幼児相談室と教育相談室の一元化について(その1)

東村山市では、就学以降を担う市直営の教育相談室と、0~就学前までを担う社会福祉協議会委託の幼児相談室の「一元化(一本化)」を来年4月から予定しています。
主体が二つあることによる「切れ目」を解消することが最大の眼目で、それには賛成です。が…懸念すること多々あり、です。
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3月議会の一般質問で大きく取り上げ、予算審査でも重ねて問いました。
3月議会の動画はコチラでご覧ください⇒「3月一般質問動画」※この問題については31分45秒あたりから

教育委員会の事業として統合されるわけですが、教育相談の重点が「アセスメント(評価)」し、支援先へつなぐことにあるのに対し、幼児相談はつないだ後も親子との「相談」を継続するところに大きな違いを感じています。

そこでまず最も心配なのが、子ども家庭部長が「個別ケースの引き継ぎは、長年相談を行っていた担当者がいきなり変わることのないよう円滑に行い、急激な変化によってお子さんや保護者に戸惑いが生じることのないよう、十分配慮の上、進めていきたい」と答弁していた件です。

市が保護者あてに出した「移行のお知らせ」では、「現在、幼児相談室を利用されているお子さん、保護者の皆さまにとって、安心して新たな相談していただけるよう引継ぎを進めております」とありますが、「今の相談担当が全員いなくなる」ことが当事者に伝わっているのでしょうか?

公立保育園の民営化でも周知と引き継ぎ期間をめぐって保護者から異議が続出し、仕切り直した経緯があります。
幼児相談の場合、より困難な事情を抱える方も少なくない中、相談者と相談員との信頼関係が最重要なはず。当事者が声をあげづらいという点も考慮しなければならないと思っています。

開設以来38年間ずっと幼児相談室事業を受託してきた社会福祉協議会は、この業務に専門職の正規職員を充ててきました。現在は3名の正職と前室長(嘱託)が中心的にあたっています。
毎年発行される報告書からは、ケースの急増に対応しきれないという課題が綴られています。

市長の「最大限これまで培った幼相の専門性やノウハウを、よさを引き継ぎながら…適切な相談、そして支援ができる体制をつくるように…全力を挙げて取り組んでまいりたい」という答弁を踏まえれば、一元化後の職員・スタッフ体制が後退するようなことはないはずですが…。

保育園や幼稚園に入園後のことも、対応の後退を懸念しており、詳しくはまた書きます。
今後も随時この問題について発信していきますが、ご意見やお知り合いで心配されている方の声などを耳にされましたら、ぜひお知らせいただけたらと思います。

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