自立援助ホーム「トリノス」を訪ねて

一昨日お邪魔した自立援助ホーム「トリノス」
その案内には次のようにあります。

『なんらかの事情により、義務教育を終えた後に働かざるを得なくなった20歳までの青少年達を対象に、安心・安全を守られた住居で、働くことの大切や生活の楽しみ方を職員と一緒に探していくところです。
児童福祉法6条の3、児童福祉法第33条の6「児童自立生活援助事業」として第2種社会福祉事業に位置づけられます。』
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多摩モノレールの万願寺駅から歩くこと5分少し。住宅街の中のやや大きめの一軒家が、目指す「トリノス」で、施設長の渡辺さんが日野市議の島谷ひろのりさんと私を出迎えてくださいました。ほどなく立川市議のわたなべ忠司さんも合流。
「わざわざ来ていただきましたけれど、5分か10分もあれば説明終わってしまうかもしれません」と渡辺施設長さんはおっしゃいましたが、午後4時から1時間という約束を遥かに超えて、御礼を言って現地を後にした頃には6時近くになっていました。

自立援助ホームは、現在全国に161か所、都内には18か所あり、様々な主体が運営しているそうで、トリノスの母体である社会福祉法人二葉保育園さんとしてはココ1か所。開設から3年目で、定員6人の男子のホームです。
職員さんは4人。交代制で24時間、誰かが必ずいて、日常生活上の援助や生活指導を行って、社会的自立をサポートしています。
若者たちは、まさに様々な事情やルートでトリノスへ来て、6つある個室で生活を始めることになります。家庭的なものにより近づけようと様々な努力をされていて、食事も職員が方がフードバンクなどのサポートも活かしながら手作りして1階のリビングで提供するスタイル。とはいえ、在籍期間は1年~長くても2年程度で、自分で望んで来たとは言い難いものがあり、夜勤の仕事の青年もいるので、みんな一緒にワイワイ…とはなかなかならないそうです。

お話を聞く前は、幼い頃から児童養護施設で集団生活をしていた子たちが、自立へ向けた次のステップとして利用する場所なのだと思っていましたが、実態はそうではありませんでした。
児童養護施設等に出会うことなく、15歳を過ぎるまで家庭の中にいて虐待に遭っていたり、学校に殆ど行けないまま自宅に引きこもっていたり、外国から親と来日したけれどなじめずに行き場を失っていたり…といった様々な事情を抱えた子どもたちが、何らかのルートで児童相談所と接点ができ、そこから勧められてドアを叩きます。

自立援助ホームとは、制度上は就労自立を目指す施設であり、働くことを前提にしたものですが、働きたくて来たというよりは、自分の家からとにかく避難をしたい一心でココに辿り着いた子どもたち。
「いろいろな福祉のサービスからこぼれ落ちた子たちを拾っている面が強く、実際に求められている役割と定義されていることには乖離があり、制度を変えていかなければ…」「18歳から30歳くらいまでの生活保護にお世話になる前に支援をしてあげられる可能性があるのが自立援助ホーム」「とはいえ、財政上の措置は小さいので、そこまでやれるのか不安に思いながら日々働いている」と渡辺さん。

「トリノスを出て自活を始めた若者が、うまくいかずに戻ってくることはないのですか?」と尋ねると「もちろんありますよ」とのこと。
だからといって、「失敗する前からあれこれお膳立てはしない」とも。

「抑圧された生活の中で、自分のことを自分で決めることが許されずに育ってきたので、決めること、考えることが苦手な子が多いのです。それが成功でも失敗でも、自分で選択した結果であれば行動修正が効きやすいので、基本的にはやりたいということはやらせてみて、一緒に考えるようにしています」と。

「ここにいる間に何とかしてやりたいけれど、それは難しいことなのだと思うようになりました。大事なことは、つながり続けること。むしろ、出て行ったあとが勝負で、それは何か月先か、何年か先か、もしかしたら何十年先かもしれない。でもその時に、頼れる場所であり続けることが使命なのだと思う。」
「あの年齢はプライドもあり、子どもたちのように救い上げるというやり方は難しい。一人ひとりを尊重しながら、必要とされた時に手助けできる位置に居続けたい。」
「日本人は、小さくて可愛いものだと、守ろう、助けようとなるけれど、その後15年くらい経ってここで生活しているような、可愛いという歳ではなくなった子どもたちにも、支援は必要です。全国で9万人いると言われる、ひきこもっている青年たちに手を差し伸べることは、世の中全体に返ってくると思います」

国は「新しい社会的養育ビジョン」を掲げ、脱施設化を打ち出しています。確かに現実を踏まえれば必要なことであり、ここにきて里親制度の急速な拡充を進めていますし、それがプラスに働く面も多々あると思います。
一方で、中には、虐待を受けてある時期まで育ってきた子が抱える心の傷を里親が十分理解できずに「里親不調」となるケース、新たな虐待に発展するケース、思春期を迎える頃に思い描いていた「わが子像」とのズレが大きくなってお手上げになるケースも少なくないと聞きます。自立援助ホームが里親不調の受け皿になるのでは…という話もあるそうで、里親への支援策が身近な自治体でも求められていると思います。

本当に様々な課題を知り、考えることになった今回の視察でした。
お忙しい中ご対応くださったトリノスの渡辺さん、パパになったばかりなのに月10泊はトリノスの宿直をしていると笑顔で語ってくださった若い職員さん、どうもありがとうございました。

勝谷誠彦さん 安らかに

★勝谷誠彦「血気酒会」出演記(2014年7月4日)★
わずか4年少し前のこと。
一生忘れることのできない出逢いでした。

夏に緊急入院され、「勝谷誠彦の××な日々」メールが「勝谷誠彦たちの××な日々」とタイトルを替えてからも、ドキドキしながら毎朝パソコンを立ち上げて読み、果てしなく心配したり、久しぶりの長文に少し安心したり、高橋茂さんはじめ周りの皆さんの勝谷さんへの深い思いを感じて涙したり…。
昨日の朝のメールからは尋常ではないものを感じたけれど…よもや命の灯がついえてしまうなんて。
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勝谷さん どうもありがとうございました。
どうかどうか安らかに。

合掌

お世話になった恩人が、次々と亡くなる秋です。
悲しくてやりきれません。

私の12月議会の一般質問通告書(全文)

12月議会の一般質問通告書を昨日提出しましたので、全文を画像とテキストでアップします。
今回は大きく次の2題。
1.本気度を見せて真の「子育てするなら東村山」の実現を
2.公共の担い手の拡大と協働のまちづくりの推進について
学童クラブに関する点は同趣旨の陳情が提出されていると扱うことができないルールなので(たぶんローカルルールの一つ)、実際には行えません。
質問に立つ順番は、今回は議席番号の若い順なので、私は12月4日(火)の午後になるのではないかと思われます。

尚、全議員の一般質問と、市長から提案された議案については、市議会HPに議会事務局が即日アップしてくれているので、ご参照ください。
★市議会HP ※11月22日更新分をご覧ください★

一般質問1ページ目

一般質問2ページ目

一般質問3ページ目

一般質問4ページ目
一 般 質 問 通 告 書

上記の件について下記のとおり、会議規則第62条第2項の規定により通告します。

平成30年11月22日             議席番号     11番
東村山市議会議長 様              質問者  佐藤 まさたか

1.本気度を見せて真の「子育てするなら東村山」の実現を
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議会報告会へお出かけください(^_^)/

こんばんは。急に寒くなってきました。お元気ですか?

さて、明日と明後日は、東村山市議会の「議会報告会」です。

①11月16日(金)午後7時~9時/東村山駅西口サンパルネ
②11月17日(土)午後2時~4時/中央公民館
開催ポスター
15万市民の税金の使いみちや、条例や、重要な人事などを決めているのは、僅か25人の私たち議員。
その重みを考えれば、市民の皆さんの前に出て説明責任を果たすべきだと当時の議員たちで話し合い、2014年5月にスタートして以来、4年半が経ちます。
毎回様々な手法や趣向を凝らし、少しずつ修正も加えながら、3か月ごとに開催してきました。

今回は、10月10日に終わった9月議会の報告、特に決算審査のポイントと、各会派の考え方と評価をしっかり説明させていただきます。
また、これまでご参加いただいた皆さんのご指摘を踏まえ、報告を手短にし、質疑応答の時間やふりかえりの時間を取るような流れで計画しています。

来春の選挙を控え、2月は少し違った形で1日だけを計画していますので、現行メンバーでこの形で開催するのは最後となる予定です。

日々お忙しいこととは存じますが、未経験の方はぜひ一度、いつもいらしていただいている方は今回もぜひ、お出掛けいただけたら幸いです。
ご参加をお待ちしています!