【私の質疑通告書を全部お見せします】市財政は何故、どれほどに厳しいのか?~新年度予算審査は12日(水)から5日間

令和7年度の東村山市の予算案を審査し、結論を出すための予算特別委員会は、3月12日(水)13日(木)14日(金)17日(月)18日(火)の5日間の予定です。朝9時半から始めても連日のように夜までかかり、議会事務局だけでなく答弁対応にあたる市長や幹部職員、各課の職員さんたちも残業になるので、昨年度から従来の4日間から5日間に延ばしました。

東村山市議会は、予算審査も決算審査も、質疑に立ちたければ事前に項目の通告が求められます。全国的に見て稀有なやり方のはずです。他自治体の幹部職員をしている友人や知人からは、「予算や決算がガチンコじゃないの?通告があるなんて答える側としては夢のように楽だな」とずいぶん笑われ、当初は恥ずかしいことなのだと思ってきました。今も、無しで渡り合った方が、議員・職員双方のためになると思う自分もいます。

一方で、「え?いわゆる市長与党の自民党や公明党も質疑をするの?うちの議会の場合は、与党は事前に当局から説明を受けて内容もわかっていて通すだけだから、質疑には殆ど立たないよ。質疑は野党がある程度やればいいんだ」と言い放つ議員さんや職員さんに結構会ったことがあったり、「予算案を部門ごとに分けて常任委員会で扱うから、自分が携わる部分は限られる」といういわゆる違法性の指摘もある分割付託を未だに続けている議会があったりも耳にします。

「ところ変われば予算審査のあり方も変わる」わけですが、東村山市議会の場合、現在の議員構成では、自民党(6人分で)91分、公明党(6人分で)91分、共産党(4人分で)67分、草の根市民クラブ(2人分で)43分、立憲民主党(2人分で)43分、会派に属さない一人者たちがそれぞれ31分という質疑と討論に使える持ち時間を、5日間でフルに使いきることが慣例になっています。不思議ではありますが、これに答弁時間を加えると、9時半から18時前後まで5日間かかることになります。

前置きが長くなってすみません。

なので、膨大な予算書をもとに各会派から質疑通告書が出された後は、市長部局が答弁を作成し、本番に臨みます。予算案は、①一般会計、②国民健康保険特別会計、③後期高齢者医療特別会計、④介護保険特別会計、⑤下水道会計の合計5つあり、初日から4日目の最後か5日目の頭までかけて①を扱い、残りの時間で②~⑤を扱います。

一般会計は、上に書いた大きな会派の順に、まず「総括」質疑に立ちます。それが一巡すると今度は「歳入」で一巡、続いて歳出部門の「議会費・総務費」で一巡、「民生費」で一巡、「衛生費」で、「農林商工費」で、「土木費・消防費」で、「教育費」で、最後は「公債費・諸費」で一巡というやり方です。これも議会によって大きく違います。

持ち時間が上記の通りですので、特に一人者たちは全てを扱うことは初めから無理です。でも同時に、持ち時間の中であればどこに焦点を絞ってどれだけ掘るか、は各自に委ねられています。なので私の場合は、予算案や各種資料を読み込んで誰もが質疑するであろう項目は時間がたっぷりある大会派が扱ってくれることを想定して基本はスルーします。

時に扱うにしても「その先」を問うことを前提にしますし、「なるほどそこをそういう風に訊くのか!」という点に絞って通告書を整理して提出します。

ということで、予算委員長あてに提出した今回の通告書には、総括(15)歳入(4)総務費(15)民生費(8)衛生費(14)農林商工費(6)土木費(12)教育費(12)の合計86項目を通告。本番で重複した項目は当然割愛することになります。私の番になるまで、何がどれだけ残って来るのか楽しみですし、ガチンコになる再質疑からが審査に立つ醍醐味でもあります。

通告書の書き方は議員によって違うがあると思いますが、一般質問のように公開して共有する仕組みにはなっていません。なので、他の議員が何をどれだけ、どのように取り上げるのかの全貌は、正副委員長と議会事務局と、市長部局の調整担当職員くらいしか知らない状態で委員会に臨みます。

ということで、私が先ほど提出した通告書を画像ですべてアップします。

あれが載ってない、これはどうした?という点もあると思いますが、上で書いたように、私の5日間での持ち時間が31分であるため、他の議員が扱うであろうという項目や、最近の一般質問で取り上げたのでいま訊く意味が薄いという項目は省いていることが主たる要因です。ご理解いただけると幸いです。

追記)もちろん公開の会議ですので、どなたでも傍聴できます。東村山市議会では傍聴に際し、お名前もご住所も記入を求めません。市役所5階の議会事務局で簡単な注意書きと人数確認のためのバッヂを受け取って、6階の委員会室にお越しください。本会議場と違ってフラットな会議室なので見づらい面もありますが、答弁に立つ部署の職員たちの息遣いまでわかる距離ですし、ひと味違った臨場感も知っていただけたらと思います。

合わせてインターネットによるライブ配信も行っています。こちらは本会場のようにカメラが可動式でないために固定画面となることをご了承ください。

コメントは受け付けていません。