「リサイクルセンター住民投票条例」への質疑通告書

28日(火)の臨時議会で審議される「(仮称)秋水園リサイクルセンターを12億円で建設することについて市民の賛否を問う住民投票条例」。

傍聴の方が大勢見えても大丈夫なように、議会事務局では受付から第2会場の準備から、しっかりと整えてくれました。

エレベーターを5階で降りると、受付があります。

先着53名は緑バッチで本会議場傍聴席へ。それを超えると黄色バッチで6階の第2会場へご案内。

6階の第2委員会室が第2会場になっています。議場の模様をライブで中継。ヤジを飛ばしたい方はコチラの方がよろしいかも、です。

それでは、会派として事前に提出した「質疑通告書」の全文を掲載します。

※PDF版はこちらからご覧いただけます。⇒リサイクルセンター住民投票条例 質疑通告書

 

1.市長意見書「事業の意義及び必要性について」について

1)「1日あたり31トン処理」とする根拠、品目ごとの内訳を明らかにされたい。

2)「びん・缶の混合収集導入が可能」とするが、どのような収集方法を考えているのか、具体的に示されたい。

 

2.市長意見書「これまでの検討経過等について」について

1)「速やかに本件事業に着手し、早期に完了させることが周辺住民の意向であると認識している」とする根拠を、周辺住民の具体的な発言、内容をもって説明されたい。 

2)38年間の財産処分制限に対し、10年経過で処分可能とされる包括承認事項の根拠法令は? また変更可能な対象、範囲はどのようなものか?

3)どういう場合に、これまでに要した「3,000万円の経費が無駄になる」のか。見直しによって縮減可能な費用の方が大きいというのが、今回の主張であり、改めて広く意見を聴いて検討する意思は全くない、という認識か。

 

3.市長意見書「本件条例の問題点について」について

1)時間的な制約」のリミットと、明確な根拠を示されたい。

2)「遅くとも今年の秋までに本件事業を着工しないと、平成26年度から予定しているびん・缶の混合収集が遅れ」とされているが、26年度からの混合収集は、いつ、どこで決定されたのか。

 

4.市長に伺う。

1)そもそも、なぜ本件について住民投票を求める声が上がってきたと受け止めているか。十分な情報提供と参加は果たされてきたと言えるか。本直接請求は、事業の全面中止を求めているのか。

2)「議会の議決との関係」を本条例案反対の理由としている。しかし、議決後に市民が異を唱えることは十分あり得る。市長は、「市民は議会に4年間を白紙委任している」という認識に立っている、と考えてよいか。

3)「新たな経費を費やしてまで市民の意思を確認する必要はない」とするが、これは署名数ゆえのことか。どのくらいの有権者の声が集まれば「必要あり」と判断するのか。

4)市長が自らのマニフェストに「常設型住民投票制度」を掲げて5年余。住民投票を求める声は、多くの場合は行政や議会の判断を受けての住民による「NO」の意思表示であり、今回のようなタイミングでの提起となることも少なくない。
本件について、市がこれまでの経過を全て正当と主張し、議会の議決や、費用を理由として直接請求された住民投票条例案を否定するのであれば、市長はどういう問題、どういう段階であれば住民発意型の住民投票が可能であると考えているのか。首長主導によるケースだけを想定しているということか。常設型=実施必至型の住民投票の要件を市長なりにどう考えているのか、お答え願いたい。

 

以上です。

大塚議員と私はこの件ついて協議する中で、渡部市長が付した「意見書」の「事実経過」については、おおよそそういうことだろう、と受け止めました。

私たち議会が、具体的な対案を市が言う期限までに示せなかったことは、自分たち自身の力不足として認めざるを得ません。

その上で、どうしても疑問の残る点だけを質すことにしました。

そして何より私たちは、「住民投票」「直接民主主義」への渡部市長の考え方をしっかり確認したい、という点で一致しました。

市長は昨日の説明冒頭で、「直接請求は尊重すべき」「二元代表制(間接民主主義)の元であっても、住民投票を用いることはあり得べし」という基本姿勢を示しました。しかし、「議会との関係」や「これまでかかった費用と住民投票に要する費用」を主な理由に、「本条例には賛成できない」と述べました。

では、どういう時に、どういう問題について、どんなやり方で住民投票の実施を想定しているのか。

そもそも住民投票が求められるということは、行政と、時にそれ以上に議会に対する市民の不信の念がある、と考えています。であるにもかかわらず、住民投票が実現するかどうかを議会の過半数で決する、ということ自体、制度としての決定的な矛盾であり欠陥です。

私たちは、平成18年の西口再開発をめぐる住民投票条例案をめぐって、賛成に回ると誰もが考えていた議員1人が最後に反対に回った結果、可否同数となり、議長裁決で否決。住民投票は実現せず、という象徴的な事例を経験しました。

「実施必至型」と呼ばれる「一定数以上の署名が集まったら、議会の議決を経ずに必ず住民投票を行う」というルールをつくるということでない限り、何千、何万の署名が集まっても、水泡に帰す可能性が高い現状。

5年前の初当選の時のマニフェストに自ら「住民投票制度を含む自治基本条例の制定」を掲げた市長として、これをどう考え、変えていこうとしているのか、ぜひ中身のある議論がしてみたい、と思っています。

 

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