3月定例議会が本日から始まりました。
10時の開会直後に、新年度に向けた渡部尚市長の「施政方針説明」が行われました。現在の市政の重点や課題がもっとも簡潔にまとめられていると思っています。
聴きながら取ったメモを、先ほどペーパーが配布されましたので取り急ぎ確認したので、アップします。
今回は「あり方検討」が何か所かに出てきます。あり方を検討するということは、「市としては変える必要があると考えています」というシグナルだと思って、今後少し気にしながら見ていただけるとよいのではないか、と思っています。※全文は間もなく市HPにアップされることと思います。
【コロナ感染症関連】
- 感染状況…1月29日に初めて100人突破し、1月だけで1,083人。2月も100名超える日が続いて憂慮している。2月は20日までで2,327人。877人が自宅療養中で極めて厳しい状況。感染状況に注視しながら国や都の方針に基づいて取り得る対策に全庁一丸であたる。
- 自宅療養者支援…あまりの急増に都の対応許容範囲を越え、市への要望多くなっている。2月21日時点で389世帯747箱、パルスオキシメーター200世帯へ貸し出し。1月23日からは健康福祉部も加わって2便体制。引き続き自宅療養者支援を講じていく。
【ワクチン接種】
- 1月8日から前倒し29,600人、18歳以上の人口23%、高齢者5割が追加接種完了している。6か月経過した方に随時送付中。予約センターの回線数増やしたが、2月上旬は電話繋がりづらかった。お詫びする。供給量はファイザーとモデルナが同程度で、今後はモデルナの会場増やす。予約も取りやすいので、早期接種をお願いしたい。5~11歳は、2月18日に100名分、3月には1,600名分供給される予定。2月25日に対象者へ接種券発送を予定している。3月4日から予約受け付ける。保健センターと小児科で実施予定。
【予算編成】
- 国の地方財政計画で地方税収が過去最大と見込まれ、地方交付税の代替財源である臨時財政対策債が大幅減となり、当市にとっては極めて厳しい編成作業となった。基金と市債を最大限活用して何とか財源捻出した。未来へ向けて持続可能なまちづくりを推進していけるよう編成した。一般会計は611億円で前年度比3.2%増。特別会計等との総体は2.7%増。一方で、基金残高がピーク時の2/3以下となり、4年度以降の財政運営極めて厳しくなる。中長期視点で財政上の持続可能性を高めること必須と強く認識している。4年度は行革大綱に加えて財政構造の分析、事務事業の見直しのアクションプラン作り、できることは年度内に、それ以外は5年度から実施したい。短期集中で議論重ねて合意形成を図るため、議員各位の建設的な議論をお願いしたい。
【職員定数】
- 790名を上限に定員管理してきた。退職手当債活用による制約が3年度末に解除されるので新たな水準を検証してきた。現状はおおむね適正な水準で増員の必要性は認められないが、コロナ対応やデジタル化、公共施設再生等への対応が必要で、一定規模の増員が望ましいとの認識に至った。財源見込みの担保が必要だが、具体的な定数は財源見込みや課題を総合的に管理して都度決定していきたい。4年度は25年ぶりに増員して定員799名とする。
【4年度実施計画事業・SDGs】
- 事業者支援等のコロナ対策の他、市民生活を守る予算を充実。攻めとしてデジタル、自治体DX推進、行政手法のイノベーションにも取り組む。
- 9月議会の市議会ICT決議がなされ、モバイル方式タブレットでのデジタル化の要望いただいた。庁内デジタル化やペーパレス化、ネット環境の充実が課題だが、今後多少時間をいただき、安定的でセキュリティ高いネット環境をどう整えるのかの中で議会のデジタル化も検討させてほしい。議会のICT化は行政にとっても必要不可欠と考えているので、十分に協議を重ねていきたいので理解と協力を。
- SDGsはオープンラボを立ち上げ、パートナー認定制度を創設。2月1日現在で34件を認定。3月はカードゲーム体験のオープンラボを開催予定。
【基本目標:まちの価値の向上について】
- 適切な土地利用誘導…都による区分変更に合わせて用途地域見直し。低層中心地域の効果的な都市計画を検討していく。スポセン周辺の魅力創造核はアンケートを実施し、懇談会も開催し、意見交換した。先行整備地区の測量等の準備を進め、機運醸成したい。
- 中心核の整備…東村山駅周辺は実行プランに基づき進める。高架下や駅周辺の賑わい創出は、社会実験としての「そらいち東村山」を今年度中にと準備してきたがコロナで延期した。5月以降目途に薦める。
- 駅東側の土地の高度利用は、市街地再生計画をまとめ、4年度はエリアを細かく分けて地区整備の方針まとめ、勉強会などで機運醸成し、活性化に繋げたい。
- 24時間東西自由通路は、駅舎全体の設計に反映されるよう西武と協議している。ホームドアも重ねて整備を要望しているので実現に向けて全力で取り組む。
- 久米川駅南口広場も検討会議をコロナで延期。webアンケートも踏まえて議論深めたい。再整備の必要性感じ、4年度末までには再整備方向性まとめる。
- 秋津駅・新秋津駅周辺…3月のシンポジウムはオンラインで開催する。4年度はアンケート調査、地権者の移行把握等に努め、機運高めたい。
- 前川公園取得…シチズン健康保険組合とおおむね合意する回答受けた。引き渡し時期や支払い方法、都市計画決定認可に必要な事項を検討する。溢水対策等の防災、緑地保全、市民スポーツ、レクリエーション機能の向上に資すると考えているが、一方で財政ひっ迫する中での事業化なので、国や都の補助金確保にも努めたい。
- 特定生産緑地制度への移行…理解いただけるように周知と説明を重ねて来た。令和4&5年に30年の期限を迎える生産緑地所有者に書類送付するなど手続き進めて来た。昨年末で受付を終了したが、生産緑地を特定生産地緑地に指定希望が95%となった。感謝したい。今年秋をめどに指定公示の手続き進めたい。
【基本目標:人の活力の向上について】
- 保育所AI入所選考…働き方の変化やコロナでの社会情勢変化で、生活の多様化や保育ニーズの複雑化が進んだ。きめ細かい入所選考に努めてきたが職員の事務負担増加し、困難な状況もあり、AI導入で効率化図りたい。審査の正確性担保しつつ丁寧に進めたい。
- 児童館・児童クラブ基本方針策定…学童保育連絡協議会と複数回協議し、民間活力導入や活用について意見交換してきた。4年度早々にパブコメ予定しており、議員のご指導も受けて丁寧に進めたい。
- スマートスクール構想…日に日に慣れて自発的な学びツールになってきた。生徒会サミットもオンラインで繋いで活発な意見交換できた。4年度からは学校と保護者の連絡ツール、プッシュ通知可能なアプリを導入する。確実な連絡とペーパレスに期待。
- 小学校給食のあり方…施設の老朽化が大きな課題であり、児童数減も見込まれる。持続可能な提供方法をしっかり検討する必要。「仮称)あり方検討会」を設置し、課題の洗い出し、今後の方向性を学校関係者や保護者代表にも参加してもらって検討していきたい。
- 公共スポーツ施設のあり方検討…喫緊の課題。審議会に諮問し4回審議、3月の第5回で答申いただく予定。施設の機能向上や維持管理のため、施設再編の方向性を検討していく。
- 運動公園プール…コロナで2か年休止したが、開設から47年経過し、老朽化が顕著。ろ過機点検で継続使用は難しいという結果で、改善に数千万円必要と判明した。先行き不透明な中で数千万円かけるのは得策ではない。4年度も休止し、審議会の答申を踏まえて検討していきたい。
【基本目標:暮らしの質の向上】
- 男女共同参画基本計画は5年3月を目途に第4次計画策定する。仮称)男女共同参画都市宣言を予定している。
- 森林環境譲与税の活用…対象となる森林が無いので基金に積み立ててきたが、使途が緩和されて森林以外の樹林地も可能と回答。今後は緑の維持管理、確保、保存に活用したい。
- 地域防災力の強化…土砂災害等の防災情報のテレホンサービス導入予定。
- 新たな移動手段…地域公共交通あり方検討会で3年度に意識調査したが、7割以上が不満を感じていないという結果で、ニーズ分析に時間を要している。コロナの影響等で移動需要の低下が見込まれ、コミュニティバスも収支率40%を下回る可能性高く、持続可能性の確保が大きな課題。新たな移動手段の導入目的を明確にする必要がある。具体的手段や運行方式等は4年度に検討するようにスケジュールを変更したい。実態に即した形にしたいのでご理解を。
【計画推進のための都市経営】
- アクションプランの公表を通じて、学校を核とした施設再生の実行策や再生の順番等を市民に明示し進めていく。第2保育園跡地は活用希望がなく、厳しい財政もあるので、総合的に勘案して売却する。
- DX推進…基本方針取り纏め、パブコメや意見を踏まえて精査し、3月末に決定する。小平市、東久留米市、当市の3市による自治体クラウドが1月4日に稼働した。大きな一歩と認識しているが、国は情報システムを全国統一として共同利用するとしている。情報収集し、DX推進基本方針に基づいて、行政手続きデジタル化、オンライン化に取り組む。子育てや介護関係の26の手続きは4年度末にマイナポータルから手続き可能にしたい。
- 電子納付推進…2年11月1日からLINEPay、3年4月にPaypay、11月にauPAYのスマホ決済を、今年5月からはクレジットカード納付も開始する。