山川さんの訃報に…

元東村山市議の山川昌子さんが亡くなられたとのこと。議会事務局から訃報が届きました。享年77歳。早いですよね。昨年秋だったか、役所で出くわしてご挨拶した際、少し痩せられたかな…と感じたのが最後になってしまいました。

21年前、全くの無所属で右も左もわからぬ世界に飛び込み、今のような新人研修も殆ど無いまま放置されて結構困っていた私に声を掛けてくださったのが山川さんでした。最初の議会よりも前に「水防訓練」という初めて聞く場があって、「何を着て、何を履いていったらいいんだろう。誰かに訊かなきゃ…」などと思っていたら、「まだ防災服は持ってないでしょうから、動きやすい服装と長靴と軍手持参で来るのよ。」「ヘルメットは貸してくれるはずだから、始まる10分前には席に着いているようにね」等々、親戚のおばちゃんのようでしたが、正直助かりました。

その直後の臨時議会で配属された「政策総務委員会」という、これまた聞いたこともない名前の委員会の委員長が山川さんで、委員6人は清水雅美さん(自民)、木村芳彦さん、(公明)田中富造さん(共産)という超重鎮3人と、野田数、桑原理佐、佐藤まさたかの新人3人で珍構成と言われた顔ぶれ。

子どものことに取り組めると思って議会に飛び込んだのに全くの畑違いで当初は戸惑いましたが、市役所を俯瞰して見るような立ち位置の委員会なので全体観が養われることに気がついてからは、議案や請願審査のイロハや、先進自治体への視察地を考える際の視点等、今に繋がる土台を形成してもらったと2年間だと思っています。

住んでいる地域が近かったこともあり、議員を退かれた後もいろいろな場面でお会いすることが多く、まだまだお元気だと思っていたのですが…。

長い間、本当におつかれさまでした。

どうもありがとうございました。安らかに…合掌。

私たち市民ができること…「語り継ぎ部(かたりつぎべ)」

国立ハンセン病資料館30周年記念講演会「森と資料館を創った人々の想いを受けて~30年間の人権学習の取り組み」をオンラインで視聴しました。
佐久間建先生が実際に出会って来た当事者の方たちと向き合い、積み重ねられてこられたハンセン病人権教育の実践。
https://www.nhdm.jp/events/list/6708/

そして、家族にまで及ぶハンセン病の差別は現在進行形の人権問題であること、国が設置した「ハンセン病に係る偏見差別の解消のための施策検討会」の最終報告書が昨年3月に出されたこと、ハンセン病問題の教訓がコロナ流行時に生かされなかったことの重大さ…等をしっかり踏まえ、ハンセン病問題から学び、他の人権問題や自分の生き方に広げるための教育が不可欠だという点、大いに共感しました。

また、「人権学習は、心の問題(道徳)ではなく、社会問題…憲法や基本的人権の問題として学習することが極めて大切」というお話にも、120%同意です。

2年前から、全生園の将来構想委員会が、入所者自治会、園当局、市の三者で進められていますが、会議は非公開のため内容は伺い知ることができません。
一方で、園内の建物や工作物…柊の垣根に至るまで次々と姿を消していっています。今日の質疑応答の時間にもそれを危惧する方が発言されていて、あぁ同じ思いの方がここにもいる、と思いました。

全生園は現在も病院であり、国有財産ですので、他用途への転用には大変な課題やハードルがあることは承知していますが、「仕方ない」で済ませてはいけないのではないか…と改めて思っています。
自分にできることは何かを考え、行動に移さねば、想いを共有する方たちと知恵を絞らねば…と改めて心に刻む時間となりました。

「語り部(かたりべ)」がいなくなりつつある今、私たち市民にできることとして、「語り継ぎ部(かたりつぎべ)」になりましょう、と佐久間先生。そうですよね…私たちがその一人となって、次の人、次の世代に伝えていく責任がありますよね。

講演の最後は佐久間先生の言葉に胸打たれ、パソコンの前で涙がこみ上げ拍手していました。

30年の実践を踏まえた佐久間先生の深く熱い想いをしっかり伺う機会を持てたことに感謝です。
都合で途中からしか視聴できず、内田館長先生のお話も聴けず残念に思っていたところ、アーカイブ配信をしてくださるとのこと。資料館の方々、ありがとうございます。

【速報!全議員の賛否一覧】

2月21日から続いた3月定例議会が先ほど全ての案件を終えて閉会となりました。

全議員の賛否一覧をいつも通り作成しましたのでアップします。

今回は議案番号順ではなく、賛否が分かれた案件と全会一致で可決した案件に分けて掲載しました。何度か確認しましたが、もし間違いがあった場合はお詫びして訂正箇所がわかるようにします。細かい表で申し訳ありませんが、拡大してご覧ください。

市民の方たちが出してくださった陳情をもとに委員会提出議案として上程された「ガザ地区に一刻も早く平和を構築するための外交努力を日本政府に求める意見書」は全会一致で可決。

「再審法(刑事訴訟法の再審規定)の改正を求める意見書」も僅差で可決することができました。

長丁場の3月議会、皆様おつかれさまでした。

追記)昼休憩時には、今年度で60歳を迎えて退職される課長お二人、閉会後には同じく60歳を迎えて役職定年となるお二人が、ご挨拶をされました。実は私と同い歳の方たち。今年度から定年延長制度が始まって60歳=定年ではなくなったため、恒例だった議場でのご挨拶は無くなりそうだと一度は聴いていたのですが、小町議長の強い意向で残したとか。議長グッジョブ!

何十年も勤め上げてこられた方が思いを込めて語ってくださる話には、今日も深く胸打たるものがありました。

長年お世話になり、本当にありがとうございました。

新年度予算の審査が始まりました

東村山市議会は今日から5日間(18日まで)来年度の予算案を審査する特別委員会です。正副議長以外の23人が参加して6階の第1委員会室でスタートしました。

今日から4日間程度は、総額670億円余の一般会計を審査します。①総括 ②歳入 ③歳出:議会費&総務費 ④歳出:民生費 ⑤歳出:衛生費 ⑥歳出:労働費&農林業費&商工費 ⑦歳出:土木費&消防費 ⑧歳出:教育費 ⑨歳出:公債費&諸費 に対して、5つの会派と会派に属さない議員(いわゆる一人会派)5人が順番に質疑席から質疑をする、というやり方です。

今日で言うと、①総括 として、木村隆(自民)、村山じゅん子(公明)、浅見みどり(共産)、朝木直子(草の根)、かみまち弓子(立民)、佐藤まさたか、白石えつ子、鈴木たつお、かくたかづほ という順(敬称略)で質疑したら、答弁側も入れ替わって ②歳入 について同じ順番で…という流れ。(私は持ち時間の関係で歳入の質疑を今回は見送りました。そう言えばわたなべたかし議員は今日は一度も発言しませんでしたね…明日かな)

他の議会では全く違うやり方をしているところも多いはずで、あくまで東村山市議会では…ということです。

明日は、③歳出:議会費&総務費 から再開です。

ということで、私が今日の総括で質したことは↓こんな感じです。

1.公民連携の全庁的展開について

現市政は公民連携をとりわけ重視し、公民連携地域プラットフォーム、民間事業者提案制度、タウンマネジメント株式会社、スマートシティ協議会等の取組みを進め、積極的に地域活性化包括連携協定を結ぶ等、矢継ぎ早に政策を進めてきた。従来の民間との距離感を考えると疑問を感じることもなくはないが、基本方針を明示して進めてきたことは、持続可能な公共を展開するためと前向きに捉えている。それを前提に6年度の進展を期待して伺う。

①6年度に新たに取り組むことや、充実を図ろうと考えていることはあるか伺う。

②基本方針で掲げていることが全庁的に共有され、不断に実現が図られるよう進めているのか。部門によって民間事業者との距離感や関係構築にかなりの差があると感じる。確認したい。

2.市の事務事業を担う人たちの賃金について30年余にわたって続いたデフレ経済のもとで停滞していた物価が上昇を続け、民間における賃金も明らかな改善局面を迎えている中、市の事務事業を担う人たちの処遇も遅滞なく改善されなければならないのではないか。そこで以下伺う。

①本予算編成にあたり、市の事業に従事する人たちの賃金に関する検討は行われたか。

②市職員の場合は、都人事委員会の勧告次第で補正で財調取り崩しをして対応するという仕組みと理解するが、予め一定程度見込むことはしないのか。

③長期契約の委託や指定管理者制度においては、従来は期間中の物価上昇分や賃金改善分を見込んだ金額として提案、選定されていると理解するが、現下の社会情勢を前に、現在進行中の事業については継続に支障をきたす恐れも出てくるのでは無いかと危惧する。早期に対応を検討しなければならないのではないか。

3.事業別主要な施策評価シートについて

長年の懸案を踏まえた新たな取り組みとして感謝したい。その上で伺う。

①総合計画に基づく実施事業は、計画的に実現を図るものであり、リストラ対象にはなりづらい。事務事業の見直し、改廃を議論する際の基礎資料としての機能、内容を付加できないか。

明日は久々に「委員外議員」として質疑します~「図書館設置条例の一部改正」

東村山市議会は、今日(月曜)から木曜日までの4日間は4つの常任委員会の開催日です。

今日の「政策総務委員会」では、議案8号「監査の執行に関する条例及び下水道事業の設置等の条例の一部改正」を全会一致で可決、「再審法の改正を求める意見書を国会・政府に提出することを求める陳情」は賛成3(渡辺みのる、鈴木たつお、清水健文)反対2(木村隆、渡辺英子)の賛成多数で採択されました。

ネット中継を視聴していましたが、陳情の審査では委員同士の突っ込んだやり取りが続いて、興味深い討議だったと思います。賛否の別とは違う話として、「議決に臨む際に議員はどうあるべきか」や「地方議会は何のためにあるのか」について考える「生きた教材」として、録画が公開されたらぜひご覧になってみてください。

私が所属する「まちづくり環境委員会」は7日(木)9時半からで、議案2件の審査が予定されていますが、その前に…

明日(5日・火)9時半からの生活文教委員会で審査される議案第7号「図書館設置条例の一部改正」の審査に「委員外議員」として参加します。

「委員外議員」とはその名の通り、その委員会の委員以外の議員、という意味で、自分が(会派の議員の場合は同じ会派の議員が)所属していない常任委員会で行われる議案審査に参加して質疑ができるという仕組みです。

条例の新設や改正に関する議案は、通常ですと

①分野別の4つの常任委員会のどこかに付託 ⇒ ②付託された委員会で審査 ⇒ ③委員会として結論を出す ⇒ ④最終日の本会議で委員長が審査経過と結果を報告 ⇒ ⑤その委員会に所属していない会派の議員は質疑と討論が可能 ⇒ ⑥全議員で採決を図って結論 という流れですが、

委員外議員は②の部分に「持ち時間3分」の範囲で質疑のみ可能、ということになっています。明日の生活文教委員会は「議案1号:体育施設条例の一部改正「議案2号:市民農園条例の一部改正」「議案7号:図書館設置条例の一部改正」と3件の議案を審査予定なので、7号の質疑を委員会の委員5人が行った後に「委員外議員」の質疑を委員会が認めてくれた場合、傍聴席から発言席へ移動して質疑を行うことになりそうです。

この条例改正の趣旨は、「図書館長の資格要件を変更することで安定的な人材登用を可能にするため」としており、図書館長の要件を次のように変える(改正する)としています。

現在の条文)図書館の館長は、図書館法(昭和25年法律118号)第4条に規定する司書の資格を有する者とする。

改正案)図書館の館長は、図書館法(昭和25年法律第118号)第4条に規定する司書の資格を有する者又は図書館の機能を達成するのに十分な資質を有している者とする。

ということで、通告してある内容は以下の通りです。

1.条例改正が必要となった理由と、いつから、どこで検討され今回の提案に至ったのか正確なところを説明願いたい。と言うのは、「図書館協議会の意見を受け」と市長による提案説明があったと思うが、少なくとも令和3年度、4年度、そして5年度も第1回となる7月開催の協議会までは会議録を読む限り一度も触れられてはいない。第2回の11月の協議会で9月議会の報告として触れられているが、その場では研修や人材確保に対する意見や、本件に異議を唱える声も出ており、議論は全く深まっていない。第3回の会議録が未公開であり是非を判断できないので、議案審査日までに公開の上でお答えいただきたい。

2.「図書館の機能を達成するのに十分な資質を有している者」の中身を詳しく説明願いたい。あわせて「図書館の館長は、図書館法第4条に規定する司書の資格を有する者」を残した理由を伺う。

3.平成11年の図書館法改正によって館長の司書資格要件が削除された理由と、当市では維持を選択した理由、経緯、その意義を教育委員会としてどう認識しているか伺う。

4.「図書館の設置及び運営上の望ましい基準(平成24年 文科省告示)」では、市町村立図書館の館長についてはどのように定められていて、今回の改正にあたってどう議論されたか伺う。

5.図書館の組織体制を確認したい。館長、館長補佐、3係、4分館における正規職員、会計年度専門職、同短時間職、その他の職員の数、そのうち司書有資格者の人数を伺うと共に、条例4条に定める(1)館長(2)地区館長(3)司書(4)司書補(5)その他必要な職員の内訳を確認する。

6.司書資格を有する者を計画的に採用してきたのか。有資格者が増えるようどう取り組んできたのか。

7.本改正について、教育委員間及び教育委員会事務局では議論は十分に尽くされたと言えるのか。

8.本改正の必要性を一定理解しつつも、当市も館長は一般的な課長職ではなく専門性を担保できるよう、日野市や東久留米市のようにもう一段踏みこんだ規定とすべきではないかと考える。教育長の見解を伺う。

明日9時半に一般質問に立ちます「②保育に関する喫緊の課題について」

1.保育に関する喫緊の課題について

1)不適切保育へ対応する仕組みの整備を早急に

こども家庭庁は、保育施設での暴行や虐待、性加害等の不適切保育が2022年4月から12月の間に全国で914件確認されたと昨年5月公表した。その後も深刻な事案が報道される中、当市として早急に対策を講じることを求めて以下伺う。 

①不適切保育とは具体的に何を指すのか。原因はどこにあるのか、対策において重要なことは何か。当市としての認識を伺う。

②当市における不適切保育の実態と、市としての対応について、把握している範囲で伺う。

③もしも事案が発生した場合、保護者はどこへ訴え出れば適切に扱われるのか。

④港区が本年1月から「保育所等における不適切保育などの相談窓口」を開設し、保育に関わる相談を受け付け始めた。どのような取り組みなのか、確認してお答え願いたい。

⑤昨年9月の決算審査時に申し上げた武蔵野市の「保育総合アドバイザー制度」について、その概要を確認してお答え願いたい。

⑥静岡県裾野市は市内保育所における虐待事案を教訓に新たな取り組みを始めている。その概要を確認してお答え願いたい。

⑦当市が昨年3月に公表し、今年度中に「事故再発防止のための取り組み」を加えて完成させるとしている「教育・保育施設事故対策ガイドライン」について進捗を含めて説明願いたい。これは不適切保育に対応し得るものなのか。  

⑧本市においても全く他人事ではない話であり、早急な対策の検討を求め、見解を伺う。 

2)秋津・青葉地域の待機児問題について

昨年3月の予算審査時に、5年度の課題として秋津・青葉地域の待機児問題を指摘した。その後の進捗を確認するとともに、悲痛な声に大至急答えることを求めて、以下伺う。

①2月5日より、令和6年4月入所者の選考結果が通知されている。状況を伺う。

秋津・青葉地域の声はどう届いており、どう対応しているのか。

③1月29日に開催された子ども・子育て会議に示した市としての対策の内容を伺うと共に、どのような扱いになっているのか、説明いただきたい。  

④秋津・新秋津駅周辺に久米川駅周辺のような賃貸物件が乏しいことなどの課題は理解するが、切実な声に応えようとする姿勢に欠けるのではないか。市自らが可能性のある物件を探すなどの動きはしているのか。一例として、青葉町で長く利用されてきた旧花さき保育園園舎の活用を提案し、見解を求める。

3)東村山市が目指す保育を共有、浸透させる取り組みを  

平成22年9月議会で、『「子育てするなら東村山」のためには、明確なビジョンの確立を』と一般質問を行って以来、予算・決算審査時にも取り上げてきた「保育の質」問題だが、令和4年3月議会で「今改めて問う。保育園は誰のため、何のためにあるのか。」と問い掛けた。2年が経過する中で、こども基本法が施行され、コロナ禍も一定収まってきた今、その際にやり取りした点の進捗と共に、昨年3月の予算と9月の決算審査で指摘した件についても再度取り上げることで、何が進み、何がなぜ進まないのかを共に考えていただきたく、以下質問する。

①児童福祉法や保育所保育指針に基づくことは大前提として、当市が目指す保育とは何か。平成26年1月公表の「東村山市保育施策の推進に関する基本方針(以下、基本方針)」第3章以外に明示しているものはあるのか。この内容が適用される対象を確認するとともに、誰と、どのように共有し、深めてきたのか伺う。

②自治体でも、「保育に関するガイドライン」等を策定、公表している。一例として西東京市のガイドラインでは、同市が目指す保育をどう定めているか。  

③同じく「ガイドライン」を持つ武蔵野市では、平成24年3月の策定以来、29年、平成3年、そして今年度と改訂を重ねている。ガイドラインはそもそも何のためにつくられ、5年度改訂版のポイントは何なのか。

④当市の「基本方針」が策定された当時と現在では、法体系や制度、市内事業者の類型や数、利用児童数及び待機児童数の実態、所管する本市の組織も大きく変化してきているのではないか。何がどう変わったのか、整理してわかりやすく説明願いたい。

⑤平成15年に策定された「東村山市私立認可保育園設置指導指針(ガイドライン)」がいつの間にか消えていることを2年前に指摘した際、担当部長は「平成29年に子ども・子育て会議にかけ、積極的な認可行政を進めていくという中で趣旨について御理解いただいている」「当時の考え方のアップデートを図りながら、時代に沿った現代の運用をしている」と、市長からは「国の制度改正でそのまま使えないということだが、基本的には精神というのは我々としては生かしているつもり」と答弁があったが、公のルールとして定めた以上、手続き論として問題があると申し上げた。その後2年、ガイドラインや基本方針、当市のめざす保育について、庁内や子ども・子育て会議ではどのような議論が行われてきたのか。

⑥かつて当市の責任において策定した「ガイドライン」と「基本方針」を、新たな法や制度、当市の直近の実態を反映させ、不適切保育問題への対応や、コロナ禍の経験等も加え、新たな方針として一体的に改訂すべきではないのか。見解を求める。

⑦子ども、保護者、保育従事者にとって安心できる保育現場をつくり、当市の保育の質を高めるためには、担い手との信頼関係を構築することが何より大事ではないのか、と2年前にも提起した。子育て所管の各課、各職員は目の前の課題に真摯に取り組んでおられると感じる一方で、依然として部内でのタテワリによる情報共有の不足、風通しの悪さを指摘する声は諦めにも近いと危機感を抱く。事業者任せにも地域担当職員任せにもせず、子ども・子育て支援を現場で進めている方たちのリアルな声をもっと聴いていただきたいし、日常的なコミュニケーションを組織のトップレベルが積極的に図ることが喫緊かつ不可欠なことに思えてならない。自分の組織の繁栄よりも、このまち全体のこと、このまちの今を生きる子どもたちのこと、親たちのこと、未来の子どもたちのこと、親たちのこと、地域のことを本気で心配している人たちとしっかり向き合い、時に厳しい意見にも真剣に耳を傾け、真に市民が信頼する子育て支援策となるよう進めていただきたい。見解を伺う。

明日9時半に一般質問に立ちます「①市内バス路線の再構築へ向けて」~

東村山市議会3月定例議会は、21人の議員(議長と代表質問をした3人以外)による一般質問が続いており、残すは明日の7人となりました。

明日9時半開会直後に私からスタートし、かくたかづほ、下沢ゆきお、木村隆、子安じゅん、朝木直子、鈴木たつお各議員の順で行います。

私が今回取り上げるのは大きく2つです。以下、通告書の全文をテキストでアップします。まずは「市内バス路線の再構築に向けて」から。

1.市内バス路線の再構築に向けて 

市では道路事情等を理由に、更なるコミュニティバス路線の開設は困難という前提から、新たな移動手段確保の方策として予約型乗合タクシーの実験運行に向けた準備が進んでいる。一方、現在整備を進めている都市計画道路が一定のネットワークを形成した段階を見据えて、路線バス網の再編を考えていきたいとしてきた。中長期的な視点に立ち、市内バス路線の再構築を議論したく、以下質問する。

1)市内バス路線のこれまで

①現在に至るまでの市内民間バス路線の変遷を紐解き、ご説明願いたい。

②平成14年1月21日に市が運営するコミュニティバス(グリーンバス)の運行が開始された。コミュニティバスとはそもそも何か。

③当市がコミュニティバスを開設するに至った経緯について確認したい。最初の路線が東村山駅東口~新秋津間に決定するまでの検討の経過、事業者選定の経過、結果として銀河鉄道と西武バスの2事業者が2路線に分けて運行にあたることになった経過を伺う。

④一般旅客自動車運送事業として、乗合事業には道路運送法4条による乗合と、同法21条による貸切乗合がある。両者の違いを説明と、当市のコミュニティバス事業に21条事業者が参入できた理由、当時21条事業者に委託した他の自治体の事例があれば伺う。

⑤その後に4条乗合へ移行した理由と経緯を伺う。

⑥2014年からコミュニティバスの運行が西武バスのみとなった理由と経緯を伺う。

⑦新型コロナウイルス感染症が蔓延し、ワクチン接種を促進するために各自治体でバスが使用されたが、当市では貸切事業者5社に委託をした。これは21条貸切乗合を活用したものと考えてよいか。法的な位置づけと、当市が貸切事業者に特命随意契約で委託した理由、当市と同様の対応をとった自治体の例があれば伺う。

⑧3か年にわたり続いた所謂ワクチンバス事業に要した費用総額と、各社に支払った額を伺う。

2)市内路線バスのこれから

①バス利用者の減少や運転手不足等から、都市近郊でも民間路線の減便や路線自体の廃止等の課題が顕在化している。現段階で把握している当市の課題や懸念があれば伺う。

②埼玉県内ではコミュニティバス事業者の撤退表明が相次ぎ、各自治体が対応に苦慮していると聞く。当市ではその懸念はないものと考えてよいか。

③昨年7月に開催された地域公共交通会議において、事業者である委員から「現在、東村山駅東口と新秋津駅を結ぶ新規路線を計画している」と発言があった。それを踏まえて別の委員から「それによりグリーンバスの路線が変更される可能性はあるのか」と問われてもいる。本件は昨年6月議会の代表質問でも取り上げられたが、現段階で何か進捗はあるのか。

④現在整備が進められている主要な都市計画道路の予測完成年次を伺うと共に、現段階で想定できる路線バス網についての考え方があれば伺う

議場コンサート ファイナル♬

3月議会2日目(2月22日)昼休みに行われた「議場でさわやかミニミニコンサート」。
若きマリンバ奏者・生田夢弥さんの素晴らしい演奏でした!
どうもありがとうございました。

休憩中の開催でネット中継がありませんでしたので、ほんの一部ですがアップします。スマホ録画から抽出したので音も映像も悪いのですが雰囲気だけでも届きますように♬

①虹の彼方に
②人生のメリーゴーランド

#生田夢弥
#東村山市議会

虹の彼方に
人生のメリーゴーランド

議会を身近に感じてもらいたいと平成10年3月にスタートした企画で、以前は毎定例議会初日の朝9時半からでした。
東村山市文化協会の方々が準備してくださり、声楽、弦楽アンサンブル、ギターソロ、日本舞踊、ハーモニカ、盆踊り…プロもプロ張りの方も、純アマチュアも超アマチュアも、実に多彩な皆さんが登場くださいました。
3回出てくださった陽気なソンブレロおじさんは少し前にお亡くなりになったと聞きました。
そういえば、今では東村山の音楽シーンには欠かせないあのミュージシャンたちと初めて会ったのも、実は議場ミニコン。彼らはまだ20代~30代前半だったんじゃないかな♬♬本気のロックバンドはあの1回限りの超レアものでした。

今回で数えること89回目。

以前は初日の朝イチ開催で、コンサートが終わってしまうと皆さん帰られてしまうので、傍聴者増や議会への関心を高めることにどれだけ繋がっているのか?という課題がありました。

コロナ中に開会時刻を10時から9時半に繰り上げたこと等いくつかの要因で継続も難しくなり、コロナ明け最初となった今回で、歴史にひと区切りとなりました。
個人的には今回のように年1回、3月議会の代表質問時ならば可能なのではないかな…という思いも残りましたが…。

「こんなことでもないと議会に、議場に来ないよね」という機会を少しでもたくさんつくることも、私たちの仕事のうちだと思いますので、また新たな形が模索できますように…。

これまで本当にありがとうございました。

3月議会初日レポート

21日(水)から始まった3月定例議会。この日は9時半に本会議場に集まり、能登半島地震で犠牲になった方たちへ黙祷を行い、9:33から市長による招集挨拶。その内容は…

・被災地支援…都で調整会議を立ち上げて職員派遣等を行っている。活動内容は多岐にわたり規模も増大している。都から職員派遣依頼があり、1月30日から輪番で行っており、東村山市は2月27日~3月6日の9日間、罹災証明書発行受付業務等の支援に1名派遣するための準備進めている。輪島市では瓦礫が手つかずの状態で断水も解消されていない地域もあると聞くが、お役に立つよう頑張ってきてほしい。

・市民からの義援金を今年12月25日まで受け付けている。2月2日にはリトルシニアの監督と選手が訪れて義援金を寄付いただいた。2月15日には全議員からの義援金も。2月16日まで総額182万6,455円だった。心より感謝したい。

・シティズン時計から災害対応型時計を寄付いただいた。屋外ソーラー時計のほか、備品を寄付いただいた。市民から要望高かった久米川駅にも屋外ソーラー時計を設置いただいた。

・議案を19件を送付したので、審議の上ご可決賜りたい。

9:40に開会。※会議録に残るのはココから

まず議事に入る前に恒例のこのくだり

小町議長)この際、これからの議会運営について申し上げておきます。地方自治法に、議会における「言論の品位」「議場の秩序維持」「議長の権限」がそれぞれ規定されており、議員には議長に注意を喚起するなど、議員、議長共々、権利、義務が規定されております。東村山市議会として確認しておきます。今後においては、さきの議会運営委員会で集約されているとおり、議長権限でこうした規定を適用していくことに賛成の方の起立を求めます。 ⇒ これについては共産(4人)、草の根(2人)、わたなべたかし議員が反対、他は賛成。

続いて【会議録指名議員の指名】。これは議決は不要で議長の指名。今回は横尾議員とかみまち議員。

続いて【会期の決定】で、議決が必要。草の根(2人)以外が賛成。

9:43 【市長施政方針説明】スタート ※全文は市HPをご覧ください。主要な点だけ以下記します。

・新型コロナ接種支援…3月31日で終了し、高齢者インフルと同様に、65歳以上の定期接種となり、他は自主接種。6年度予算では計上していないが国都の動向を注視する。

・今年度も6回の補正予算を組んで時期をとらえて着実に進めている。定額減税と合わせて実施される給付を補正7号として提出してある。

・6年度予算について…第5次総合計画の4年次目となる6年度は、減収への対応含めて歳入増が見込まれることから、臨財債総額は大幅に削減され、極めて厳しい予算編成作業となった。これまで積み上げてきた基金と市債を最大限活用して財源を捻出し、方針を立てて施策を着実に進められるよう編成した。一般会計は過去最大、総規模は0.2%増。しかし一方で基金残高はピーク時の半分、財政調整基金も目安としている標準財政規模の10%を大きく下回る。中長期財政見通しでも、8年度には財調残高を上回る財源不足、12年度には基金総額を上回る財源不足、と極めて厳しい見通し。中長期的に財政の持続可能性をこれまで以上に高めないと、と強い危機感抱いている。歳入増へ着実に繋がるよう、まちづくりの好循環創出に全力で取り組む。事務事業の見直し、大規模事業の実施可否も含めて7年度以降予算に反映させたい。

・職員定数…公共施設マネジメント課に増員、デジタル地域ポイント事業のためにシティセールス課に増員、指導検査業務、ケースワーク業務、債権管理業務強化のため、生活福祉、介護保険課に増員。子ども保健給付課に増員、環境資源循環部に副主幹を設置、増員し、課の名称を環境政策課とする。まちづくり部は都市計画住宅課に住宅施策担当主幹を、まちづくり推進と用地課に増員。教育部には給食提供のために担当部長の継続配置と、教育総務課を設置し、増員も行う。現在の799名を14名増8名減で805名体制とする。

・60周年の取組み…記念式典は5月25日に前夜祭、26日には公民館で式典

・用途地域変更…4月下旬の都による一括変更と合わせて都市計画の決定告示を目指す

・廻田町4丁目区画整理…6年度も進める。道路無電柱化が課題と聞く。

・東村山らしい風景づくり

・中心核の整備…東口再整備は基本計画素案のパブコメ中。3月末に策定、公表を予定。周辺道路の整備に取り組む。駅周辺デザイン指針の7年度策定を目指す。久米川駅南口は、再整備基本計画検討委員会で検討中。3月8日・9日に駅前でオープンハウス形式で。秋津・新秋津駅周辺は、4月25日に第2回とんぼ市をちろりん村で開催すべく準備中。

・みどりと水辺の保全…薬師山は最大の面積でもあり、公有地化進めている。本日付で事業認可予定した。3月16日に認可説明会を廻田公民館で開き、7年度以降に用地取得したい。萩山公園は、指定管理者や高尾デザイン専門監とで協議進めてきた。設計が固まって2か年工事とならざるを得ないと判断。前川公園は12月末には管理棟を解体撤去工事完了し、運用開始している。基本設計取りまとめ中で、6年度は実施設計を行う。溢水対策や集会機能等の多機能のスポーツ公園となるよう整備を進める。

・道路整備…連続立体工事は駅舎構築工事が進んでいる。1面2線分のホームドア設置工事に着手する。都市計画道路3・4・5号線は土地収用法明け渡しの手続きを進めている。1月18日に都の収用委員会で審議開始。3・4・9号線、3・4・10号線も3・4・31号線も丁寧に進めていく。10年計画の8年になるので、今後の整備の方向性を検討していく。

・保育園待機児対策…5年度は秋津・青葉地域を中心に22名中10名が1歳児だった。地域を絞り、1歳児に絞る対策進める。8年度からの認可園も検討中。

・小中学校の給食…親子方式や外部化も視野に早期に取り組む。老朽化が進んでいる青葉小を子校、大岱小を親校として8年度から。

・中学校給食は選択式から全員給食に変更し8年度に実施する。プロポを本日公示した。

・白州山の家…平成12年3月に建替えたが、23年経過し老朽化、利用者も減。土地を借用していることもあり、青少年対策委員会の意見も聴き、近隣の野外体験施設の視察を行い、北斗市との調整してきたが、8年度をめどに廃止したい。

・長寿を共に祝う会…福祉協力員から高齢化による負担増の意見、式典より記念品をという声が多い。今後は式典は行わず、対象者を80歳のみとして記念品を贈呈する方法に変更する。

・憩の家巡回バス…4年度から中止してアンケート実施して検討してきた。ニーズが高くないので、5年度で廃止する。

・ワークライフバランス推奨事業表彰…6年度から始める。3年間有効の認定証交付とPR。

・焼却施設整備…12月議会で一旦立ち止まり他の方策を検討するとした。最も基礎的サービスなので、相当のスピード感も重要。6年度は施設規模の算定方式見直しと更なる使用を見定める検討。広域化は柳泉園施設が23年経過しているので少なからず可能性に期待できる。事務レベルでの情報共有から協議の積み上げのためにも、構成団体に打診を行い、一定の理解を得られたら協議の申し入れをしていきたい。

・学校を核とした公共施設の再生…アクションプラン案に28日までパブコメを実施中。

・使用料手数料の基本方針改定答申受け2月26日からパブコメ行う。全体見直しで適正化図る。

・主要な施策評価シート…1年遅れたが、計画側が完成したので参考資料として示した。事業の見える化を目的に実施計画事業を対象に作成した。適宜見直しして効果的に運用したい。

・子ども子育てデジタルワンストップ事業…2月1日から開始している。

・総合評価方式の入札…27年度から試行的実施してきた。24件実施し、全案件で市内事業者が落札し、評定点も上位の成績。一定の成果認められたので6年度から本格実施する。IS14001を加え、中小企業も取り組みやすくする。SDGsパートナー、認定の有無も評価項目に追加。

・みんまち検証会議への諮問…新たな公募委員3名迎えた。市民参加手法のアップデート目指す。3月の会議で諮問行い議論重ねてもらう。

(10:57終了)

続いて議案審査に入り…

【後期高齢者医療規約の一部改正】…草の根以外の賛成で可決

【一般会計補正予算(7号)】…草の根以外の賛成で可決

【後期高齢者医療特別会計補正予算(2号)】…草の根以外の賛成で可決

【介護保険事業特別会計補正予算(3号)】…共産党、草の根以外の賛成で可決

【下水道事業会計補正予算(1号)】…草の根以外の賛成で可決

【常任委員会に付託する9つの議案の趣旨説明】

【予算特別委員会に付託する6年度予算案の趣旨説明】

【予算委員会正副委員長の選出】

  ◎委員長…小林美緒議員14票/朝木直子議員9票 ⇒小林美緒議員を選出

  ◎副委員長…村山じゅん子議員14票/さとう直子議員9票 ⇒村山じゅん子議員を選出

※18時30分頃に散会

明日(21日)3月議会スタート!

2月14日(水)に告示され、市長からの議案、市民からの陳情、全議員の一般質問がすべて出揃い、明日午前9時半に3月定例議会が始まります。

18日(日)には、3月議会直前まさたかミーティングとして「朝まさたか@廻田公民館」「午後まさたか@中央公民館」「夜まさたか@オンライン」に、それぞれ4人、4人、3人の方がご参加くださいました。

希望とは全く違う保育園へと言われて困っている人が身近にいる/災害発生時に保育所や幼稚園等は地域の避難計画でどう位置付けられているのか/避難所になっている学校に車椅子は備えられているのか/身近に外出困難な高齢者が増えている。自治会や老人会の解散で地域コミュニティが成立しないところも出ている/歳をとった時のことを考えて地域を再構築しないと…/不登校の扱いが変わったことを学校だけでなく地域は理解しているのか/子どもたちの居場所の選択肢を増やす努力を/教育虐待の深刻な状況を教育委員会はどう理解して動いているのか/議会報告会での質問への回答が不十分な場面が多い。事前に出せるようにすれば噛み合ったやり取りになるのではないか/市政60周年の年だが、市議会は何もしないのか?/子どもや若者の意見を議会としてきちんと聴いてほしい/子どもの発達障害について市の相談体制…特に入口の段階で、きちんと受け止めてコーディネートする仕組みを整えてほしい/中長期財政見通しが出されたが、今までもあったのか?/今後は今まであった事業を減らしたり削らざるを得ないだろう。議会は逃げずに議論し、責任を果たしてくれないと困る/部門によっては会計年度職員が果たしている役割が大きく、正職員より頼りになることもある。処遇はしっかりしているのか?

率直なご質問やご意見をたくさんいただきました。どうもありがとうございました。予算委員会での質疑や今後の質問等に繋げてまいります。

当日ご説明した資料に少し加筆修正したものを以下アップします。

2月3日(土)16時~17時半 富士見公民館で「午後まさたか」

定例議会の合間に開いている「まさたかミーティング」

昨日(1月28日)は中央公民館(10時~)、廻田公民館(13時半~)、オンライン(20時~)に12名の方がご参加くださいました。オンラインには市政レポートを見て…という初めての方もお二人いらして、地味でもコツコツ継続していこうと改めて思いました。

今回は、12月議会の一般質問で取り上げた「学校を核とした公共施設再編・再生」をメインの話題としつつ、秋水園の焼却炉建て替えの凍結、運動公園プールの廃止等をご報告しています。

で、もう一度。今週末の2月3日(土)16時~17時半、富士見公民館で開催しますので、お時間ありましたらお出かけください。

私をご支持いただく云々とは全く関係ない場として継続していますので、お名前やご住所を伺うこともありません。市政の今、今後の動向を考えるための一つの情報源としていらしていただければ幸いです。

尚、ポスティングした市政レポート105号には「2月3日(日)」と曜日を間違えて記載してしまいました。初歩的なミスで大変申し訳ございません。

正しくは土曜日の午後4時です。会場でお待ちしております!

すみません…お久しぶりのブログ更新

こんにちは、お変わりありませんか。

前回の投稿が12月29日ですので、ほぼひと月ぶり、そして今年になって初の投稿になります。SNSにはほぼ毎日何かアップしているのですが、このブログから情報を得てくださっている方に対して、冒頭まずお詫び申し上げます。

市政レポート105号を先週発行しました。全4ページです。画像でアップします。

そして、12月議会報告を中心とした「まさたかミーティング」を、明日と来週で計4回開きます。

今回は特に12月議会の一般質問で時間をかけて取り上げた「学校を核とした公共施設再編・再編」をしっかりお伝えし、率直なご意見を伺いたいと思っています。市は2月に入るとすぐに市民意見の募集(パブリックコメント)を始める予定ですので、私への答弁で明らかになったことを中心に、少し詳しくご説明します。また「中学校の全員給食が2026年度から実施される件」や「秋水園焼却炉の建替えが凍結された件」などもお伝えすべく準備をしています。

明日:1月28日(日)

朝まさたか…中央公民館第3集会室で10時~11時半

午後まさたか…廻田公民館第2集会室で13時半~15時

夜まさたかは…Zoomで20時~21時半

2月3日(日)

午後まさたか…初めての富士見公民館で16時~17時半

市内or市外、私をご支持いただくorそうでないも問いません。事前申込みも要りませんので、情報提供の場の一つとして、どうぞご都合のつく会へ直接お越しください。

「夜まさたか@オンライン」はZoomを使います。URLをお知らせしますので、0627gachapin@gmail.com へご一報ください。

2月21日から始まる3月議会で取り扱う案件は2月14日にならないと私たちもわかりません。市長からの議案や請願・陳情が出揃うのを待って、2月18日(日)に朝、午後、夜に「どうなる?3月の予算議会」と題して開催予定です。そちらの詳細はまた改めてお知らせします。

12月議会の賛否一覧と私が反対した案件について

22日(金)に閉会した12月定例議会。すぐに賛否一覧をつくってSNSに投稿したのに、コチラでご報告するのを落としておりました。

ということで、まずは全案件に対する全議員の賛否一覧を掲載します。私が個人的にメモして整理したもので、間違いが無いか何度も確認しましたが、あるかもしれません。その場合はお詫びして修正をします。

私自身は、市長提出議案の一つ「国民健康保険税条例の一部改正」と、「保健所の復活・増設を求める陳情」に反対し、それ以外には賛成としました。

国民健康保険税条例の一部改正は、「①産前産後の妊産婦の保険料を免除」と「②来年度からの保険税引き上げが」骨子でした。①は対象が100人程度で、やらないよりやった方がいい程度の話であり、メインはもちろん②でした。

国民健康保険制度について書き出すと長くなってしまうので、ここでは反対討論をそのままアップします。

【反対討論】

これまで国民健康保険の広域化に伴う財政健全化を目的とした保険税引き上げには、当初の「隔年で5回、10年間」という計画でスタートした際も含めて賛成の立場に立ってきましたし、従来であれば注文を付けて賛成し、2年後を見守るという態度決定をしてきましたので、大いに悩みました。が、自分なりに熟慮の結果、過去最大となる今回の税率引き上げ部分に賛成することは難しいという結論に立ち、反対の討論をいたします。以下理由を申し述べます。

まず、被保険者の実態を踏まえた議論がどこまで尽くされたのか、という点です。当初10年間と定めた計画ですが、その後のコロナ禍や、物価高、医療費の動向等、状況の変化を踏まえて、赤字解消目標年次の延伸が検討されたことはあるのでしょうか。「保険者努力支援分」との兼ね合いもあると思いますが、自殺者数の増などの社会的な不安は依然大きく、そもそも厳しい立場にある多くの国保被保険者には、コロナ禍からの立ち直りが難しい方も多く、40年ぶりと言われる物価高が一層のしかかっていることが想像できます。

「持続可能な国保会計を維持することが結果的に被保険者の利益にかなうことだ」という市長の委員会答弁には同意を致します。一方で、「法定外繰入金をどうするかは自治体の判断なので、また別の議論」とおっしゃっていました。それはまさに国保運営協議会で、議会で、このタイミングで行うべき議論なのではないかと思いましたし、予定していた引上げ幅の抑制や、引上げの一時見合わせを真剣に検討すべきタイミングだったのではないでしょうか。

次に改めて、法定外繰入金は「どこまで悪」なのか、という点です。被用者保険加入者にとっては二重負担という議論は一面では正しいと思いますが、被用者保険の方たちもひとたび職を失い路頭に迷ったら市町村国保に移らざるを得ない以上、国保がそれらの人たちの万一にも備えるセーフティーネットとなっている意味は小さくないと考えます。負担が厳しい人たちが集まる持続可能ではない制度にした国の責任が重いと思いますが、国が赤字補填をしない現制度下では、削減に努めつつも、一般財源から一定程度繰り入れることは妥当性があると考えています。

医療費適正化へ様々な対策を打ってくださっている所管、関係者の努力には感謝していますし、運営協議会においても大いに悩んだ末に結論を出しておられることは会議録の範囲ですが十分感じるところです。「苦渋の選択」という所管の思いも理解します。

今、私が反対したところで結論が変わらないからえええかっこしいをしているのだろう、と言われるかもしれないな…とも思いますが、でもやっぱり本当にこの道しかなかったのか、という思いから抜け出ることができませんでした。今後10年度まで計画通りに引き上げていくのでしょうか。赤字解消目標期間を当市の1.5倍や2倍としている自治体も多いのはなぜなのか。引き上げの圧縮や延伸、法定外繰入金の意義を含め、計画通りに進めることが「それしかないのか」ということについて予断なく検討いただくことを強く求め、私の討論とします。

次に、「保健所の復活・増設を求める陳情」への反対討論を以下記します。

【不採択の討論】

不採択の討論を行いますが、こちらもなかなか悩みました。コロナ禍で広がった先の見えない大きな不安の一因には、自前で保健所を持ち、当該首長の指揮下にある職員が業務にあたることのできる区部の対応に対して、都との間で情報や認識の共有の段階から大変苦労し、結果として住民の不安に応えきれない多摩地区の自治体の厳しい実情があったと思いますし、所管のご苦労には感謝しつつも、もう少し何とかならないのか、という思いを誰もが抱いていたと思います。

その不安を少しでも小さくしてほしいと住民が願うのは当然であり、保健所がもう少し身近にあったら…という本陳情も、むべなるかなと思いました。

しかし、都立保健所を例えば今の2倍に増やし、対象人口を半分程度に抑えようと取り組みを進めようとしても、現実的には用地確保や建設、体制の再構築などに多額の費用と人員、なにより時間を要することになるでしょう。また、区部のように直営とはなりませんので、都と市町村との連携や役割分担という課題への処方箋には直結しづらいと考えます。以上が不採択の理由です。

本件は議会に対応を求めるものですが、一言付け加えたいと思います。

都は昨年11月に「感染症対応を踏まえた都保健所のあり方検討会」を設置し、今年8月に報告書をまとめています。今大切なことは、喉元過ぎれば熱さ忘れるということにならぬよう、この報告書の内容が早期かつ着実に実行に移されることであり、市長会会長を務める市長におかれましては、都の出方を待つことなく、住民の命を守る最前線にある基礎自治体が、いつまた来るかもしれない重大事態に対して万全の体制でその責任を果たせるようリーダーシップを発揮いただき、当市の体制構築にも遅滞なくあたっていただくようお願い申し上げ、討論といたします。

一般質問の報告~当日の録音書き起こし【学校を核とした公共施設再生の現在とこれから】≪その2≫

昨日の続きで≪その2≫として、4)教育委員会としての議論の動向 5)今後の進め方 を以下アップします。

4)教育委員会としての議論の動向

▷佐藤ま)2つの大きな論点について、教育委員会事務局ではどう検討されてきたのか。教育委員間や、学校長会、学校教育現場ではどのような議論が進められてきたのか。

▶教育部長)学校施設のほか、図書館、公民館など多くが教育委員会の所掌なので、市長部局と連携しながら進めてきた。市民向け意見交換会の中でも、公共施設再生担当と共に意見を聴いてきた。特に優先度が高い萩山小では、教員や保護者との意見交換会のほか、市民向けにも行うなど丁寧に進めてきた。教育委員には情報共有や勉強会を設け、助言をいただいている。

▷佐藤ま)学校へ集約化するとされる公民館、図書館等の社会教育機関においても主体的な検討が不可欠。どう共有され、どのような議論、意見があるのか。

▶教育部長)令和5年度から教育委員会内の生涯学習系施設の担当者における連絡会議で情報交換や意見交換を行い、各施設の連携、民間活力の導入の検討等を担当レベルで継続して行っている。そのほか生涯学習系の施設配属のすべての職員を対象に説明を行い、意見交換と意識共有の場を設けた。社会教育委員、図書館協議会、公民館運営審議会の皆様とも意見交換を行い、いただいた意見を踏まえた上で検討を行っている。今後も説明や意見交換を行いながら事業を進めていきたい。

5)今後の進め方について

▷佐藤ま)複合化シミュレーションとして示している4つの案のうち、「既存」は複合化も集約化もしない、「22校」は複合化するが集約化はしない、「14校」は複合化も集約化もする、の3つに大別されると理解してよいか。その上で、「10校」でなく「14校」を採用することを計画の前提とした理由を伺う。

▶担当部長)各パターンの条件はその通り。シミュレーションの結果は、あくまでも現時点における基準や将来的な児童・生徒数の推計に基づく見通しであり、将来的な学校の移転や集約について確定した考えを示しているものではない。計画上の位置づけも無いが、全国的な児童・生徒数の減少や教員不足といった状況の中、現実的に現状の数や規模で安全安心な施設として維持していくことは不可能であると考えざるを得ず、市民にも将来的な見通しとして示しているものだ。

その上で14校パターンが適切であると考える理由は、規模の推計では10校で足りるという結果だったが、児童・生徒数の変動や文科省の基準が見直される可能性も考慮し、柔軟な対応が可能な規模であること。通学距離が大幅に増加しないパターンであること。そして市内13町からなる当市の核としてもバランスがいいと考えられること、などを主な観点とし、あくまでも現時点での見通しとして14校としたところ。

▷佐藤ま)第1期(2024~2030年)の建替え対象のうち、複合化するが集約化はしない萩山小学校について現状と課題、完成への見通し等を伺う。

▶担当部長)令和5年度末に公表予定のアクションプランの取りまとめを進めており、複合化対象の萩山公民館、萩山図書館、萩山集会所、萩山憩の家、萩山第1・第2児童クラブを所管する部署も含め、確認を進めている。課題は、単なる施設の引っ越しや寄せ集めにならないよう、いたいだいた意見を参考に地域特性を踏まえた魅力的なサービス提供ができるよう、完成後の運用も見据えた施設整備計画を包含したアクションプランとして完成させることと捉えている。

萩山小の整備スケジュールは、令和6年度に設計や工事事業者の選定を行い、その後に設計、8年度中の工事着手、11年度中の工事完成をアクションプランに記載する予定だが、6年度の実施の段階で改めて詳細を示したい。

▷佐藤ま)同じく第1期に示されている富士見町内の3校(一中、富士見小、南台小)は、集約化(統廃合)の最初のケースとしているため、異論や不安も含めて様々な声を耳にする。クリアすべき課題は大変多く、関係各機関での本格的な議論が不可欠と考える。現状と共に、アクションプランではどう扱う予定なのか確認する。

▶担当部長)将来的な学校の適正配置の見通しとして、現在の学校敷地から他の学校敷地へ移転する可能性を有する学校が複数ある、アクションプランでは、あくまでも学校敷地がバランス良く配置できるシミュレーションをもとに複合化を進めるという見通しを今後の議論の基礎資料として示したもので、施設移転の可否判断や学校全体のあり方の検討などは、別に整理するべきものと考えている。

そのためアクションプランでは、地域の方たちとの丁寧な意見交換会、関係機関との協議へ向け、将来的な学校の移転、集約に向けた小中学校の教育環境のあり方など、教育的視点の検討はもとより、敷地条件や土地の利活用、施設配置などといった課題を段階的に整理していくことについて、一般的なスケジュール感を示す予定。

▷佐藤ま)「小中一貫校をどこで決めたのか?」という声をもらったので、「決まっていない。まだ議論すらしていない」と答えたが、あたかも決まったかのような情報が出て市民が混乱しているという面がある。教育制度をどうするかという議論はこれからだということでよいか?

▶村木教育長)私の口から一貫校にするとか義務教育学校を考えているとかと言ったことは一度も無いし、そういう機会も無い。

▷佐藤ま)小中学校への集約化対象とされる保育園、児童クラブ、児童館、ふれあいセンター、憩の家、地域サービス窓口等の公共施設側を運営する側としての議論はどう進めてきたのか、進めるのか。

▶担当部長)庁内検討会議のほか、日常的な打合わせを関係所管と重ね、関係者との情報共有、出張講座等を開き、意見交換、質疑応答を行ってきた。市内各所での意見交換やアンケート結果を踏まえると、総じて機能がバランスよく配置されるとよいという意見は多く、基本的には多機能なコミュニティスペースの中で、必要なサービスや機能を提供していくという運営形態がよいのではないかという方向性が見いだされてきた。ただ、具体的な運営形態の検討は、住民と改めて地域特性や望ましい方向性について施設ごとの意見交換をしながら検討していくべきものと考えている。まずは萩山小を含む複合施設の設計や整備、維持管理や運営に関するプロポ―ザルを進める中で、よりよいサービスが提供できるよう選定していく。当市では経験のない取り組みなので、今後も引き続き関係機関と協議を重ねて進めていきたい。

▷佐藤ま)現時点でのシミュレーションの位置づけと、40年近くを要するとしている計画の意義、進め方について、市長並びに教育長の考えを改めて伺いたい。

▶村木教育長)教育委員会として市長部局と一体となって検討を進めているが、その過程においては、市長部局の視点と、教育委員会の視点が全て一致しているわけではなく、関係職員は互いの立場を超えた議論を重ねている。今後の状況を十分に考慮して柔軟に判断し、決定していくものであると捉えている。予防保全の観点から老朽化への対応は急がなければならないが、同時期に全校に着手することは財政状況や教育活動への影響などから難しい。長期スパンでの検討と、一定の優先順位をつけながら検討していく必要がある。

今後は少子化がさらに加速することが予想される中で、教育の質を重視した取り組みを強化し、学校の規模の適正化を図る中で、地域の実情も踏まえた取り組みを実施していきたい。教育委員会の役割は、学校を再生するだけではなく、これからは学校を核とした地域のコミュニケーションづくりにも大きく寄与しなければならないと捉えている。

▶渡部市長)当市の公共施設再生に向けた取り組みは10年ほど議論を重ねてきたが、今後の人口推計などを踏まえると全ての公共施設をこのまま維持することは困難であり、いずれ複合化せざるを得ないということも当初から申し上げて来た。

いよいよ老朽化が目立ち始め、耐久年数にも達しつつある状況で、これまでの議論段階から、実際に作業に入っていく過程と捉え、進め方については担当所管職員と幾度も議論を重ねてきた。まずは地域に点在する公共施設と、本庁舎やスポーツセンター、中央公民館、図書館といった市内に1か所しかない施設は一度切り分け、まず学校を中心としながら今後の市内の公共施設の再生について具体な進め方を検討してきた。

その際に一番問題になるのは、どこから着手するのかであり、着手するとなれば、ある程度の将来見通しはどうなのか、と議会からも市民の皆さんからも当然聞かれるだろうと考えた。全国にあまり例はないかなと思い、示せばいろんな議論が当然出るだろうと想定もしていたが、一度は人口推計に基いて文科省の指針を厳守するとどんな40年後の像が出てくるのかということについては、示さないとこれ以上先に進めないのではないかというのが私の判断だった。示せば当然、うちの子どもが行っている学校が将来無くなってしまうとか、いろんな議論を呼ぶのは予測していたが、繰り返し申し上げているように、これは現時点での人口推計、将来の児童・生徒の人口の推計に基づいて適正規模やある程度の適正配置を維持しようとすると、こういうことが考えられるのではないかというシミュレーションであり、これが決定した事項ではないというのは、よくよく市民の皆さんにもご理解いただく必要があると思う。

我々としては基本的には10年くらいの単位で、今後もまた人口推計をするので、そうなるとどこのまちがどの程度人口が増えるのか減るのか、子どもたちの出生率等から勘案して、将来どう動いていくのかというのは、その時点その時点で数字が出てくるので、それに基づくアクションプランについても10年くらいのスパンで、どの学校からどういう形でやるのか、ということを議論させていただく。そのベースとなる、たたき台としての絵づらというか見通しを今回、いろいろある意味炎上するのも覚悟の上で一度示させてもらったというところだ。

今回、順番として萩山小学校…市長は萩山が地元だからやるのかということではなくて…老朽化度合や他の公共施設の老朽化度合い等も勘案すると、最優先にやらなければならない学校となっているので、萩山小については最優先に取り組むということは我々の決定事項で、今、保護者の方や児童の皆んさんと議論しながら来年度に向けた基本設計等の予算化も含めて着実に進めていきたいと考えている。

で、次のターゲットとなっているのは第一中学校だが、一中はシミュレーション上、あまりにも市域の端っこにあることから、今後の子どもたちのことを考えると、委託した事業者としては富士見小の敷地の中に一中と富士見小を…一貫校にするとかの議論は全くしていないが…できるのではないかという提案をいただいているというのが現状だ。これもこれから当然市民の皆さん、児童・生徒の皆さんと議論して、そういう方向にするのか、しないのかを決めていくということなので、アクションプランの中では、基本的にはこの10年間我々が考える原理原則のようなものをまずしっかり立てた上で、日程にのぼっている萩山小についてのこれまでの議論から我々が考えていることについてはある程度アクションプランに盛り込むつもりだが、富士見エリアについてはまだこれからという話になってくるものと思っている。

いずれにしてもこれから22校とか、庁舎やその他もろもろの公共施設の建て替えについては、おそらく今後30年、40年くらいのスパンで、市政としては誰が市長になっても取り組まなければならない課題である。客観的な状況としては人口減少と超高齢化のトレンドはそんなにすぐには変わらないので、それを踏まえて現実的に持続可能な東村山市をどう構築して、その中で公共施設のあり方、特に学校施設については、基本的には子どもたちのびの場であるので、子どもたちが安心安全に過ごして、より再生された学校施設の中でより良い学びが得られるようにするということ。そして、だんだん地域が希薄化している中で、地域の繋がり、結び目の拠点として学校施設がうまく機能するようにしていくということについては、今後も考え方としては貫いていきたいと考えている

▷佐藤ま)おおむね同じ認識だ。まさに誰が市長をしようが避けて通れない最大の課題であり、敵と味方に分かれて批判している場合ではないと思っている。

私自身の現段階の考えを言っておくと、学校に周辺公共施設を集約することには積極的に賛成をしている一方、学校を集約化・統廃合することには、まだまだ議論して、合意形成に努力すべき課題があると思っているし、先ほど触れた文科省の通知の扱いについても、自治体としてもどう判断するかというところがとても大事なので、まだまだ慎重な立場にある、と申し上げておきたい。とはいえ、いつまでも議論ばかりしていられる局面でないことも事実なので、萩山小が順調に進む…できるだけ市民の声をたくさん聴いて、いろんな立場を尊重しながら進むことを祈っている。

先ほど申し上げたように、一つの論点だけでも多様な意見が出てくる話であり、この間強く感じているのは、市は伝えてきたつもりでいるし、私たちは内部にいるのでわかる部分もあるが、でも思ったようには伝わっていない、ということだ。全員が全面的に賛成する結論というのは出ないだろうが、それでも一人でも多くの市民が、正確な情報をもとに自分ゴトとして考えて、意見を出し合う対話の場がたくさんつくられる必要がある。その上でできるだけ納得性の高い答えが見つけられるように進めていく、というサイクル…これから教育委員会サイドがもう少し顔の見える状態になることも大事であり、今までは公共施設担当がやってきたことを、学校を核とするという以上は大事なことなので、力を尽くしてほしい。

同時に私たち議会も、正確な情報を市民に伝えることが極めて大事だし、議会でもこれまで視察を行ったりもしてきたが、このフェーズで議会内において考え方や情報を共有して議論していく大きな責任があると今日の議論を通して感じているので、私も力を尽くしたいと思う。

一般質問の報告~当日の録音書き起こし【学校を核とした公共施設再生の現在とこれから】≪その1≫

12月5日(火)に行った★一般質問の録画★が公開されています。お時間ありましたらぜひご覧ください。

以下は録音から書き起こしたものです、公共施設再生の部分だけで18,000文字をゆうに超えるので半分以下に圧縮しましたが、長いです。

ですので2回に分けます。

まず≪その1≫として 1)6月のシンポジウムについて 2)当市の公共施設再生計画における論点その1・「学校を核とすること=複合化」の是非 3)論点その2・「学校を集約化≒統廃合すること」の是非 を以下アップします。

1)6月のシンポジウムについて

▷佐藤ま)6月に開催したシンポジウムの趣旨と、計画における位置付け、この時期に行った理由、 登壇者の人選の経過を伺う。

▶清水経営政策部担当部長)「新しい学校はどうなる」と題し、6月17日に開催した「公共施設の再生に関わるシンポジウム」は、これまで10年以上にわたる取り組みにおいて複合化の核と位置づけてきた小中学校が平均して築50年を超え、いよいよ建て替えやリニューアルに着手すべき時期を迎えたことから、令和4年度に実施した様々な角度からのデータ分析の結果や、令和12年度までに設計や工事に向けた具体的な検討に着手すべき学校の選定にかかる考え方を、市民の皆様に広くご報告するということが大きな趣旨だった。

また「学校を核とした複合化・多機能化」について、市民の皆様に具体的にイメージしていただけるよう、公共施設の複合化・多機能化やまちづくりに造詣の深い方々に講演いただき、市長、教育長とともに、地域におけるこれからの学校施設の役割をテーマにディスカッションを行った。

▷佐藤ま)平成24年からの検討を経て「学校を核とした公共施設の再生」が公表されたのはいつか。

▶担当部長)平成27年6月策定の公共施設再生計画基本計画で、「学校を核とした公共施設の再編・再配置」を検討していく旨を明示し、その後、ワークショップや出張講座などで積み重ねた議論を踏まえ、令和3年3月改定の公共施設再生計画において、将来に向けた取り組むべき公共施設再生の筆頭に学校を核とした公共施設の再生を進める旨を掲げ、公表している。

▷佐藤ま)この日に所謂「14校案」や2060年までのシミュレーションが示されたが、コンサルタント会社による「データ分析等結果」を「紹介する」という形で案を示したのは何故か。公表の内容や仕方、そのタイミングについては、どのような検討の上で今回の形となったのか。

▶担当部長)当市の10年以上にわたる取組は、方向性を検討している段階から市民に示したいという考えで、ケーススタディブックやディスカッションぺーパーという形で情報を市民に示し、それを題材に意見交換を丁寧に進めてきたことが特徴と捉えている。当該シンポジウムは、方向性や計画決定の整理をするよりも早いタイミングで市民にデータを示し、それを踏まえた意見交換をしたいと考え、委託事業者が作成したデータのまま紹介する形式とした。5年度末にはアクションプランを取りまとめるが、多方面からの意見をいただく期間を確保する観点から6月の実施とした。

2)当市の公共施設再生計画における論点その1・「学校を核とすること=複合化」の是非

▷佐藤ま)公共施設再生担当は情報発信し、「いつでも説明に行きます」とも言っているが、シンポジウムで初めて公開された14校案を元にしたビラが広く配られ、問い合わせをもらうことが急に増えた。SNSでは「大変です!水面下で決まっています」とか「議会がお墨付きを与えている」という内容もある。旧知の方もいたので連絡を取り、情報交換をしてきた。「議会で全部決まっているという事実はありません」「少し落ち着いてください」と申し上げ、ビラを出した団体の方からともお会いして話をした。それらのやり取りを通じて、私もそう思うという面がある一方、論点がゴチャゴチャに語られていることで不安を惹起している面もあると感じているので、論点を改めて立ててみたい。

まず、学校の建替えに合わせ、周辺の公共施設及びその機能を併せ持つ公共施設とする「複合化」を選択した理由と、参考にしている成功事例があれば伺う。

▶担当部長)基本理念である「将来に世代にツケを回さず、時代の変化に対応した安全安心な施設に再生し引き継ぐこと」を大前提に、限りある財源の中でサービスの質を高めることを目指し、より効率的で効果的な方法を探求すべく意見交換会を重ねて来た。それらを踏まえ、市のハコモノ施設の6割以上を占める学校の敷地に、学校だけでなく、公民館、図書館、高齢者支援施設などのサービスを複合化し、地域交流の核として建て替えを行うことが最善策であると考え、具体的な検討を進めている。事例はすでに全国的に相当数があり、自治体や施設ごとに課題も異なるので、モデル的な事例は存在しないが、立地条件が住宅地の中なので、大規模商業施設等との複合化ではないものを主に参考にしている。埼玉県吉川市立南小学校や、立川市立第一小学校など複数の施設に視察してきた。

▷佐藤ま)複合化することの課題にはどのようなことがあると認識しているのか。

▶担当部長)利用が多いものとそうでないものとの差異、施設位置が変わることへの抵抗や利便性が損なわれるという意見、学校は学校としてセキュリティを保つべきという意見等、多くの自治体に共通する課題となっている。現時点でできる限りの将来見通しを明らかにした上で、しっかりと維持管理、運営をしていける施設の規模や配置のバランスを考えながら更新していく必要がある。条件の隔たりをできるだけ少なくし、多くの市民にとって公平なサービスや機能が利用できる環境を維持することが重要と認識している。

▷佐藤ま)この件であるお母さんと話をしたら6人が集まってくださった。セキュリティ問題にしても(学校関係者以外は)絶対ダメという声と、地域の目が届く方がいいという意見…つまり簡単に結論は出せないと感じた。どちらかの意見にみんなが流れることにもならない。だからこそできるだけ情報を出していく、対話の場を創るということだと思う。

3)論点その2・「学校を集約化≒統廃合すること」の是非

続いて、学校の集約化・統廃合と言われている件について、現在の22校の存続ではなく、集約化≒統廃合する理由を改めて伺う。

▶担当部長)学校の集約化は、あくまでも将来的な学校の適正規模や適正配置にかかわる現時点での基準や将来推計に基づいてデータ分析を行った結果であり、その通りの規模で計画を実行するという位置づけではない。文科省の基準では2060年時点では10校あれば足りてしまうという内容となった。

住宅地に点在する学校の敷地は、建設時期や人口増加の地域的な違い等により一定の間隔の配置ではなく、近い学校もあれば遠い学校もある。立地条件や、通学距離、児童・生徒数の減少のタイミング、敷地の広さや公共施設同士の位置関係のバランス等から、まずはどの位置に学校を配置すれば最も地域のためになるか、活用できるかといった観点で、公共施設全体の集約化・複合化を進める際に適した場所を想定したもので、このバランスが取れたポイントが14校の敷地となり、結果として学校自体の移転を伴う施設再生の方策が、効果・効率の両面から有効ではないかという見通しを示した。

何校まで減らせばよいかといった観点で学校の移転、集約を議論した結果ではなく、学校同士の統合などを決定したものでもない。あくまでも、今回、将来にツケを回さず 安全安心に利用できる施設を引き継いでいくため 、位置は変わったとしても、地域の核として市民の皆様に広く使っていただくためにしっかりと維持管理、運営していける施設の適切な規模や配置のバランスを検討して行く際の一つの見通しについて市民に示したものだ。

▷佐藤ま)平成27年に改定された「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引き」の目的と背景、自治体に対する拘束力等を説明願いたい。

▶田中教育部長)人口減少に伴う学校の小規模化による弊害が懸念されており、小規模校には個別指導が行いやすいなどの利点がある一方で、社会性の育成に制約が生じることをはじめ、教育指導上の課題も存在することから、一定の学校規模を確保することを目的に手引きを発出したものと捉えている。自治体への拘束力については、学校の規模等に関して各地域が抱える実情や課題は様々なので、「手引きの内容を機械的に適用することは適当ではなく、あくまでも各市町村における主体的な検討における参考資料として利用することが望まれる」と示されている。

▷佐藤ま)集約化することの課題にはどのようなことがあると認識しているか。

▶担当部長)現時点で学校同士の集約を確定させたという考えではなく、今後広い視野から検討していく事項であると捉えている。検討の際には、工事期間中の教育環境や、通学路などの変更による影響のほか、長年地域に根づいてきた学校が無くなることに伴う地域住民の思いも当然大きいので、当事者である児童・生徒はもとより、多様な世代の様々な活動をされている方々にも丁寧に意見を伺いながら検討を進めることが重要と考えている。