昨日開かれた政策総務委員会の報告です。
※フェイスブックに3回に分けて投稿したものを一つにまとめての記事です。
議案4件、請願2件、所管からの報告事項等で10時から16時50分まで。
議案第25号から28号までは市議会HPでご覧いただけます。
質疑は熊木(自民)、駒崎(公明)、保延(共産)、三浦(保守の会)、佐藤の順で行いました。
25号「東村山市の自治に顕著な功労のあった者の弔慰に関する条例」は全会一致で可決となりましたが、既存の表彰条例と別立てで新設する必然性と、「功績が特に顕著と認められるもの」「市の自治に貢献した功績が特に顕著である」という点をめぐって議論が集中しました。
弔意だけに特化した条例は26市で初なのですが、東日本大震災で多くの公務員が命を落とされたことを踏まえ、また名誉市民等に対する市としての弔意を示す明確な根拠として、「議会の議決を経た条例という形で定めることが望ましいと判断した」と市長。
また市葬を行うべきかどうかは、市長、副市長、教育長、各部長で構成する市葬執行等委員会に正副議長も加えて判断する、ということでした。しかし、対象者に議長経験者が入っていることについては、市民から直接選ばれた市長と違って様々な政治的な事情やパワーバランス等で選ばれる立場ですので、慎重を期すことを強く求め、本来は議会が自ら判断すべき事項であることも申し添えました。
議案26号は、市長、副市長、教育長の退職手当をそれぞれ11.4%、10%、10%減額する提案で、これは議案28号で全職員の退職手当を平均で10%減額することを踏まえてのものでした。
目的は官民格差の是正であり、平成21年度以来、市が準拠している東京都が改めたことに倣っての措置ということでした。
26号は全会一致、28号は保延議員が「労働者の処遇引上げこそが大事であり、引き下げには反対する」とした以外の賛成多数で可決。
議案27号は、職員給与の中でも部長職給与のあり方を大きく変更する提案でした。
退職手当と共通する点は、実績、職責重視の体系に変えていくという明確な方針。
若くして昇進した者にとっては有利に、そうでない者にとっては逆に作用する内容です。
全会一致での可決となりました。
行政からの報告事項は、「市制施行50周年記念事業」「25年度市民意識調査」「公共施設白書」「市営住宅の募集」でした。
50周年関係では、今週月曜議から市HPトップにお目見えした「ご当地キャラクター選手権」についての説明がありました。
短期間に全国から1,650もの応募があったそうですが、私はいきなり7つに絞り込まれての発表と投票期間の短さが気になったので経緯を尋ねました。
担当課長によると、若手中心のプロジェクトで30に絞り、さらに市長も入った上層部による会議で7つに絞り込んだとのこと。もっと多くの候補で、という声もあったようですが、8月24日に東京都主催で開催される「多摩の魅力発信プロジェクト・多摩フェスティバルin昭和記念公園
」で予定されているご当地キャラクターコンテストで着ぐるみデビューを果たしたい、ということだそうです。
東京都のHPを見る限りは急ごしらえの企画に見えます。そもそもは秋に予定される国体あたりでのデビューを狙っていたのに、予定が狂ったというところかもしれません。
また、応募をしてくれた市内の小中学生1,379人を考えると、投票にもちゃんと関われるようにしてほしいと思いましたし、後発の自治体としては作成後の活かし方にこそ知恵を集めてほしいと思い、その点も確かめました。
前者については、各学校とも連携して所管職員が出向くことも含め、子どもたちが投票できるように準備している、とのことでした。後者については十分留意して、商工会のキャラクター「しょうちゃん」とのタイアップも含めて展開したいとのこと。
議案4件に続いては、請願の審査を行いました。
25請願第2号「「小選挙区制を廃止し抜本的な選挙制度改革を求める意見書の提出」に関する請願」
25請願第3号「国民生活と地方自治を破壊する「憲法改正」に反対する意見書の提出に関する請願」
の2件です。
私は内容からして委員間の立場・考え方の違いが既に明白であることと、国の選挙制度について市議会の委員会として議論することの意味からして、それぞれに考え方を述べ合った上で即日採決を諮ることを主張しました。しかし開会前の打ち合わせで保延議員(共産)から慎重審査を求める意見が出されたため、継続する方向で集約されました。
議会事務局長による全文朗読が終わり、質疑、意見に入りました。
保延議員が口火を切って持論を述べられ、熊木議員(自民)、駒崎議員(公明)、三浦議員(新生保守の会)と続きました。熊木議員以外は小選挙区制度には批判的な考え方でしたが、想定内。だからといって、請願項目にある「小選挙区制度の即時廃止」と「比例代表制への移行」で全員が合意できるなんてことは考えられません。
請願者の方からも紹介議員の山崎秋雄議員(共産)からも、委員会としてどのように扱うべきと考えているのかは伺えないまま審査が始まりましたし、保延議員からは「討論を今日は用意していないから」との理由も示されたため、最終的には第3号も含めて継続審査とすることで全委員が合意はしました。
7月に開催する委員会で、それぞれがそれぞれの見解を述べ合って採決が図られることになると思います。
正直申し上げ、市内の投票率向上や有権者意識の啓発といったテーマなら、いくらでも調査し議員間で議論もしたいところですが、続く請願第3号も含めて市議会としてどんな議論をすべきなのか…可能なのか、意味があるのか…。
自治基本条例制定を目前に控え、公共施設再生問題も待ったなし、職員の人材育成、人事・給与制度の変革の波の中での政策総務委員会です。
もっと東村山市政の充実、発展、改善のための実質的な議論をし、必要な作業をしたい。私の偽らざる思いです。