●政務活動費を二重報酬だと批判する議員もいますが、議員にとって必要な政策づくりの勉強や、先進自治体へ学びに出掛けるために不可欠な制度であり、その成果をいかに自らの仕事に活かし、市民福祉の向上に繋げるかが重要だと私は考えています。
佐藤まさたかの議員報酬内訳
●次に、私自身を例に、「東村山市議会議員は報酬をいくら得ているのか」という問いにお答えしようと思います。
●下の写真は、私の今年6月の報酬支給表(給与明細)です。 現在は無役なので、基本給に当たる月額は48万5千円。これは期数を重ねても変わりません。 所得税や住民税は家族状況や副業の有無などで人により異なりますが、徴税分を差し引いた私の手取り額は41万6,600円です。 同じ議員でも議長の月額報酬は55万8千円、副議長は50万6千円。常任委員長と特別委員長は月額49万5万円と、役職によって異なります。 また、 6月と12月に期末手当が支給され、支給額は年間4.15ヵ月分と条例で定められています。
●ゆえに、私の今年の年収は月額48万5千円×(12ヵ月+4.15ヵ月)=783万2,750円です。 ここから所得税、住民税、国民健康保険税、国民年金保険料等を納めるので、年間所得額は約600万円となります。
●尚、私たち地方議員には退職金制度はもともとありません。また、地方議員年金制度は平成23年に廃止され、その時点で3期務めた人までが受給資格を有し、私も含めそれに満たなかった者やそれ以降に議員になった者は対象外となりました。
議員報酬以外の報酬について
●市の監査委員に1名(月額51,900円)、総合計画審議会や都市計画審議会4名ずつ(1回10,200円)など、議会から委員として就任している議員には、東村山市から報酬が支払われます。私は現在はいずれにも就いていません。
●また、多摩川競艇組合議会に2名(月額23,000円)、京王閣競輪組合議会に2名(月額23,000円)、東京たま広域市資源循環組合議会に1名(月額25,000円)など、複数の自治体で構成している一部事務組合と呼ばれる特別地方公共団体の議会議員を務めている議員には、それぞれの組織から報酬が支払われています。 私も6月までの2年間は、初めて昭和病院企業団議会の議員を務めたため、議員報酬とは別に月額33,000円を企業団からいただいていました。
議員報酬はどうあるべきなのでしょう?
●私が39歳で初当選する前の年収は300万円前後でした。 若くして780万円余は決して安くないと今でも思いますし、定年退職後に挑戦される方にも十分な額かもしれませんが、一方で大手企業の管理職等を辞めて議員になった人の中には、収入が半減したケースも見ています。 私の場合で言えば、共稼ぎでやってきて、当選時に小学生だった2人の娘を何とか大学まで出すことができた、というのが正直なところです。
●最も大事なことは、「何のため、誰のために仕事をするのか︖」という点に尽きます。私たちは、議会としての活動(公務とそれに準ずる仕事)と、議員としての個人的な活動を日常的に重ねていますが、私は閉会中も議会としての活動が最優先と考え、議会だよりの編集作業や、議会報告会等の公務とその準備、他の議会からの視察受け入れなどにも積極的に手を挙げて来ました。議員は兼業が認められているとはいえ、とても私には無理だなぁ、というのが本音です。