一昨日の9月議会最終日。午後3時半過ぎに私はこんなツイートをしました。
議会最終日。暴力団排除条例の委員長報告に、新会派「東村山を良くする会」の島崎議員が修正動議を提出。議事日程への追加を「良会」と矢野議員と共産が賛成するも少数で否決。するとまた挙手し、否決のような中身の賛成討論。議案採決は全員の賛成で可決。するとさらに「動議!」と三たび島崎議員。
ということで、また議会運営委員会開催で休憩。修正を求め動議を提出した会派が、否決されるやいなや原案賛成を前提とした附帯決議の提案もしたなんて聞いたことがありません。附帯決議は朝ツイートしたように福田議員の発案であり、賢明な策。実を考えて譲ったであろう福田議員の心情察して余りあり。
するとこれを読んだ方から
「無知で申し訳ないんですが、議会用語と難しい言い回しでド素人にはよく意味が分かりません(_ _;)」
と反応が。いえいえ、そんなことではなく、わからないような言葉を並べた私の至らなさ。
ということで、混乱の続いた最終日の報告を、舞台裏も含めてさせていただきます。
朝9時から始まっていた会派代表者会議。この後、議会運営委員協議会が開かれ、10時開会となるはずでした。しかし、一向に扉が開いて委員が出てくる気配がありません。
もう10時になるぞ、なにやってるんだ!どうして昨日のうちにやっておかないんだ?昨日は夜中までやったんだろうな?等々、ロビーを通るたびに傍聴希望で待っている方たちから厳しい声が飛んできます。私は7月に3人会派から2人会派になったため、メンバーから外れていて、中の様子がわかりません。
「おっしゃる通りで、申し訳ありません」とお詫びするとともに、わかる範囲で昨日までの状況と今後考えられる展開をご説明しました。
あとで聞くところによると、締切ギリギリに提出された新たな請願「秋水園リサイクルセンターの整備に関して、市民が納得できる正当性の確保を求める請願」の内容が複数の委員会にわたっているため、付託先の委員会をどこにするか、場合によっては分割して出し直していただくか等々で結論が出なかったようです。
結局、請願者の方に確認が取れ、政策総務委員会での議論となるようです。
また、暴力団排除条例の扱いについても調整に時間がかかったようです。
奥谷、朝木、島崎各議員による会派「東村山を良くする会(以下、良会)」の奥谷議員からは、個人情報保護の点に問題があるので修正案を出したいと数日前に声がかかりました。これについては奥谷議員も自らのブログで9月30日に「東村山をよくする会は、議案第27号東村山市暴力団排除条例の修正動議を提出します!」と書いておられます。
しかしながら、私たちを含む4会派は9月18日の生活文教委員会では注文を付けた上で全員で原案賛成とした立場なので、ルール上できませんし、数の上からも、修正案を出されても通る可能性は全くありませんよね、と奥谷議員には申し上げました。
それを踏まえ、共産党の福田議員からは最終日の前日に、「個人情報保護の観点から懸念が残るので、運用にあたっては十分留意するように、という附帯決議をして、議会全体のの意思としてまとめられないだろうか?」と声がかかりました。
これは大変理にかなった話なので、早速に自民党の肥沼代表と公明党の石橋光明代表、そこに生活文教委員である自民党の石橋博議員にも加わっていただき、意図を説明し、概ね好感触を得ることができました。 すぐに文案がほしいということでしたので、数分で作成。福田議員が調整を続けてくださいました。
そして最終日の朝。
島崎議員のブログによれば、「良会」としても修正案が通らなそうなので附帯決議を考えていたとのことですが、実際には福田議員が附帯決議を各会派に呼びかけていることを前の日に知り、自分たちの主張を入れた附帯での決着も模索して動いていた、というあたりが真相のように思えます。
また島崎議員は、「前の日には修正案が否決されると予想がついた」と書かれています。委員会に所属する4会派はそれぞれに会派内で十分に協議の上で審議に臨んでおり、だからこそ山崎議員(共産)も強く注文を付けた賛成討論をし、私も疑問点を集中的に質疑したわけです。その上での原案賛成ですから、この段階で24名中19名がその立場。修正案が成立する余地など最初からないことは、5期も務めている方ならわからないはずがありません。それでもなお当日、通る可能性のない修正動議をあえてかけたのは何のためか。全く理解に苦しむ動きでした。
速やかに附帯決議でまとめればよかったでしょうに…と私は思います。
結果として、条例原案ではダメだと言って島崎議員が提出した修正動議は、読み上げたものの案の定すぐさま否決されました。すると今度は討論に手を挙げ、ああ反対なのだな…と誰しもが思うような内容でしたが「賛成とします」と結びました。実際にどう受け取れるかは一週間後に公開される録画配信でぜひご覧いただきたいところではあります。
そして全員賛成で原案を可決。ここで附帯決議の出番です。行政にとっては無視することができない重みをもつ手続きです。
委員会段階で原案に賛成した立場がさらに何か注文を付けるのはいかがなものか、という道義上の理屈から、 それ以外の会派が提案するのが通例だそうで、言いだしっぺの福田議員はできなそうだな…ということは赤羽議員(みんなの党)あたりが提案されるのかな。
と思っていたら、またもや島崎議員が発声。ん?まあ誰がやっても構わないわけですが…修正案を出しておいて、附帯も提案って…こっちの道義上はどうなっているのかね?と思いながら聞いておりました。
本会議は結局午後1時になってようやく開かれ、厚生委員会で審議された「東村山市ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例」は大塚委員長の報告後、全員で賛成、可決。
続いて、環境建設委員会で審議された市道の廃止と認定についての5議案は、いずれも全員で賛成、可決。
リサイクルセンター絡みで9月議会に出された4件の請願のうち2件について、北久保委員長からは委員会では不採択となった旨が報告されました。
私たちは委員会に席を持っていませんので、大塚議員と相談した上で、「バッテリー式ホイルローダーへの機種変更と床面改善することによる騒音への影響調査を求める請願」には、そうできるかどうか調べてください、とおっしゃるのだから調べて答えを出せばよいでしょうと考え、採択すべきとしました。
もう1件の「引き続きビンの民間委託先並びに缶の売り払い先事業者の調査並びにコスト比較を求め、ビン・缶についても外部委託の可能性の検証を求める請願」については、市内の各家庭を回った収集車両が他市の施設へ毎日何十台もそのままどんどん流れ込むことが良い案だとは思いませんし、その方式を採用している武蔵野市の例を見てもコスト的に見合うとも言い切れず、不採択としました。
その後が、上で書いた暴力団排除条例と、「東村山市防災会議条例及び東村山市災害対策本部条例の一部を改正する条例」についての北久保生活文教委員長の報告であり、いずれも原案に賛成をし、暴力団排除条例については附帯決議にも賛成としました。
この後、駒崎決算特別委員長による決算委員会の報告と全員での採決が行われ、委員会段階同様の結果。
続いて、肥沼議会運営委員長から、委員会の調査事項となっている「議会の配信」「一般質問のあり方」の2件についての中間報告があり、来年度からUSTREAMによる委員会配信が可能となるよう予算要求をしていくことと、12月議会から試行的に一問一答方式による一般質問をおこなうことが明らかにされました。
続いて行われた「一般会計補正予算(第2号)」には、自民党東村山市議団、公明党、日本共産党、みんなの党、変わろう!議会・東村山が賛成、良会と矢野議員が反対し、可決。
この後、またもめごとが発生し、会議は遅延。
厚生委員会と環境建設委員会で継続審査となった請願について全員での議決を諮ろうとしたところ、蜂屋議員(自民党)が動議。
内容は、自身が所属する環境建設委員会で継続としたリサイクルセンター絡みの請願2件について、該当施設の視察をした上で委員会を会期中に再度開き、結論を出すよう委員長に求めたにも関わらず委員長が応えなかったので、継続にすることに反対する、という趣旨でした。
これについては、委員会段階で全委員で継続に賛成しているのですからその主張には無理があると言わざるを得ず、悪しき前例となることも大いに懸念されます。私たちの会派は通常通りに扱うべきとしましたが、自民、公明、みんなの党の反対で、2件の請願については強引に継続が否決されました。考え方の違いはともかく、最後にこんな無理なことをしなくていいように調整して臨まなかった委員会段階のミス、としか言いようがありません。
この後、前回の記事で報告した「東村山市の「ビン缶及び不燃物処理の方法」に関する住民投票条例」には、良党、共産、矢野議員が賛成、自民、公明、みんなの党、変わろう!議会が反対し、否決と決しました。
最後に、2件の議員提出議案『「脱法ドラッグ」とりわけ「脱法ハーブ」に対する早急な規制強化等を求める意見書』と『「MV22オスプレイ」の配備と低空飛行訓練の中止を求める意見書」を、矢野議員が退席する中で賛成全員で、「市職員の人権意識の高揚を求める決議」を矢野・朝木議員が退席する中で賛成全員でいずれも可決しました。、三浦議員以外の賛成多数で可決しました。※【後列の議員から、三浦議員は起立しなかった、と指摘がありましたので、この部分を訂正します】
「市職員の人権意識の高揚を求める決議」は、週明けに報道された市立保育園職員による不祥事を踏まえたものです。
説明する以上をあまり端折るわけにもいかず、長々とした記事になってしまいました。
そんな経過が市民生活にどんな意味があるの?と問われると、苦しいものがあります。
そんな説明はどうでもいいから、ちゃんと話し合って、いい答えを早く出してほしい、という指摘もしばしばいただきます。
今日はそれを承知で、いただいたご質問にでき得る限り答えようと記事にしました。
最後に、もう一つだけ書いて終わりにしたいと思いましたが、それは私の雑感ですので、また別の機会に書こうと思います。
お読みいただきありがとうございました。