昨日閉会した決算特別委員会。全委員の賛否結果一覧は終了直後にアップしましたので、ご確認ください。
私自身は、一般会計と、3つの特別会計(国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療)、下水道会計に対して、認定することに賛成としました。
尚、予算は「可決or否決」ですが、決算は「認定or不認定」という用語を使います。予算は否決されたら再び提案する(いわゆる出し直し)ことになりますが、決算は既に確定したことに対する賛否なので、仮に不認定となったとしても結果が覆るわけではありません。しかし、一年間の予算と事業執行の結果に議会からNOを突き付けられることは重いことなので、地方自治法233条7項では「決算の不認定を踏まえて必要な措置を講じたときは、速やかにその内容を議会に報告するとともに公表しなければならない」と定めています。
東村山市議会で決算が不認定になったことは私が直接承知している21年間では一度もありません。
それでは、一般会計決算に対する私の賛成討論を以下全文アップします。残り持ち時間が1分43秒だったため、初稿から大いに削ぎ取った内容となっています。
▶適切に予算を見込み、予定した事務事業を適正に執行し、結果として市民福祉向上に資するものであったと認め、認定とします。
市税徴収率はほぼ見込み通りであり、精励した結果であること、不用額の主因はコロナ等に伴う繰越明許費と理解します。実質単年度収支、実質的な財政収支には危惧もありますが、基金取り崩しも当初予算の審議時に示されており、使うべき時に使うための基金を備えておいた結果の決算と判断します。
一方、5年度決算の特徴から「中長期財政見通し」を読み返すと、投資的経費や人件費が想定以上に膨らむ可能性を感じます。5年度構成比が11.1%であった物件費は12年度で22.5%を見込んでいます。加速度的に民営化を進めることが前提になってますが、論点は残っています。特に、現段階においては図書館、そして公民館です。民営化の本質的な議論はこれまでありません。
学校を核とした公共施設の複合化自体は、公共サービスの持続可能性という不可避の課題に照らして妥当と考えています。しかし、神も悪魔も細部に宿ると言います。直営に戻す自治体も生まれています。私自身は社会教育部門の民営化に反対ですが、指定管理者等の導入を考えているのであれば、十分な情報を共有した上で、市民的な幅広い議論がどうしても不可欠です。
萩山小学校の再生が民間主体だから…と答弁がありましたが、学校は民営化されるわけではありません。当然、民間任せには功罪あり、図書館協議会や公運審、社会教育の専門家を入れた場で時間をかけた議論を強く求めます。専門職として公務員が担って来た価値に自信を持って、もっと深い議論を行っていただきたい。小学校給食の自校方式も真にやむを得ない場合を除いて維持、更新すべきと私は考えています。以上、討論とします。