本日は、まちづくり環境委員会で、「下水道事業建設基金条例の廃止条例」を全会一致で可決し、「久米川駅南口のケヤキの木の保全に関する陳情」は、賛成1(かみまち):反対4(熊木、伊藤、わたなべた、佐藤ま)で不採択としました。
不採択やむなし、という討論を3人(熊木、伊藤、佐藤ま)が行いましたが、いずれも概ね、駅前広場整備検討のプロセスに瑕疵はほぼないと判断したという点では共通でした。
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陳情者の方は、駅前広場整備の3つの案(A・B・C)いずれでもケヤキの木は残せると書いておられましたが、前回の委員会に出席を求めた担当のまちづくり推進課長による経過と現状の説明では、駅周辺の方々と議論を重ねてワークショップや市民アンケートなどを行って来て選ばれている今の案では、現在のケヤキやトイレがある側がいわゆるロータリーとなり、現ロータリー部分が歩行者空間になる見込みであるため、結果としてケヤキを残すことはかなり難しいとのことでした。
議会としての意思決定は、12月議会最終日での全員による採決を待たねばなりませんが、請願・陳情の「採択or不採択」に法的な強制力はなく、事業を進める市がどこまで議会の意思を反映させるかはわかりません。また議会の意思が「不採択」という結果になった場合も、解決すべき課題がたくさんあることから、直ちにケヤキの木が切られるわけではありません。
しかし、将来的に駅前広場整備計画が固まり、なかなか進捗しない西武新宿線踏切の拡幅のメドも立った際には、今回の委員会での議論が効力を持つことになるとは思いますし、私たち議会は説明責任を求められることになると思います。
以下、私が本日行った討論(意見表明)です。原稿を固めきって臨んではいないので、実際に発言した通りではありませんが、ほぼこのような内容を申し述べたと思います。
【久米川駅南口のケヤキの木の保全に関する陳情への討論】 20241213 まちづくり環境委員会
昨日、改めて久米川駅南口のケヤキの木の前に立ち、いい木だな、残せるなら残せたらいいな、と思いました。久米川駅南の桜通りの時も、東村山駅東口の桜並木の時も、切らずに済むなら切らないでと思いましたが、樹木の劣化が進み、専門家による診断の上でのことから、やむを得ないものだったと思っています。
私が1期目すぐに市民からの声を受けて取り組むことになったのは、本町都営団地内にあり、長い間にわたって市民の憩いの場であった樹齢50年を超える桜並木の伐採問題でした。私は伐採に反対する活動に携わりましたが、結果は天王森公園の中に3本だけ残せたものの、他は全部伐採されました。そこは現在、都営団地が整備され、北側はアイタウンとなり、久米川病院ができている場所です。
今回の陳情にあるケヤキの木が東村山50景に選ばれていることを、最初に共有して駅前広場の議論をスタートさせたのか…という思いは残りますし、多くの人は、目の前にある木は切らないでほしい、自分の目の黒いうちは切らないでほしい、という気持ちになります。
しかし、未来永劫残せるものではなく、それが今なのかどうか、どういう理由や経過なのか、は人によって優先順位も評価も違うので議論になりますし、時に大きな争点にもなります。東村山駅東口の志村けんさんの木だって、議論しなければならない時が必ずやってくるでしょう。
私自身は、極力残そうという立場ではありますが、民主的な議論の末に伐採を決めなければいけない時はあると思います。今回、これまでの久米川駅南口整備の議論に大きな瑕疵はなく、現在のプランに至る経過を考えれば、本陳情は不採択とせざるを得ないと考えます。
最後に、駅はまちの顔です。だからこそ時間と手間をかけて久米川駅南口の再整備も検討してきているわけですが、大事なのは、リスクコミュニケーションの視点だと思います。
緑化を含めた景観の視点からも計画をブラッシュアップし、完成後は次の世代に胸を張って手渡せる駅前整備となるよう、周辺の理解を得るべく丁寧にコミュニケーションを重ねながら進め行っていただきたいと思います。以上、私の討論とします。