【速報】新年度予算を可決& 私たちの会派討論全文

3月13日(水)14日(木)15日(金)と本日の4日間にわたって開かれた平成31(2019年度)予算案の審査が終わり、一般会計と4つの特別会計はすべて賛成多数で可決となりました。

《一般会計》○賛成15…自民党市議団5/公明4/ともに生きよう!ネットワーク3/立憲民主党2/東村山自民党1  ●反対6…共産党3/草の根2/市民自治1

《国民健康保険》《介護保険》《後期高齢者医療》○賛成16…自民/公明/とも生きネット/立民/東自民/市自 ●反対5…共産/草

《下水道》○賛成19…自民/公明/共産/とも生きネット/立民/東自民/市自 ●反対2…草

一般会計予算案に対する私たちの会派の賛成討論は以下の通りです。

一般会計予算案に賛成する立場から、ともに生きよう!ネットワークとしての討論を行います。

 賛成とする最大の理由は、従来から申し述べてきた「生きることへの尊重と支援」「多様で持続可能な社会づくり」が着実に進められる1年になると考えるからです。

 まず、生活困窮者自立支援事業の誠実かつ着実な事業執行と、新たに学習支援においてアウトリーチに踏み出すことを高く評価いたします。単に法内メニューを消化して、これまでの生活保護行政をこれまで同様に進めることを求める会派もあるようですが、一人ひとり異なる、目の前の住民の状態に応じ、最適な支援を丁寧に提供してきたこの間の取組みは、学習支援や家計支援という任意事業の実施、拡大につながってきました。そのことによって生活の基盤安定が図られたり、諦めかけていた将来への夢や希望を取り戻し、自立へ向けて歩んでいる実例を直接・間接に私たちは承知しています。

 次に、財政調整基金を過去最大規模である約18億円取り崩すことは、身の丈以上の事業執行という面がないのか、質疑でも取り上げ、検討しました。基金の貯め込みすぎだとの批判を展開する向きもあるようですが、行革の努力などによって生み出した年度ごとの収支差額から一定程度貯めて来たからこそ、また特定目的を定めて別立てで留保してきたからこそ、市民生活に不可欠な事業や、一時的にまとまった費用が必要となった時に取り崩し、滞りなく執行できるのであり、今後も堅実な行財政運営を続け、次年度以降へ繋げていただきたいと思います。

 私たちは、総額558億円に上る予算総額は、市民生活に不可欠な事業について十分に精査を重ねられたものと判断をいたします。しかしながら、2019年度も12億8千万円を超える西武線連続立体交差化事業の地元負担は、完了予定年度へ向けてさらに増えていきます。都市計画道路整備も、今後10年から15年ほどが当市にとってはピークとなることでしょう。

 人口減少が顕著になっていくことは避けられず、税収も右肩上がりは望めない中、いずれも巨額の支出を伴い、市財政全体に極めて大きな影響を与える事業であり、ちょっとした増額が他の事業に大きなしわ寄せを与えかねません。安全・着実な事業執行を願いつつ、特にチェックが効きづらい都事業においては、言い値ではなく、市として費用の精査を厳正に行うという姿勢をもっていただきたい。

 東村山市役所においては、旧来の「何を何回実施したか」、といういわゆるアウトプット指標から、「結果として市民福祉はどう向上したのか」「どんな効果をもたらしたのか」というアウトカム指標へと既に転換を図っているはずです。たとえ10/10の補助事業であっても、成果に疑問符のつく事業は早期に見直し、限られたマンパワーを他へ振り向けるべきと考えます。

 公民連携のみならず、トライ&エラー、旧弊打破のチャレンジは後押ししたいと思っていますが、モニタリング、客観的評価の仕組みを確立していただきたい。民間と組むことによって、どれだけの公共的課題が解決されたのか、前進を果たしたのか、という視点で不断のチェックを怠らないでいただきたい。

 広島平和派遣事業の継続を評価し、充実に期待します。

 最後に、子どもをめぐって2つの点を指摘します。

 まず、いじめ防止の取組みです。現在は教育委員会名で出されている「基本的な方針」は、速やかに市主体に改めた上で、附属機関の設置条例制定を進めていただきたい。それが、全庁挙げて、市民挙げてという法の趣旨であり、取り組みの土台になるからであります。

 制服やトイレ、更衣室など、性の多様性への配慮、学校現場における人権尊重も、学校ごとに任せておいては、声を挙げられずに苦しんでいる子どもを救えない、と再三申し上げています。教育委員会が主体となってガイドラインづくりを速やかに進めていただきたい。

 以上、討論といたします。

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