昨日は、国士舘大学で教鞭をとられる林大介さんからご案内をいただき、若い学生さんたちにまじって、桜丘中学校の西郷孝彦校長先生のお話を伺う聴講の機会に恵まれました。どうもありがとうございました。
校則のない公立学校として注目されている、あの桜丘中学です。西郷先生のお話に引き込まれながら、学生時代よりも真面目にメモをたくさん取りました。その中から、心に深く残ったことを少し残しておこうと思います。
◎桜丘中学校には、生徒がやりたいということはやらせてやろうという不文律がある。
◎教員室前の廊下に半円テーブルが並んでいて、教室に入って授業を受けることのできない生徒も、そこで自由に過ごしている。一人ひとりに自分用の時間割がある。そこにまたコミュニティーができている。
◎炎のギター教室、夜の勉強教室、放課後の料理教室、英検サプリ、ボーカルレッスン等、「こどもの居場所」を学校につくっている。授業と部活以外に生徒の居場所があることが大事。
◎へんな校則をなくす⇒理由がない校則が多すぎる。靴下は白でないといけないとか、隣の教室に入るなとか、セーターは紺でないといけないとか…。何の意味もない論理的に破綻している校則。
◎校則がなければ学校が荒れるのか?⇒校則が厳しくても、とんでもない学校はいくらでもある。
◎校則がないから楽な学校なのか?⇒世の中は校則ではなくて法律で動いている、ということをしっかり教えている。
◎考える力 ルールはできるだけ少なくする。ルールを守る⇒自分で判断する。
◎すべての子ども達一人ひとりに特別な配慮が必要特に特別な配慮が必要な子どもにとって過ごしやすい環境や分かりやすい授業は、すべての生徒にとってすごしやすく、わかりやすい。
◎特別支援教育に力を入れると学力が下がる、と言われたことに先生たちは怒った。プロ意識から学力向上に取り組み、区内でほぼトップ
◎最先端の教育…GTEC 校内はFreeWi-fiが使え、子どもたちはゲームや動画を楽しんでいる
◎みんな違っていい。ではなく、「みんな違う方がいい」。
◎小学校6年間でみんなと同じことができない子はダメだと教え込まれてきた子ども達なので、中1が一番大変。髪の毛も好きな色に染めていい…実は単なる格好ではなくて意思の表明でもある。「違うほうがいい」という価値観が大切。
◎このような校風をつくるためには、「ひとりひとりの幸せを考える」こと。森を見るのではなく、構成している1本1本を見てほしい。
◎それには「愛情をもって生徒に接する」こと。「愛する」がわからない若い教員もいる。だからこそ、自分自身がいろんな経験をすること。
◎1年生190人のうち90人は学区外から来ている。世の中はこういう学校を求めているのだと思う。
★学校のホームページも素敵すぎます。
★なんと、来週月曜日から金曜日の5日間が学校公開日で、「誰が見に来てくれても構わない。ぜひ私の話よりも実際を見に来てください」と西郷先生。どうして区立の中学校でこんな教育が実現しているのか…そのヒントだけでも見つけたいので、時間をつくって桜丘中学校を訪ねたいと思っています。