一般会計補正予算に反対しました

8月30日から続いていた9月定例議会が先ほど18時過ぎにすべての議事を終えて閉会となりました。

市長提出議案12件、議員提出議案(意見書)1件、陳情3件に結論を出しましたので、恒例により速やかに全案件に対する全議員の賛否一覧を作成しました。コチラです。

私は今日の本会議で審議した「一般会計補正予算(第4号)」と、厚生委員長から報告のあった「加齢性難聴者への補聴器購入の公的助成制度創設を求める陳情」の2件に対して、討論(意見表明)の上で反対をしました。

市長提出議案に対してもろ手を挙げて賛成できない場合でも、注文を付けた上で賛成するという選択肢もあるのですが、今回はあえて反対としました。

【反対討論 全文】

本補正予算案に対して反対の討論をいたします。

理由は、帯状疱疹ワクチン接種事業をこのタイミングで、この内容で事業化すること一点です。減額修正案も考えましたが、多くの賛同が得られるとは考えづらいため、今回は反対という意思表示をいたします。 

同時に、それ以外の殆どについては適切なものであり、スムーズな事務執行を願いますし、効果も認められている接種への助成を否定する意図はありません。 

大々的なキャンペーンの影響もあって所管には要望が寄せられ、他の自治体が追従している状況もあり、遅れを取らないようにという点も理解します。私自身も明らかに予備軍であり、助成制度があったらありがたい、とは思います。 

しかし、です。長年切実な要望が数多く寄せられきた義務教育就学児医療費助成の所得制限撤廃は、まさに本日午前中の議決をもってようやく決まったわけであり、制度創設以来16年もかかりました。高校生等医療費ではまだ撤廃されません。他にも所管からの切実な予算要望に長く応えられていないことが多数あるでしょう。 

それらは当市の厳しい財政状況が理由と繰り返されてきましたし、私もそう思いますが、市民にも、庁内にも理解を求めるのであれば、一つひとつの事業の根拠、他との整合性等を含め、仮に批判があっても単なる右へ倣えではない制度設計が求められると考えます。 

予防接種法に基づかない任意接種で市が助成しているものは他にあるか?と先ほど尋ねたら、おたふくかぜが示されましたが、全額自費ではありませんか?風疹も現在は麻疹と共に法定接種ですよね。 

法定接種ではなく、一人当たりの補助額も小さくありません。自己負担が可能な方も多い50歳以上を対象とした加齢に伴う不具合への支援策は、当市の身の丈に合った内容で始めることも含めてもっと慎重に検討すべきだったのではないか、と申し上げ、私の討論といたします。 【以上】 

帯状疱疹ワクチン接種に対する助成制度創設について昨日書いた疑義のうち、「恒常的な制度創設なのだから補正予算ではなく年度当初予算に盛り込むべきではないか?なぜ今なのか?」という点については、「今年度当初で予算化したかったが、都から通知があった今年1月には予算編成事務が終了しており、他市の調査や医師会との協議等にも時間を要したので今になった」という答弁があったので、納得しました。

しかし、子どもの医療費助成や様々なものには課してきた所得制限を今回は設けないという中身に着地したことには納得がいきませんでした。どれほどの厳しい議論をしたのでしょうか?確かに殆どの自治体は設けていないので不満が出るでしょうけれど、他の施策では「うちは財政が厳しいので…」と言い続けてきたわけで…。

自己負担ができる方も相当数いるであろう50歳以上がワクチン接種を希望すれば、所得制限なく誰でもに、生ワクチンなら約5,500円のうち4、000円を1回、不活化ワクチンなら2回で44,000円程度かかるうち20,000円を助成するという内容は、ずっと改善されない様々な他の課題を知っているだけに、制度設計に甘さ?緩さ?を感じ、苦言を呈することに決めました。

また再質疑で「予防接種法に基づかない任意接種で市が助成しているものは他にあるか?」と問うたところ、その場でわからずに10分少し待たされ、帰って来た答えが「おたふくかぜや、特定の年代に対する風疹ワクチンが…」というものでしたが、おたふくかぜワクチンは任意接種ですが全額自費のはずであり、風疹は空白の時代の私たち世代に追加接種が勧奨されたりしていますが、1976年に定期接種になってからは麻疹(はしか)と共に幼い頃に打つものとなっています。ですから、「予防接種法に基づかない任意接種で市が助成しているものは他にはない」が答えのはずだと思っています。間違いがあったらご指摘ください。

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