東村山市議会では、3月議会初日に行われる市長による施政方針説明に対して、3名以上で構成する会派が代表質問を行うことになっています。
明日は、自民党:小町明夫議員、公明党:駒崎高行議員、共産党:浅見みどり議員、つなごう!立憲・ネットは私が予定しています。
議員が自由にテーマを選んで行う「一般質問」は、定例議会初日の一週間前に提出すると、その日のうちに市議会HPで公開しますが、「代表質問」はしていません。その理由は…代表質問は、市長の施政方針説明を受けて、ということになっているので、事前に公開することは不可能、というわけです。とはいえ…昨日の市長の説明を聴いてから初めて質問をつくって明日問う、わけではなく、より的確が答弁を受けるため、少し前に「予定稿」が届き、事前に質問を通告しています。
昨日の施政方針説明には、予定稿には無かった内容も多少加わっていましたので、明日はそれらも踏まえて実りある論戦ができるよう努力したいと思います。一問一答方式、もちろん再質問、再々質問もできます。
質問の持ち時間は今回は20分です。午前中に2人、午後1時過ぎから2人、ということになると思いますので、私は2時過ぎに出番が回って来るだろうと見ています。感染防止策として、今議会も傍聴席での傍聴はご遠慮いただくこととしています。ぜひ市議会インターネット中継からご覧いただけると嬉しいです。
代表質問は、「現在、そして近未来の東村山市にとっての主要課題は何か」ということが明確に伝わる機会だと思っています。
ということで、明日の私の質問を全文アップします。限りある時間なので、他の会派と横並びの内容にならないよう、十分ポイントを絞り込んで作成したつもりです。
【令和3年3月議会 代表質問 項目】
史上初めて、人口減少を前提に策定された総合計画である、と共に、史上初めてバックキャスティング思考で策定された計画でもある。そのような総合計画スタートの年にあたり、コロナ対策をはじめ、今すぐ必要な施策について伺う部分もあるが、大半は未来予想図…未来を見据えて今何をすべきなのだろうか、という視点で議論させていただきたいと思う。
1.まちの価値の向上について「公園を核とした未来へ誇れるまちづくりを~公園包括管理事業は、東村山市の特性を十分に生かしたものに」
鉄道連続立体化や着手済みの都市計画道路など、周辺他市に比べかなり遅れていた基盤整備については、一定の段階まで進めることは必要と考えているので、直接、間接に影響を受ける沿線・沿道住民へ十分に配慮しつつ、予定が遅れることのないよう最大限の努力をお願いしたい。同時に、人口減少や社会経済状況を見据えた見直し、修正の議論についても、国や都の動向を注視して対応願いたい。
その上で、3年度から公園管理に新たな手法を導入するとしていること絞り、以下伺っていく。
1)本事業に踏み出す理由、対象となる施設数、目指す姿、重視する点、現段階で考えるおおよそのスケジュールをご説明願いたい。あり方報告書にはどのような声が寄せられ、どう反映していかれるのか。
2)数多く存在する公園は、その特性や経緯によって、いくつかのカテゴリーに大別されると考えるが、どのような管理手法を考えているのか伺う。
3)里山の自然が色濃く残る公園、小中学生が思い切り気兼ねなくボール遊びができる公園、インクルーシブ公園、防災機能に特化した公園など、既に当市の魅力形成に寄与している公園もあれば、実現が強く期待される公園もある。ぜひ、当事者や関係者の声も十分に聴き、特色があり魅力溢れ、市民の居場所となる公園づくりへ踏み出していただきたい。考えを伺う。
4)民間事業者と共に管理運営を進める、新しいフェーズに入るが、極めて重要なのはパートナーとなる事業者の選定であるし、その前提となるのは、市としての明確なビジョンであると思う。グリーンインフラの重要性や当市の特性への理解、公園利用の主体となる多様な市民との協働、連携に造詣の深い事業者を選定できるかどうかに事業の成否がかかっていると考える。見解を伺う。
2.人の活力の向上について~「子どもを核としたチルドレンファーストのまちづくりを」
1)保育所の待機児解消への見通しを伺うと共に、再三提起してきた「保育の質」維持向上へに今後どう取り組んでいくのか伺う。
2)コロナ禍も踏まえてオンライン活用を進めることについて、妊産婦相談、病児病後児保育の現状と課題を伺う。
3)コロナ禍での児童虐待の状況はどうか。子育て包括支援センターとしての1年の成果と課題についても伺う。民法改正(体罰禁止)を踏まえた市の取組みはどう進めていくのか。
4)新たな特別支援学級開設に期待する効果を伺う。課題があるとすれば何か。東村山市が目指すインクルーシブ教育とはどのようなものか、改めて伺う。
5)バリアフリー法が改正され、市立小中学校も義務化されたことをどう受け止め、どう対応しようとしているのか伺う。
6)医療的ケア児について、現時点において3年度入学予定児童は何名か。受け入れるための体制づくりはどう進められているか。ガイドラインは当事者の意見を十分に聴いて策定いただきたいが、いかがか。
7)児童クラブについて、市長は、「現状のニーズに対応しうる環境が量的にはほぼ整ってきたのではないか。今後は、(中略)サービスの質の維持向上に努めてまいります」と12月議会で述べられている。重視すべき「質」とは何か、どのように取り組んでいかれるのか、考えを伺う。
8)総合計画に明記された「子どもの最善の利益」と「子どもの権利」が尊重される地域社会の実現について、どう取り組んでいかれるのか、伺う。
3.くらしの質の向上について~「多様な主体と手を携えて環境先進都市へ前進を」
1)秋水園を環境行政、循環型社会実現への拠点としていくことが重要と考える。廃棄物処理と共に、久しぶりに環境施策の所管にもなるので、市民と共に再生エネルギー施策の推進にも力を入れていただきたい。所管替えの意図も含め、考えを伺う。
2)新たな公共交通政策をどう進めるのか、従来の取組から見えて来た課題は何か。買い物難民の対策などは急務と考える。計画の前倒しは難しいのか、という点も含めて伺う。
4.計画推進のための都市経営について~「誰も取り残さないためのデジタル化を」
1)経営改革・情報化担当部長という特命部長を置くことは時宜にかなっていると考え、賛同したい。狙いを伺う。一方で市長、副市長2名、経営政策部の部長2名という組織のトップ部分が肥大化する印象もある。指揮命令系統の複雑化、新たなタテワリを生まぬよう、政策形成や意思決定プロセスの見える化と、チーム市役所という意識を全職員が共有して日々の仕事に打ち込める環境整備を大事にしていただきたい。考えを伺う。
2)情報政策やICT化については、これまで後れを取ってきた面が否めない当市だが、キャッチアップを目指すのではなく、トップランナーへ駆け上がる意識で進めていただきたい。誰も取り残さないデジタル化ではなく、誰も取り残さないためのデジタル化、徹底的に人に優しいデジタル化を図っていただきたい。考えを伺う。
5.その他~最後に2点
1)コロナ禍の厳しい状況を受けて、「最後は生活保護がある」と首相が発言されたが、生活保護は最後の手段ではなく、最後の手段にならないための制度であると私は学び、理解している。市長の見解を伺いたい。
2)新型コロナ対策、ワクチン接種の実施については、やるべきことをしっかりやっていただけると確信しているが、自治体間格差がはっきりと出ることになるので、市民の不安を払拭し、順調に進めていただくことを切にお願いしたい。その上で、全生園と共にある東村山だからこそ考えなければいけないことがあると思うので、以下の西日本新聞のコラム(1月30日付 「怒りて言う刑罰は不要」)をぜひお読みいただき、市長の見解をお伺いしたい。ぜひ、内外に市としての「差別は許さない」という発信を強化いただきたい。