久しぶりのブログ更新になりました。
萩山駅における視覚障がいの方たちにとっての危険個所の話です。
昨年秋、萩山駅近くにお住いで全盲のTさんと初めてお会いし、萩山駅構内と周辺を3時間くらいかけて歩き、その後、西武鉄道HPの問合せフォームから何点かの質問と改善のお願いをさせていただきました。
只今検討中という3回の返信後、2月19日に最後に届いたメールには以下のようにありました。
平素は西武鉄道をご利用いただきまして誠にありがとうございます。また、返信が遅くなりまして誠に申し訳ございません。
萩山駅の安全対策につきましては、現場の調査を行いました。この度賜りましたご意見は、担当部署に申し伝えてございますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
西武グループでは「でかける人を、ほほえむ人へ。」のスローガンのもと、今後ともお客さまに喜ばれる鉄道を目指してまいります。今後とも何かお気づきのことがございましたら、お知らせいただければ、幸甚に存じます。これからも西武鉄道をよろしくお願い申し上げます。
西武鉄道お客さまセンター
丁寧に答えていただきましたが、結局のところ何をどうするのか、が全くわかりませんでした。
そのため、昨日、改めて電話をしたところ、「要望箇所については、3月中に改善を施した」と言うではありませんか。
であればご連絡くださればいいのに…と思いつつ、感謝の言葉を申し上げて電話を切り、今日の昼前に現場へ行ってみました。
その1)階段下の鉄骨がむき出しになっていて、かつ斜めに立ち上がっているので、白杖をついて歩いていても察知することができず、頭や肩を痛打して気づき、怪我が絶えない。
西武鉄道のお答え⇒衝撃を和らげて安全になるようなクッション性のものを取り付けました。
その2)3番線ホームの端が切れ落ちていて、方向感覚を誤った場合は線路へ転落する恐れがある。
西武鉄道のお答え⇒落下防止のための柵を設けました。
確かに両方とも対応がされていました。
しかし、です。
階段下の鉄骨に貼られていたのは、保安用品「コーナーガード」と呼ばれるもので、カタログ上の厚さは10ミリ。叩いてみて恐る恐る頭をぶつけてみましたが、痛い!何もないよりはまし、という程度です。もちろん、製造元に文句があるわけはなく、この程度の対応でOKと判断している西武鉄道の姿勢に疑問が湧いてきます。
さらに、「駅東側の踏切の警報機が遮断機よりも線路から離れて設置されているため、音で位置を把握している視覚障がい者にとっては、まだ踏切内に侵入していないはずなのに後方から警報音がいきなり聞こえて大変こわい」 という点も、「線路側に1.3メートルずらしました」とのこと。
確認に行ってみました。
ここです。
これですね。
う~ん…。この踏切の対策については、ここからが踏切だとわかるようにしてほしい、という当事者の皆さんの声を受けて市の道路管理課が動いてくださり、遮断機の外側に点字(警報)ブロックが敷設されました。
さらには4月5日に、石橋光明議員(公明)、福田かづこ議員(共産)、大塚恵美子議員(変わろう!議会)と私の4名で、当事者の方お二人と一緒に現場を歩いて来ました。
しかし、当のTさんも、道路管理課の職員も、警報機の移設には気づいておられませんでした。
つまりは、せっかく対応してくださいましたが…ということになります。
現場を確認した後、改めてTさんに連絡を差し上げて経緯をお伝えしたところ、「どうして対策を取る前に私たちを呼んでくれないのかね?」と落胆され、「会社にしてみれば、やりました、ということなのだろうけれど、効果のない対策に金をかけてもらっても仕方ない。障がい者への対応を30年近く求め続けてきたけれど、実はそんなことばかり続いて来たんだよ…。で、最後は言うのが疲れちゃうんだ」と。
まだ手つかずの踏切内の対策も含め、きちんと解決や改善につながる策が打たれるよう、改めて市の担当に西武鉄道との調整を依頼してきました。
今後も随時ご報告していきます。