おはようございます。東村山市議会は6月議会の最終日を迎えました。
午前10時開会で、4つの常任委員会に付託された議案や陳情について各委員長から報告を行い、議会全体で改めて議決を諮ります。私は2番目に登壇して厚生委員会で審査した議案3件について報告します。
このうち「東村山市保育所の利用者負担に関する条例の一部改正」は、委員会では賛成多数で可決となりましたが、委員間討議を行なった際に賛否の立場を超えて共通に示された懸念事項について、附帯決議を行う方向で準備を進めています。
各委員長報告のあとは、一般会計の補正予算について審議して、結論を出しますが、11時頃には提案説明に入り、自民党から質疑が始まるのではないかと思います。
この補正予算の中に、運動公園内の蒸気機関車の解体撤去費用2,030万円も含まれています。今日の本会議で可決となれば、恐らく速やかに工事に入ることになるのだと思います。
一般会計補正予算に対し、私たちの会派は私が「幼児教育・保育無償化(保育関係予算)」と「SL解体撤去(運動公園共通施設費)」の2点について通告しています。実際に質疑に立つのは午後2時から3時頃ではないかと思います。
論点はおそらく、「なぜここまで急いで解体撤去するのか?」ということに収斂していくと思っています。その理由に納得がいったら、もちろん賛成します。
しかしもし納得いくものでなければ、SLの解体費2,030万円を削ってアスベスト除去の費用600万円を、計上する修正案を共同提案する予定です。これは、なんとしても解体せずに保存せよという議員もいますし、結果的に解体を選択することになったとしても政策決定としてもっと丁寧に進めるべき、という私のような者もいますが、いずれにしても、現段階での解体判断は拙速だという立場です。
提案する予定です…と書いたのは、修正案を追加議題とするかどうかをまず諮るので、そこで過半数の賛成がないと議題にすら上らないで終わるという恐れがあるからです。これは市長の問題ではなく、議会としてどこまで議論を尽くして機関としての説明責任を果たす気があるのか、という私たち議会が問われる場面です。
お時間があればお名前もご住所も尋ねませんのでぜひ市役所5階の議場まで傍聴にいらしていただきたいですし、もちろんネット配信もしています。パソコンやスマホから生中継を確認いただければと思います。
通告全文は以下の通りです。
【認可外保育施設利用支援事業補助金/子ども・子育て支援事業費補助金/児童福祉総務費/児童福祉援護費】
①現行の「認可外保育施設等園児保護者補助金」「認可外保育施設等多子負担軽減補助金」はどのような補助制度か。他市区と比べて当市の1人1万円とは、どのような水準なのか。それが今回、どのように変更、改善が図られるのか。当市独自で持ち出す負担増はいくらなのか。
②現行では「認定不要」とされているが、認定を受けた場合は、都制度である「認証保育所」「定期利用保育」「家庭福祉員」、市制度である「東村山市幼児教室」の利用者はそれぞれどのような扱いになるのか。認定を受けないとどういう扱いになるのか。
③第1子、第2子、第3子以降に対する補助は実質いくらの増額となるか。それは都内ではどのような水準になるのか。
【運動公園共通施設費(SL解体撤去】
1. なぜ解体撤去なのか?について
①「撤去も視野に入れ」としていたが、撤去以外に「視野に入れていた」選択肢とは何で、いつ、どこで検討され、どう結論付けられたのか。市長からはどのような検討指示があったのか。大きな費用を掛けずに補修やその後の維持に取り組んでいるケースもご存知だと思うので、それらの成功事例と当市の違い、維持を選択しなかった理由を伺う。
②石綿の使用の有無に関する事前調査は、いつ、どのような内容でどこが行ったのか。報告書にはどう記されているのか。アスベストの用途、量、種類、状態を説明願いたい。
③現状は「アスベストの飛散はない」とのことだが、リスクについてどう判断しているのか。
アスベスト飛散対策のみの場合はいくらかかるのか。
④線路枕木の劣化調査の結果を説明願いたい。想定リスク、その程度、根拠を伺う。
⑤保存する場合の1億2千3百万円の内訳を伺う。見積もりはいくつ取ったか。他自治体の事例研究や修繕・維持費用の試算もされていると思うので、内容を伺う。
⑥43年前に熱烈に誘致しながら維持補修が計画的に行われなかったのは何故か。
2. なぜ今なのか?について
①本定例会初日の施政方針説明、代表質問への答弁では「撤去も視野に入れて早急に結論を出したい」としつつも、時期は明らかにされなかったので、よもやこのタイミングでの予算計上とは思わなかった。経過を時系列で説明願いたい。撤去はどのような手続きで決定されたか。異論や意見はなかったのか。当市では市単費の6月補正は珍しいのではないか。今、財政調整基金を取り崩してまで大至急行う必然性を伺う。
②時期が遅れると費用負担が増える、という試算や、速やかに撤去しなければいけない他の決定的な理由があるのか伺う。
3. 解体撤去するとしても
①解体工事スケジュールと2,030万4千円の内訳を伺う。
②石綿飛散防止対策に係るリスクコミュニケーションについてどう進めるのか。
③工事の告知、説明会、市民意見の聴取、周知等はどのように行うのか。
④少なくない方たちが愛着を持っていることをどう受け止め、向き合い、扱おうとしているのか。桜の木1本伐採するにも理解を得るための説明書きを事前に掲示したり、市立保育園民営化も市民の声を受けて仕切り直す等、丁寧に説明責任を果たす渡部市政の姿勢を評価する市民は多い。
特に、このような長年親しまれてきた施設等を廃止や撤去する際には、より多くの市民の納得感を得る努力が不可欠なことは、市長に対しては釈迦に説法と思う。市長に真剣に問う。この進め方で本当によいとお考えなのか?