ゆく人来る人…役所の大晦日

3月31日は、役所の大晦日だな…と毎年思います。
私自身は昔の仕事も今の仕事も人事異動とは無縁の職場で、今日と明日で生活が180度変わるという経験は、1999年に14年間続けた仕事を離れた日以外はほぼないので、お気持ちが十分には理解できていないかもしれませんが…。

「来る人」は明日からの話なのでまあよいとして、今日は「ゆく人」です。

ひと頃のような大量退職は今は一段落していて、定年退職される管理職は、部長さんが1人、課長さんが2人。普通(定年前)退職の課長さんが1人。部長さんには、議会での真剣な議論と共に、様々にお世話になってきました。定年という言葉を微塵も感じさせない若々しさに、明日も変わらず自席にいらっしゃるような気がしますね、と笑い合いました。

派遣先で定年となられた課長さんは、市役所が50歳までの中途採用をかつて一度だけ行った時に応募者300人から3人だけ選ばれて入庁されたうちのお一人で、エネルギッシュで魅力あふれる仕事をされる方でした。最後にどうしても会いたかったのですが、タイミング的に叶わず。またどこかでお会いできるかな…。

議員として困難な問題にぶち当たった時や、文字通り一緒に汗をかいて共に仕事をしたことのある方、そして日々の議会活動を支えてくださる議会事務局にかつて2年とか3年とか在籍していた方にも、年度末のこの日、必ず会いに行ってお礼を言うようにしています。

もちろんどこの部署も大変な仕事ですが、生活福祉と収納(納税)という、私の中では厳しい職場の双璧と考えている部署の課長さんが同時に去られることの影響は小さくないのではないか…と感じます。深い労いの気持ちでご挨拶に伺って来ました。

また、私は緑と公園課の職員さんと関わることが多いので、市民と共に現場で汗をかいてくださった元課長が定年退職を迎え、日々の現場を大車輪で支えて市民と共にいつも居てくれた大事な職員さんが普通退職で去られることになり、そのスピリッツを引き継ぐと市民サイドが期待を寄せていた若手職員が派遣で離れることになったことに、寂しさを感じています。

かつて議会事務局でお世話くださった方で、定年退職される主任職が1人、普通退職が2人おられるので、お礼の気持ちを伝えてきました。

東京都や一部事務組合への派遣されることが決まったり、いろいろ悩み頑張っていて異動が決まった旧知の若手中堅職員も訪ねて、声をかけてきました。

再任用でもフル回転で現場を牽引されてきた保健師さんも確か2年が経過するはず…と思って声を掛けたら、「今日いっぱいで…」とのこと。私にとっては、現場の大切さを教えてくださる大事な存在でした。

皆さん、本当におつかれさまでした。そして、どうもありがとうございました。

私自身、39歳でこの世界に飛び込み、気がつけばあと3か月で58歳。役所の定年を考えたらあと3年ですので、身近に感じていた方が毎年次々と退職されるのも無理からぬこと。

4年ごとにリセットされてゼロベースに戻る立場なので、4年間の派遣になるという職員に「お帰りを待ってるよ」とは言えませんでした。

どう終わるべきなのか、を考える年齢になったことを実感します。

今年は早くも、市役所入口の大ケヤキが勢いよく芽吹いています。

5時15分になると、8年間お世話になった課長補佐と、新人で入ってきて3年間頑張ってくれた若手が事務局を去るので、しっかり見送ります。

明日は元日、新年度。市議会事務局にも2人が異動して来られるので、「そんなに怖いところじゃないですよ」と今年もまず伝えたいと思っています。

【速報】3月議会 全議員賛否一覧

東村山市議会3月定例議会は、予定した議事を終えて20時に閉会。その後、今年度で退職する管理職の挨拶、事務連絡等を行い、散会となりました。

今議会で審議、議決された全ての案件への「全議員賛否一覧」をいつものように大至急作成しましたのでアップします。

皆さま、大変お疲れ様でした。

尚、一覧は間違いがないように何度も確認したつもりですが、万一あった場合は、お詫びの上で修正します。正式なものは、5月15日号の市議会だより最終面になりますので、しばらくお待ちください。

小金井市議選で「こがおも」を徹底応援するワケ

明日スタートの小金井市議会議員選挙。私は、「こがねいをおもしろくする会(こがおも)」から選挙戦に挑む3人を徹底的に応援しています。

https://kogaomo.com/

「こがねいをおもしろくする会」は、どこの政党や団体の支持も指示も指図も一切受けず、市政をチェックし、純粋に小金井市民の声だけと向き合って政策を話し合い、つくり、未来へ繋がる提言を発し続けてきました。

「白井とおるさん」が「こがおも」初めての議員として市議会に飛び込んだのは8年前。

一昨年の補欠選挙には2人目として「水谷たか子さん」が挑戦し、見事当選!

そして今回、これまで裏方として活動を支えてきた「ながとり太郎さん」が3人目としての挑戦をします。

私も含め、終始一貫、完全無所属で活動する地方議員はけっこういますし、ローカルパーティと呼ばれる政治団体で2人目を擁立…というケースも耳にしてきました。

けれど、自分たちが暮らす「まち」だけにこだわって、オープンなコミュニケーションを貫き、政策を練り上げ、3人当選を目指して戦いを挑むなんて、20数名の定数の地方議会では聞いたことがありません。

人となりも、歩んできた道も、こだわりのポイントも、それぞれに違う3人が、小金井市議会で力を合わせ、知恵を絞って、徹底的に小金井市民の声を活かした市政実現に向けて新たな扉を開くことは、地方議会の新たな可能性を全国に発信することになるでしょう。

小金井市にご親戚やお知り合いがいらっしゃる皆さま。ぜひ選択肢の一つとして「こがおも」の3人のこと、情報としてお知らせいただけませんでしょうか。

手づくりのホームページ、見やすく、わかりやすく、素敵ですので。

白井さんがやってきたこと、水谷さんがやってきたこと、ぜひ見てみてください。

ながとりさんが加わって、これからやっていこうとしていること、ぜひ目を通して、一緒に考えてみてください。

3人それぞれの素顔にも触れられます。https://kogaomo.com/

投開票日は3月21日(日)です。

完全無所属の最大の「使命」というか、最大の願いは、市のこと、市議会のことって、実は自分の日々に繋がっていて、「関係なくない」ってことを感じて、投票所へ足を運ぶ人が一人でも増えることだったりします。少なくとも私はそうですし、きっと「こがおも」の3人もそうなんじゃいかな。

もちろん自分に投票してくれる人が増えるように願って活動しますけど、たとえ自分でなくても、自らが決めた人に一票を投じて、4年間しっかり活動ぶりをウォッチして、批判でも応援でもしてほしい。そう思っています。

あの日の会議録から

あと10分ほどで、東日本大震災から10年を迎えます。お亡くなりになられた方たちのご冥福を改めて深く深くお祈りすると共に、未だに厳しい生活を余儀なくされている方たち、原発事故によって人生を破壊された方たちに思いをいたし、衷心よりお見舞い申し上げたいと思います。

あの日、私は、4日間予定されていた予算委員会の2日目に出席中で、ちょうど総務費に関する質疑を行っている真っ最中でした。当日の会議録からです。https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/…/yosan230311…

◎田中副委員長 ほかに御質疑ございませんか。佐藤真和委員。

○佐藤委員 総務費について伺ってまいります。

で始めた質疑に対して…職員人件費の質疑には間野行政経営課長(現・経営政策部長)が、総合計画推進経費、市政アドバイザー報酬、指定管理者運営管理評価協議会委員報酬、広域行政圏、人権の森構想の質疑には東村企画政策課長(現・総務部長)が、全生園内に認可保育園が開設予定であった件は野崎経営政策部次長(現・副市長)が答弁されました。

続いて私は、情報推進化経費を取り上げ、「災害時にはホームページにたくさんアクセスが来ることを予想がされます。リニューアルしたホームページ、どの程度のアクセスに耐えられるよう設計されているのでしょうか。また、携帯サイトについては、どんな設計になっていますでしょうか。」と質疑しました。

これに対して関根情報推進課長は「新たに災害用トップページを実装しておりまして、災害時には、通常ページから災害用ページに切りかわるようになっております。委員御指摘のとおり、災害時には飛躍的にアクセス数が伸びることが想定されておりますことから、災害用トップページは、画像等を必要最小限にいたしまして、災害時に必要な情報に特化した内容のみ掲載することで、災害時のアクセス増にも十分耐えられる設計となっております。携帯版ホームページにつきましても、その利用形態から、PC版ホームページより、掲載内容の絞り込みをいたしまして、アクセス増による影響はないものと考えております。」と答弁。

続いて職員研修経費の質疑には清遠人事課長が、職員福利厚生費については小嶋職員課長が答弁された後のことでした。

市民活動促進事業費を取り上げ、大西市民協働課長が答弁に立った直後の会議録はこうなっています。

△大西市民協働課長 答弁がダブるところでございますけれども、協働推進本部につきましては、市長をトップとして、当市の市民協働のあり方を検討する場として、各部の部長クラスで構成する予定で考えております。市民協働の実態概念は、今、佐藤委員が申し上げたとおり、非常に幅広く、個々の職員や所管によって考え方に幅があることから、御質疑どおり、全庁的に市民協働の考え方やルールなど、担当所管によって、また……

◎田中副委員長 休憩します。

午後2時48分休憩

この今は亡き田中富造議員の「休憩します」は、市役所6階の委員会室が激しい突き上げと次第に強まる長い長い横揺れに襲われ、机上の資料は床に落ち、騒然となり、その後に訪れた静寂の中で発せられたものでした。

私たちは取りものとりあえず階段で1階外へ出ました。庁舎内から逃げ出た職員、来庁中の市民の方たちが本庁舎前のスペースに立ち尽くす中、立っていられないほどのさらなる揺れが襲い、向かい側の中央図書館の大きな窓ガラスが「ドワン、ドワン!」と物凄い音でたわみ、その度に悲鳴が上がりました。

そのあと、「本庁舎は耐震基準を満たしていないので戻らないように」という厳命が下りたため、議員たちはその場に集められ、立ったままで山川昌子委員長がこう話しました。

午後3時20分再開

◎山川委員長 再開します。ただいま再開いたしましたが、このような状態ですので、本日はこれで終了します。なお、次回の委員会については、週明けに連絡いたします。本日の分については、16日に行うことになると思いますので、よろしくお願いします。本日の予算特別委員会は、以上をもって終了いたします。

午後3時21分閉会会議録の最後にはこう記されています。

【事務局付記】・午後2時46分、「東日本大震災(マグニチュード9)」発生。・「午後3時20分再開」以後は、避難した本庁舎正面入り口前広場での会議である。

東村山市議会委員会条例第30条の規定により、ここに署名又は押印する。

予算特別委員長 山川昌子 予算特別副委員長 田中富造

間もなく、市全体にサイレン吹鳴が行われるという庁内放送が今入りました。東北を向いて、祈りたいと思います。

「介護保険料5,750円(月額)で据置き」を可決~厚生委員会報告

今日の厚生委員会で、議案第5号「介護保険条例の一部改正」を審査し、横尾たかお、下澤ゆきお、木村隆各議員が賛成、浅見みどり、朝木直子両議員が反対とし、賛成多数で可決しました。

但し、3月議会最終日(3月24日)に本会議で全員で採決を図るまでは議会としての決定ではありません。

今日の質疑からわかった主要な点を以下報告します。

改正のポイントは大きく次の4点です。

1.3年に一度行う保険料の設定は… 第7期(平成30~令和2年度)の保険料率期間を、第8期(令和3~5年度)に変更する ⇒ 率を変えずに期間を変更するということは、「第7期の率を第8期も据え置く」という意味です。つまり、「保険料率は今後3年間は上がりません」ということになります。

2.第7、第8、第9段階の境目となる基準所得金額を変更する ⇒ 介護保険法施行規則の改定に伴って、そのままだと保険料が上がってしまう人が出るので、その対応策。基準額を上げることで、該当する人は所得段階が一つずつ下がり、負担減となります。その分、市としての保険料収入は968万円余り減りますが、介護保険運営基金を取り崩して対応します。

3.令和2年度の税制改正で、長らく利用されていない土地を個人が譲渡した場合に新たに設けられた控除制度があり、それに介護保険も対応するための改正。

4.同じく国の税制改正に伴い、給与所得控除・公的年金等控除が10万円引き下げられることになり、この不利益を受けないための改正。

このうち、注目が集まるのは何と言っても1です。

東村山市の介護保険料(基準額)は2000年の制度開始から、以下のように変遷してきました。

★ 第1期(2000~2002年)3,146円 

⇒ 第2期(2003~2005年)3,248円(+102円) 

⇒ 第3期(2006~2008年)3,851円(+603円) 

⇒ 第4期(2009~2011年)4,054円(+203円) 

⇒ 第5期(2012~2014年)5,284円(+1,230円)

⇒ 第6期(2015~2017年)5,750円(+466円) 

⇒ 第7期(2018~2020年)5,750円(据置き) ※現在

⇒ 第8期(2021~2013年)5,750円(据置き) ※次の3年間

「2期続けて据え置きになってよかった!」というのが通常の受け止めだと思いますが、高齢者がどんどん増えていて、介護保険を利用する人も増えていると思われるのに、保険料を上げずに済むということは、どうしてなのか?」そこに納得いくかどうか?が今日の焦点だったと思います。

第7期計画の策定時に想定していた令和2年時点の東村山市の高齢者人口(65歳以上)は39,970人でしたが、実際には40,434人(+1.16%)となり、高齢化率(65歳以上人口の率)は26.7%となりました。(全国では28.5%、都は22.6%)

同じく想定していた令和2年時点での要介護・要支援認定者の推計は8,781人でしたが、実際には8,179人。6.9%ほど少ない人数に留まりました。

認定率で見てみると、全国は18.6%、都が19.4%、当市が19.8%と、やや高い状況にあります。

介護度別認定者数の推移は、以下の表の通りです。

また、介護保険財政を安定的に運営するための基金については、第7期中の3年間の合計で積立額5億1,216万2,214円、取崩し額1億7,135万円、実質収支3億4,081万2,214円のプラスとなり、令和2ねんどまつの基金残高は17億4,294万1,450円となる見込みです。

これらの状況を踏まえ、市が今回、地域包括ケア推進協議会への諮問、答申を経て、据え置きを判断した理由を簡単にまとめると

●第7期計画時に推計した介護給付費見込みよりも実際の給付費が抑えられ、結果として基金の取り崩し額も抑えられたため、介護保険会計が安定的に推移していること

●力を入れて来た介護予防として、住民主体の体操や集いの場づくりが成果を上げつつあり、健康寿命を延ばすための身体活動、社会参加に加え、新たに「高齢者食支援・フレイル予防推進事業」にも取り組み、元気な高齢者の割合が少しずつ増えていること

●第8期の期間中に、級地区分(現在は4級地で上乗せ割合12%)の変更や介護報酬の改定が予定されていること(※財政改善の要素が想定されるということですね)

●第8期の期間中に基金から10億3,700万円の取り崩しを行っても、約7億円の残高が見込めるので、第9期を含めて安定した運営が可能と判断していること

今日は委員長を務める私も必要と判断し、横尾副委員長に交替してもらって質疑を行いました。

今のところ新型コロナ禍によるマイナスは限定的という答弁もありましたが、大きなポイントとなる介護予防、フレイル予防の取組みは、高齢者が外に出て、集まって行う活動が主体なので、現在の状況が長引けば影響の長期化、深刻化は避けらないでしょう。

全国的に深刻さを増す介護人材の育成、確保の問題についても、複数の委員から指摘があり、第8期中に「介護職員人材研修」を実施し、修了者を市内事業者とマッチングする機会を設けたり、レベルアップ研修を開催する旨の答弁がありましたが、先を見据えて議論を重ねていくことが大切だと感じます。

被保険者と共に、日々の介護を支える事業者の皆さんの意見も不断に聴いて、必要とする人に必要なサービスが適切に提供される体制の維持…制度の持続可能性を追求してほしいと強く思います。