東村山市議会は、明日(5月30日)から3日間は一般質問です。
議員24名中、通告締切(5月16日)の段階で議長だった肥沼茂男議員と、怪我のため通告しなかった矢野穂積議員と、今議会初日に議長に就任した伊藤真一議員以外の21名が行います。
今回は議席番号の若い順からで1日7人ずつ進みますので、12番の私は2日目(5月31日・水)の3人目。同日の11時半くらいからになるのでは…と思われます。
今回のテーマは大きく次の3つです。
1.「生きることの包括的支援」としての自殺対策
2.希少動植物が息づく北山公園と周辺の整備について
3.コミュニティバスの路線拡充は公平性と十分な裏付けを持って
もしお時間がありましたら傍聴にいらしてください。
傍聴手続の際にお名前やご住所の記載は不要になっています。
インターネット中継ももちろん行っています。
質問通告書は市議会HPからご覧いただけますがPDFファイルなので、こちらにテキストとして全文アップします。
【1】「生きることの包括的支援」としての自殺対策
2010年12月議会で初めて自殺対策を取り上げてから6年半が経つ。2006年に成立した自殺対策基本法を踏まえての当市としての姿勢、取組みを問うたものだが、以後、徐々にではあるが着実に啓発や欝対策を中心とした予防策が進められてきたと受け止めている。
国は昨年、基本法施行から10年が経過した節目にあたり、①自殺対策推進体制の強化 ②基本法の改正 ③地域自殺対策予算の恒久財源化 ④すべての子どもにライフスキル(命や暮らしの危機に陥った時のSOSの出し方)教育を行う を自殺対策における基盤システムの強化として打ち出し、進めており、その中で、基礎自治体は担い手の中核として明確に位置づけられた。新たな自殺総合対策大綱(以下、大綱という)が閣議決定されようとしている中で、誰も自殺に追い込まれることのない社会、家族や友人を自死で失って苦しむ人を生まない社会実現へ向け、当市において実効性ある計画がつくられ、具体的な取組みが着実に前進することを願って、以下伺う。
1.自殺対策基本法の改正について
1)法改正における以下のポイントについて説明願いたい。目的の改正(1条)、基本理念の追加(2条)、国及び地方公共団体の責務(3条)、自殺予防週間及び自殺対策強化月間(7条)の新設、都道府県自殺対策計画等(13条)の新設、都道府県及び市町村に対する交付金の交付(14条)の新設、心の健康の保持に係る教育及び啓発の推進等(17条)
2)法改正を当市としてはどのように受け止めているのか伺う。
2.大綱の見直しについて~「在り方検討会」の報告書が5月15日に公表された。これを踏まえて以下伺う。
1)ポイントについて概略を説明願いたい。
2)「地域レベルの実践的取組」として、自殺対策のPDCAサイクルを回すことが重視され、自殺総合対策推進センターが昨年4月に新たに設置された。同センターを起点として、地域自殺対策推進センター、全国の都道府県・市区町村はどうつながり、地域自殺対策推進のための具体的方策を進めていくのか。
3.市区町村に義務付けられた「自殺対策基本計画」の策定について
1)国は自殺対策の推進体制強化を進めているが、所管する厚労省は大臣が本部長を務めた上、障害保健福祉部ではなく、社会・援護局の中に位置づけをしている。この意味をどのように捉えるべきなのか伺う。
2)当市として、どのような体制、スケジュールで基本計画策定を進めるのか。対策の実施には、他の施策との連携、連動が不可欠とされていることを踏まえ、考えを伺う。
3)国は自治体の計画策定・進捗管理・検証まで支援する具体的な体制を構築し、自殺対策プロファイルの活用と、地域特性を考慮した政策パッケージにより、全自治体で自殺対策があまねく実施されることを目標としている。異例ともいえるお膳立ては、国の強い危機意識の表れと感じる。当市としてどう受け止め、動くのか。市長に伺う。
4.当市の自殺の実態と必要な事業について
1)近年の基礎資料から、その実態と傾向を伺う。近隣市と比較した場合や、過去と比較した場合の特徴はあるか。
2)最もリスクが高いとされる未遂者の実態把握と対策はどうされているか。
3)自殺対策は、自殺防止と遺族支援の2本柱が共に重要とされた。予防については一定程度行われてきているが、遺族支援についての実施実績はどうか。近隣市ではどのような状況か。
4)学校や地域における対策として「SOSの出し方教育」も盛り込まれた。遺児支援も重要な施策となる。教育委員会としての考えを伺う。
5)職員を対象とした研修は現在でも継続して行われているか。連携が求められる各種機関が一同に会して行う多分野合同研修の意義と期待される効果とは何か。
6)「いのちと暮らしの総合相談会」が各地で開かれるようになっている。これは、「各ハイリスク群がそれぞれに抱え込みがちな問題の組み合わせに応じて支援策を連動させるため、複数分野の専門家・相談員が連携して総合的な支援を行う相談会(※ライフリンクより)」という当事者本位の場であり、目に見える成果を上げている。東京都や足立区等に学んで、開催へ向けた検討を進めてほしいと考えるがいかがか。
【2】希少動植物が息づく北山公園と周辺の整備について
先人たちの努力により、貴重な里山の自然が残され、重要な観光資源ともなってきた北山公園と周辺地域だが、市内外の人にとっての憩いの場であると共に、動植物にとっても貴重な自然環境となっている。既に行われた調査等を踏まえ、今後の整備についての考えを伺う。
1.現状と課題について
1)進められてきたモニタリング調査の内容と結果について伺う。
2)外来生物駆除を市民参加で行うと3月予算委員会で答弁があったが、改めてその目的、事業内容、スケジュール、進め方、委託先等の詳細について伺う。
3)同じく本年度から予定している水路改修事業について、改修が必要となった理由、水量調査の結果、事業の進め方について、現段階での考えを伺う。
2.周辺環境の整備について
1)八国山や狭山公園で東京都によって進められている生物多様性の保全に関する事業はどのような内容なのか伺う。市はどのように関わっているのか。
2)北川の落差工の解消が進むと、柳瀬川まで俎上しているアユ等も北山公園周辺で見られるようになる。前向きに進めていただきたいが、いかがか。
【3】コミュニティバスの路線拡充は公平性と十分な裏付けを持って
超高齢社会を迎え、交通不便地域の解消への要望は市内全般で強い。であればあるほど、税負担を伴う路線の新設、増設には、手続きの正当性・公平性と共に、他の路線・施策への優位性を客観的、合理的に説明する責務が生じることは当然である。そこで以下伺う。
1.新規路線に関する必要な手続の概要とスケジュール、根拠となる規定を説明願いたい。
今般急きょ俎上に上っている路線も同様の手続きが取られると理解してよいか。
2.地域公共交通会議が設置されて間もなく6年だが、重要な役割を担ってきた。一方で、条例上の「協議機関」が「決定機関」のような印象を与えていることには懸念を抱く。ステークホルダーによる自由闊達な協議の場としての価値は維持しつつ、市としての意思決定過程を今一度整理し、位置づけを明確にする必要があるのではないか。考えを伺う。
3.当市においては地域公共交通分野の計画は策定されないままである。地域公共交通総合連携計画や、生活交通ネットワーク計画を策定する必要があるのではないか。