9月議会閉会から一夜明けました。
今日は独り、議会控室で、今月下旬に予定している議会として初の議会報告会の周知のための準備作業をしています。
さて、東村山を良くする会の3名(島崎・奥谷・朝木各議員)による議員提出議案「児童館条例の一部改正」は、事前の見込み通り、矢野議員が賛成した以外は全議員が反対とし、否決となりました。
「求めるべきは施設の改善、建て替えであり、金ではないのではないか。」
「使用料を3割下げることを求める保護者はどれほどいるのか?」
「そもそも使用料5,500円の根拠と、3割減額の根拠は何か?」
等々、各会派からの質疑に対する提案者の答弁は、曖昧であったり思いのレベルのものが多く、時には逆ギレ気味の発言や浄瑠璃語りのような場面もあったことは極めて残念でありました。
石橋光明議員が珍しく厳しい口調で「もしそのような答弁を行政側がしたら、あなたたちは到底納得しないのではないか?」と切り込んだ際には、議員席も行政席も大きくかぶりを振りました。
質疑に立つ側の時間は限られていますが、答弁時間は無制限です。滔々と尋ねられていないことまで語ることで、提案者の狙いは達せられたのかもしれません。しかし結果として市長や部長職らを3時間近く議場内に拘束することになりました。税金の無駄遣いをチェックする議会の一員として、考えなければならない点がある、と思います。
いずれにしても、録画がアップされたら一人でも多くの方にご覧いただきたいと思っています。
それでは、昨夜の議案に対して私が行った「反対討論」を以下掲載します。残り持ち時間が2分しかない中で早口で申し述べましたので、本番では落としてしまった言葉が1つ2つあるように思いますが、正確に思い出せません。約1週間後にアップされるであろう市議会HPの録画を観てから修正したいと思いますのでご容赦ください。
【反対討論全文】
野火止児童クラブは、人口増加地域であるので、100名を超える状態は今後もしばらく続くと考えられますし、第2クラブの建物も老朽化していることも事実であることから、保護者が第2クラブの建て替えを求めるのは至極当然であり、これに反対する声もないのではないかと思います。
しかし、「3割詰め込んでいるから3割まけろ」と考える保護者がどれほどいるのでしょうか?また仮にあったとしても、それが議会として提案する解決策なのだろうか?と私は思います。
待機よりも全員入所を保護者も議会も求めてきました。
プレハブを残すことは保護者からの強い求めでした。
その後の入所児童急増が想定を超えるものでした。
所管として、建て替えや増築を含む対策が必要であると認識していることは、9月議会の度重なる答弁から明らかです。
父母会からの建替え・増築の要求は、今年度にだいぶ入ってから、初めて学保連を通じた要望と言う形で伝えられたというのが私の認識です。
事実経過をきちんと押さえ、冷静に議論すればよいように思えます。
学童保育はそもそも、親たちの自主的な営みからスタートし、行政との交渉によって少しずつ少しずつ、子どもたちにとっての環境を整えてきたものであり、その到達点が今であり、今の努力、今の運動が必ずしも自分の子どもへの成果として表れなくても、次へ、次へとバトンをつないできたものだ。と、保護者、父母会の一員として6年間お世話になり、議員になる前に臨時職員として子どもや指導員の中にいた者として、申し上げたい。
昨年度、市と学保連の保護者の皆さんによって、運営ガイドラインが策定されました。
これはあるべき児童クラブの姿を明文化し、現状を下回ることのないよう、さらに上回る内容をつくっていくよう、市と保護者が合意をしたということが画期的であり、互いに踏み外せない「信義」が構築されたことに価値がある、と受け止めています。
私には、今回の一連の議論と議案提案が、今の人たちだけではない当事者たちの努力や、日々の平穏なクラブでの生活を軽んじ、子どもたちの現場に無用の対立を持ち込むようなやり方に思えますし、極めて残念な思いがしています。
子どもたちを真ん中にして、最善を考えれば、あるべき方向へ自ずと合意形成が可能な案件に思えるのです。
2つの施設を有効活用した現在の一体的な運営は、これまでの経過と現状を踏まえればやむを得ないものであり、提案者の主張は、子どもたち、親たち、子どもたちと日々向き合っている指導員の願いに合致したものではない、と考えます。
本改正案は、日々の実態を踏まえない空論に近い、ためにする議論であり、他のクラブ利用者との整合性・バランスからも、反対とするものです。