5月18日に衆議院を通過し、参議院で審議入りした「こども基本法案」。
もろ手を挙げて賛成できるものかどうかは大いに議論のあるところだと思いますが、子ども・若者を単なる保護や支援の対象から「権利の主体」とした政策転換、施策展開が進むよう、自治体として取り組むことが不可欠だという立場から、以下のような質問を提出しました。
一般質問の持ち時間は自分の質問時間だけで20分間で、前半2つのお題のボリュームがあるので次回に回そうかとも思いましたが、このタイミングで頭出しをして、次回は深掘りできるようにしておこうと考えました。
ということで、通告した内容は以下の4点です。
こども基本法を踏まえ、子ども・若者政策の転換を
子どもの権利を初めて包括的に位置付けた「こども基本法案」の成立が目前となっている。今後の本格的な議論に繋げるために、今議会では課題認識のいくつかを示し、現段階での当市としての考え方を伺っておきたい。
①「こども基本法案」の基本理念を確認したい。従来の「子ども・若者育成支援推進法」と大きく異なる点は何か。
②子どもを権利の主体と位置付ける「こども基本法案」の基本理念(三)に照らせば、子どもに関する施策を講じる際には、当事者である子どもの意見を聴くことを必須とする取組みや仕組みが求められてくる。法の成立・施行が確実な中、子ども・若者と向き合う最前線を担う基礎自治体として、主体的に検討や試行を始めていただきたい。たとえば、現在進められている「児童館・児童クラブのあり方検討」に、利用する児童や利用していた卒業生の声を聴き、少しでも反映させることを提案するが、いかがか。
③当市は、市制施行40周年、50周年の際に「子ども議会」を開催して来た。50周年には教育委員会と議会とで事前準備を初めて行うなど、単なる記念行事としないために40周年時より改善に努めた経過がある。2年後の60周年に向けては、体験を通して議会や地方自治について学ぶ育成目的としての「子ども議会」から、子どもの意見を反映させ、子どもの権利を保障するための「子ども議会」を実現させるべく、検討をスタートさせることを提案したい。また、日常的な取組みとしては、令和元年9月議会の一般質問で提案した中学校校則の見直しでも触れたように、「ルールは作れるし変えられる」といことを生徒たちが体得できるよう、こども基本法案の基本理念を踏まえ、また全国で展開されている「ルールメイキングプロジェクト」等にも学び、当市でも積極的に取り組んでいただきたく、教育長に見解を伺いたい。
④最後に市長に伺う。こども基本法案が成立した暁には、子どもを支援や保護対象として見てきた「子ども・若者支援推進法」の延長線上ではなく、当市も権利主体としての子ども像に大きくシフトする重要な機会と捉えて政策展開を図っていただきたい。見解を伺う。