市長の所信表明が終わり、まず審議に入ったのは、専決処分事項2件。専決処分とは、本来は議会が議決しなけれはならない案件を、首長自らが決定して進めることを言います。もちろん、何でもかんでもできてしまったら議会は要らないことになるので、地方自治法179条と180条で認められる場合を限定し、専決処分を行った場合は直近の議会に必ず報告して承認を得ることが求められています。
今回は、179条1項で定めている「議会を開いている時間的余裕がないことが明らかな時」を理由に行われた専決処分で、年度替わりの3月31日に公布されて4月1日に施行された地方税法の一部改正に伴う「市税条例の改正」と「国民健康保険税の条例」でした。前者は朝木議員以外の賛成で、後者は全員の賛成で「承認」となりました。
尚、「議会の最大の職責は議決である」という大前提を貫こうと、専決処分を極力認めない議会運営に徹している議会が、数は多くありませんが全国1,718の市町村議会の中にいくつかあります。閉会期間を設けない通年議会や、それに近い通年的議会運営を行なえば可能であることを証明しており、私たち東村山市議会も検討を重ねてもう少し…というところまで行った経過が8年ほど前にありますが、最終的に合意に至らず残念な結果になっています。
話を元に戻します。
続いて、「介護保険条例の改正」と「4年度介護保険事業特別会計の補正予算1号」が関連しているために一括審議としました。
内容は、令和4年度も引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に対して、一定期間に限って保険料を減免することができるようにするもので、朝木議員以外の賛成多数で可決しました。ここでお昼休憩に。
午後は「国民健康保険事業特別会計の補正予算1号」から。新型コロナウイルス感染症の影響によって収入が減少した被保険者の保険税の減免について、今年度も国の財政支援の対象となったことから、歳入部分の一般会計からの繰入金1,644万4千円を減額して、同額を都補助金から見込むものでした。朝木議員以外の賛成多数で可決しました。
「一般会計補正予算1号」は、国や都の財源を活用した子育て世帯生活支援特別給付金(1世帯5万円)の支給や、新型コロナワクチンの4回目接種などの対策のほか、HPVワクチンのキャッチアップ接種など、当初予算を編成した以降の変化に対応するため8億3,371万5千円を計上し、その90.46%にあたる7億5,417万4千円は国と都からのお金。一部、財政調整基金からの繰入金を充てるものでした。朝木議員以外の賛成多数で可決しました。
続いて「いきいきプラザ空調設備改修工事請負契約」を審議。
経年劣化で不具合が発生しているいきいきプラザの空調設備を3年間かけて改修工事するための業者を決定する議案でした。多数の質疑がありましたが、こちらも朝木議員以外の賛成多数で可決しました。この件は少し詳しく報告したいので、もう一つ別に記事を立てることにします。
東村山市消防団第1分団消防ポンプ自動車購入は、消防団第1分団のポンプ車を新しくするためで、予定価格2,000万円以上の財産取得には議会の議決が必要と定めているためです。消防ポンプ車はこれまで2,000万円未満でしたので、初めて議会で審議しました。東村山市では、15年経過を目安に7つの分団のポンプ車を順次入れ替えています。購入先は日本機械工業(株)で、契約金額は2,156万円(税抜)。指名競争入札で5社がエントリーしました。質疑、答弁の上、朝木議員以外の賛成多数で可決しました。
最後に、3名の人権擁護委員の再任にあたり市議会に意見を求める件については、質疑なしで採決に入り、朝木議員以外の賛成多数で同意しました。