本的に変革する可能性にnついて議論し、AI時代における議会基本条例の必要性が提起された。

基調講演の要点

北川正恭早稲田大学名誉教授(元三重県知事)

  • 2040年にシンギュラリティが到来し、AIが人間の頭脳労働を凌駕する時代が到来
  • 公務員の9割がAIに代替される可能性があり、議会のあり方も抜本的変革が必要
  • 地方議会から地方を改革し、国に頼らず地方から国を変える草の根民主主義の確立が重要

中村健Maniken代表理事から 議会改革の現状と課題

全国調査からの知見

  • 議会基本条例制定率:2010年8.9% → 2025年46%
  • 住民との意見交換会実施:50%超
  • 提案型政策条例制定:64.7%

深刻化する問題

  • 統一地方選挙の投票率が軒並み低下
  • 無投票当選率:全体17%、町村では約25%
  • 住民意見集約を「やっていない」議会:53.1%
  • 議員間討議を「やっていない」議会:約70%

生成AI活用の実態

現状

  • 生成AI利用状況:34.5%の議会が執行部契約の有料アカウントを利用
  • 約30%の議会は「何も使っていない」
  • 主な課題:議員の理解度の差、活用方法の不明確さ(32.4%)、セキュリティ懸念

統一的ルールの不在

  • 議会が制定した生成AI利用指針・ルールを持つ議会:わずか11議会
  • 既存のガイドラインは「注意喚起」「禁止事項」中心の消極的内容が大半

事例報告:相模原市議会

政策形成プロセスにおける生成AI活用

  • 2025年3月議会で新規条例2本、修正条例1本を議決(ケアラー支援条例、映像活用条例など)
  • 生成AIを情報収集、整理、書類作成、想定質問作成に活用
  • 35議会のケアラー条例を分析した比較表をAIで作成

活用の工夫

  • 生成した内容は必ず議員自身が読み返し、理解した上で使用
  • 出典とリンクを明示させるプロンプトを工夫
  • 複数の生成AI(ChatGPT、Claude、Gemini、Copilot)で相互チェック

課題と留意点

  • ガイドライン作成と標準化の必要性
  • 生成AIなしでもできることの重要性
  • 「何でもできる割には何もできない」という限界の認識

事例報告:奥州市議会

全国初のICT推進方針策定

  • 議会基本条例の「情報通信技術の積極的な活用」条文を具体化
  • 議長マニフェストに基づき、議会運営委員会が1年強で策定
  • オンライン会議、生成AI、災害時活用、セキュリティ対策を包括的に規定

生成AI活用の実践

  • 積極的活用の方針を明記:「補助機能」として位置づけ、確認の必要性を強調
  • 政策提言プロセスでの活用:市民意見や議員間討議の論点漏れ・偏りチェック
  • テキストマイニング活用:決算審査のライブ字幕データからキーワード抽出

技術的実装

  • ライブ字幕システム導入:本会議の音声を即時文字化、ルビ付きで表示
  • 会議録への転用:速報版として1ヶ月前倒しで公開
  • オンライン質問対応:Zoom表示とピクチャーインピクチャー機能

パネルディスカッション:AI時代の議会の役割

佐藤篤前墨田区議会議長の見解

  • 権力の分野:議会内合意形成、首長との熟議に時間を振り向ける
  • 権威の分野:AIではなく「血の通った議員」が決めたことへの住民の納得性確保
  • 生成AIは本質的役割を深めるための効率化ツール

清水克士元大津市議会局長の見解

  • AI時代でも地方議会の本質的役割は変わらない
  • 法定されている市民意見聴取、議員間討議、政策立案がまず達成されるべき
  • ICT化が「タブレット配布=ペーパーレス」に矮小化された轍を踏まないよう警鐘

岩崎取手市総務部次長の見解

  • AI議員の可能性:民間企業のAI役員事例を参考に、会派の縛りや忖度を排した客観的判断のためのAI議員定数の設置
  • AIエージェント活用:常任委員会単位でAIエージェントを構築し、複数の専門AIを集合体として機能させる

林紀行日大教授から AI議会基本条例の論点

必要性の検討

  • AIは議会を強化する可能性と民主主義を空洞化させる危険性の両面を持つ
  • 統一的なルールやマニュアルが存在しない現状
  • 政務活動費でのAI有料版利用の可否など、個別判断に委ねられている問題

条例化の観点

  • 住民の権利義務規範:議事録の即時性など情報アクセス権の規定
  • 組織規範:議会としてのAI使用目的・権限の明確化
  • 議員活動の授権規範:AI利用の権限付与(ただし条例なしでも使用可能)
  • 政治倫理条例の延長:AI利用に伴う議員の責務規定で刑事民事責任を予防

慎重論

  • 基本条例制定前に個別条例やガイドラインの蓄積が必要
  • 規律密度の低い日本の法体系では、まず手続き的ガイドラインから着手すべき
  • 技術の進化速度に対応できる柔軟な運用ルールが重要

構造転換の本質

情報と意思決定の民主化

  • 明治時代の縦割り組織が150年以上変わらず継続
  • 1995年Windows 95:情報アクセスの民主化
  • 現在AI時代:知能の民主化、誰でも分析・思考が可能に

議会構造の変革必要性

  • 従来:行政→議会→住民のピラミッド型
  • AI時代:多方向でリアルタイムな連携型・フラット型
  • 「決めてもらう社会」から「共に決めていく社会」へ

住民の技術進化との乖離

  • 委員会室・本会議場の外では住民が急速に進化
  • 建物内は1947年時代の仕組みが継続
  • AIメガネによる直接投票の技術的可能性:住民が情報を読み解き、意思決定を送信できる時代

次回開催予定

  • 日時:2025年8月20日
  • 形式:リアル開催(日本大学)
  • 内容:AI議会基本条例の具体的条文案の議論、技術進化と二元代表制の関係性

アクションアイテム

  • 参加者:アンケート回答により資料と記念写真をダウンロード
  • 研究会:8月フォーラムに向けてAI議会基本条例の条文素案をさらに精緻化
  • 各議会:生成AI活用のガイドライン・ルール策定の検討開始

6月議会情報の共有「佐藤まさたか・市政ほっと対話」にお出かけください(^^)/

東村山市議会6月定例会が本日告示され、28日(木)開会が正式に決まりました。

市長から提出された議案、議員23名の一般質問通告書、市民からの請願・陳情等をすべて用意してお見せして共有を図り、議会が開かれる前にご意見をいただいて、できる限り反映させたいという思いから開催している場を、5月24日(日)の午前、午後、夜と3回開きます。これは私・佐藤まさたかとしての活動です。ご都合の良いところへぜひご参加ください。私を支持いただくとかそうでないとか関係ありませんので、情報源の一つと考えていただければ幸いです。

③のオンラインはコチラのQRコードからお入りいただけます👇

本日11時に一般質問が締め切られ、13時半から議会運営委員協議会が開かれました。 議会事務局が夕方には議案や一般質問を市議会HPにアップしてくれています。その日のうちに誰もが見られるようにしている議会、実は多くありません。事務局の皆さんに改めて感謝です。

市長から提出された議案は23件と専決処分報告2件で、3月議会最終日に否決した萩山小学校複合施設化の契約案件の再提出が見送られたことがわかります。既報の通り、2つのグループによるプロポーザル方式による選定を経て2月に仮契約を結んで、3月議会で本契約のための議決をはかった6社によるコンソーシアムの一員である前田建設工業株式会社が、熊本県八代市議会で贈収賄事件に深く関与していたという大問題を踏まえての対応です。契約議案の再提出の前提となる債務負担行為に関する補正予算も入っていませんので、今議会に萩山小学校の件が出てくることは無いと考えてよさそうです。

仮に3月議会で可決していたら直ちに本契約が交わされたはずなので、さらに大変な問題となっていたことでしょう。東村山市と今回の不正は関係が無く、このような事態が十分予測できた前田側の不誠実さには呆れて言葉もありませんが、一部報道では昨年10月頃には明らかになっていた問題を、6社を代表する立場の乃村工藝社は全く預かり知らなかったことなのでしょうか?そのあたりは、一般質問で萩山小契約問題を取り上げる議員たちのうち、特に子安じゅん、渡辺みのる両議員が通告書に明記して真正面から追及するようなので注目だと思いますし、私は別の角度から乃村工藝社と当市の関わりを取り上げることにしています。

★全議員の一般質問はコチラからご覧いただけます★

議案の件数が大変多いのは、かつては1本の議案として束ねられていた農業委員14人の任命が10年ほど前から別々に扱われるようになったためであり、他も市民生活を左右するような重たい議案はほぼ無いと言えると思います。

最後に、6月議会の会期予定はコチラです。議員に配布されている日程表も画像としてアップしておきます。