【改題】ヤジの中、下水道条例の改正(料金引き上げ)に賛成しました。

一昨日閉会となった3月議会。
市長から提案された議案は26件。
議員提出議案が3件。
結論を出した陳情が13件でした。

このうち、下水道料金が平均的な家庭で1か月216円値上げとなる「下水道条例の一部改正」について、私たちの会派は以下の討論を最終日の本会議で行って賛成しましたので、ご報告します。
少し長いですが、お読みいただけると私たちの考えはおわかりいただけると思います。
★全ての議案は市議会HPからご覧いただけます★

尚、会派として十分に協議した上で以下の内容を発言している私に対して、「恥を知れ~!」「覚えてろよぉ」といった矢野穂積議員の声に加え、「自公の靴でも舐めてれば!」という耳を疑うような野次が朝木直子議員から飛んだことを、複数の議員、そして私も耳にしました。

10年ほど前、私がまだ新人の頃、本会議場で他会派の大先輩の議員をつかまえて「ブタオ!」「エテコウうるさい!」等と声を上げる朝木議員の姿に言葉を失ったことがあります。私も「コブタ」「イグアナ」などという言葉を何度も投げつけられてきました。

市民の皆さんにはなかなか伝わらない現実です。

では、私の討論全文です。

議案10号「下水道条例の一部改正」について、賛成の立場から討論します。

今回、委員会の結論は賛否が僅差でありました。議員間討議が活発に行われたのはよかったと思いますが、討論が行わることなく終結しました。市民生活に影響を及ぼす条例改正でありますので、会派としての考えを述べることが必要と判断し、討論をいたします。

本条例改正による下水道使用料金の改定は、15年ぶりとなります。
この15年間、接続世帯数は増加する中で下水道使用料収入は減少が続いてきました。

今回の改定については、緊急性をもって平成32年をめどに進められる下水道管の耐震化に要する費用を含めた歳出総額に対して、その間の歳入総額が大きく欠けることが想定されることから、その乖離を最低限埋めていくために必要やむを得ざるものと判断します。

15年間にわたって料金が上がらなかったということは、担当職員を減らすことによる人件費の削減や、高額な維持費のかかる秋津ポンプ場を廃止して自然流下方式に切り替えたこと等々、様々な内部努力の結果であったことを評価する一方で、時々刻々と変わる下水道事業を取り巻く諸条件を考えれば、結果として料金改定を行うかどうかに関わらず、定期的に点検、議論し、次へ活かすという、PDCAサイクルを機能させるべきと考えます。

委員長報告への質疑通告の後、当日の録画を観ましたが、「耐震化の計画が存在しないのに、使用料見直しだけを行うのは問題がある」という意見がありました。本当にそうなのであれば、決定の根拠がないことになります。審議会等の議論を踏まえ、さらに議論して決定する責務を負っているのは、あくまで議会でありますので、看過できないと私も思いました。
録画を繰り返し確認しましたが、平成21年に耐震化計画は策定され、それも十分に踏まえた直近の数値を盛り込んだ説明が審議会になされ、今回の答申に至っていることがわかりました。計画は「無い」のではなく、大元の計画書が一般には公表されていないということと理解しました。

また、「市民に計画が公表されていないのは、存在しないも同じこと」という趣旨の発言も委員の中から出され、所管は、市民に意見を求めて策定していく類いの計画ではないので、今回はそのようにしていない…とご答弁されていたように見えました。
行政運営にあたっては、大変多くの計画という名前の書類がつくられていますが、計画と一言で言っても、いくつかのレイヤーがあるはずです。私たちが目にしている様々な計画も、その土台となる基礎設計書のような膨大な書類が作成された上でのものであることは多いわけです。庁舎耐震化計画や緊急輸送道路沿道建築物の耐震化等もそうです。全ての元計画を示し、示されることは現実的ではなく、実際、市民に示されるものは市民意見を反映させることが不可欠なものであり、わかりやすくまとめられたものが示され、パブリックコメント募集へとつなげられます。
今回の下水道管渠の耐震化計画そのものは、極めて専門的な設計書のようなものであり、都市整備委員会の求めに応じて委員会当日に示された「概要版」も、技術的な記述の多い難解なものでした。使用料審議会には、この概要版を元にした資料が示されました。たたこれも、概要版までは審議会にお示しいただいた方がよかったのではないか、と思います。

「情報は市民のもの」と明言している渡部市政ですので、行政運営のために存在する各種計画と呼ばれるものにはどのようなものがあり、どの階層でどう関係づいているのかが、市民から見えるように整理をしていただく必要もあると思います。

今後、公共施設等総合管理計画として、これまで取り組んで来たハコモノと共に、道路、橋梁、公園、下水道のインフラ施設についての基本計画が策定されていくことになりますが、適時適切に市民との情報共有を図り、市民が自分ゴトとして捉えられるような施策展開へと転換していただきたいと思います。
本条例改正の施行、つまり使用料見直しは本年10月が予定されています。減免世帯への影響や、負担増となる世帯が多いことから、ごみ収集方法の変更等で行われた方法等も参考にして、懇切丁寧な市民への説明をしていただくことを求め、討論とします。

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